表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/47

夢遊病者、ネットカフェに入る

実は初めてのネットカフェ。

促されるまま個室へ。

陰気な奴らがいっぱい居るのかと思いきやそうでもない。若い女性客も何人かいる。コーヒーを啜りながら「夢遊病」と検索してみる。

「原因の多くはストレス」の連呼。

もう絶対奴のせいでしかない。しかし、ここで同じように考えてしまったら無になれない。無になるために入店したのだ。私は落ち着かせるために深呼吸をした。座禅を組み、深呼吸をする。怒りがスッと消えていく。


アロマでもあれば雰囲気出るな。明日にでも買いに行こう。時間は充分ある。


座禅を組んで深呼吸をして無になって、いつの間にか気を失っていた。


明くる日。まだ夜が明けないうちに、私はベッドから起きた。

ベッド?

そう。私はアパートに戻ってきていた。衣服もベッドもぬるぬるしていた。慌てて冷蔵庫を見る。

綺麗だった。

ではこのぬるぬるは?

私は暫く呆けて、昨日の記憶を辿った。

確かにネットカフェに入ったのは覚えている。無になろうと座禅を組んで...

ダメだ。思い出せない。

アパートの外は静かなもので、この前のような井戸端会議はしていないようだった。まだ、アパートの住人は外に出ていない。一応覗き穴から確認する。聞き耳を立てるが静かなものだ。どうやら遅くに帰ってきたらしかった。ところで今何時なのだと時計を見る。冬はとかく時間感覚が無くなる。時計の針は午前4時を過ぎたところだった。

私はぬるぬるになった服を洗濯機に突っ込み運転ボタンを押した。部屋に戻りベッドの敷物や掛け布団のぬるぬるを取ろうとした時、愕然とした。


ぬるぬるの正体は真っ赤な血だったのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ