決着
98話 決着
《さあ、どうだ。シルビーを自由にして母星へ帰れ》
「鉄仮面マーブルが、小さくなった虎マスクマーブルを掴みつぶそうとしてるわ! 殺っちゃえ!」
東さん、過激だ。
まあ確かに、ここからでは鉄仮面が小さくなった虎頭を掴み、にらみつけてる様にしか見えない。
《腕を上げたな☆Ⅶ△Χ……》
《ω♀∈Ⅴよ、そろそろ遊びをやめて帰ったらどうだ。オレはもうコレでスカッとしたよ》
《シルビーのコトはもう……》
《彼女は自分で決めたんだ、オレはなんとも思ってない。知ってるだろ、彼女は美の研究はやめたと。彼女も……》
《☆Ⅶ△Χ! 俺の負けだ。終わりにしよう》
「見える枯木くん。鉄仮面が、なんかカプセルみたいのを仮面から出したよ」
さすがにこの距離だとカプセルとか、肉眼では見えないが、細かいコトをしてるのはわかる。
「夏樹さん、双眼鏡貸して」
と、東さんが。
「ホントだカプセルにあの虎マスク・マーブルを入れたようね」
「アレに入れて宇宙に帰すのかしら」
「え、一丈青さん。あなたも見に」
一丈青さんもココに。ジャンヌロボは完全にゾフィーにまかせたのか。
「あ、おはよう一丈青さん」
「おはよう枯木くん」
マコトさんが言ったように鉄仮面マーブルは、大きくピッチングフォームをとり空に向かってカプセルらしい物を投げた。
《おおっドコまで飛んでいくかなぁ。オレのシルビーをとったおまえを簡単にゆるすかよ! カプセルで永遠に宇宙放浪してな》
「師匠は、表と裏がある人よね……」
「え、マコトさん?」
「なんでもないわ、あのさ枯木くん来て」
「ええ、いいですよ」
「ああ、終わっちゃったわね、あの鎧ロボは見掛け倒しね。枯木くん……。あれ?」
「行っちゃたわよ伊波ちゃん。あんた、一丈青さんと張り合うのは無理よ。枯木くんは彼女に、ぞっこんだもの」
「あの子、ホント間近で見るとキレイよね……。やっぱ、勝てないか……」
「ねえ、ゾフィーさんは? 今日はドコの掃除?」
「さぁ? あの人よくシフトが代わるんで、よくわからないのよね、朝からドコかへ行ったとも聞いたけど……」
「あら、あそこ。防衛軍の滑走路、歩いてるの……。伊波ちゃん、双眼鏡」
「あ、あのヒゲ面はそうだわ!」
「ちょっとぉ双眼鏡かえして。そうだ間違いないゾフィーさんだわ。おーい!」
「聞こえないわよ」
ボクはマコトさんと女子寮へ。
ドアキィを開けてるとこに。
「あら、朝からカップルで……。もしかして、外に」
「ええ、寮長さん。やはり生の方が」
「え、防衛軍のアレを見に行ってたんじゃないの」
「そうですよ、やはり生で見ると迫力が違いました」
「あ、そうよね……。生とか言うから」
「はあ?」
「長篠さんはテレビで」
今、長篠さんはものすごい勘違いをしてたよ。マコトさんは、気づかなかったみたいだけど。
「生より大きく見えて実況解説付きだっからねテレビの方が面白かったよ。しかし、あの鉄仮面マーブルは何者だったのかしら? パイちゃんが現れなかったから新しいヒーローかしら。でも、マーブル柄のスーツは、敵エイリアンの姿よね。ああ、もしかしたらライダーみたいな裏切り者的な……」
「すみません寮長、朝食とって仕事に行きますから」
ボクはいきなり部屋に連れて来られてドキドキしてて、マコトさんの出にしたコンビニ袋に気づかなかった。
マコトさんはコンビニ袋を長篠さんに見せた。
「あ、ごめんね。私も仕事だわ。じゃ」
「長篠さんは、ドコで、働いてるんですかね?」
「まえに言わなかったかしら。本部入口の受け付けよ」
「え、たまに行きますけど長篠さんは、見たことないですよ受け付けで」
「ああ、わたしもはじめはわからなかったわ。あの人化粧して、受け付けに居るとわからないくらい変わるのよ」
そうなんだ。
「おはようございます」
えっ
「あなたは?」
マコトさんの部屋のダイニングのテーブルに着いてる見慣れない、いや見慣れた顔が。
マコトさん?!
のわけない。彼女は隣に。
「マコトの服、着てみた。似合うか?」
「あなたは、シルビーさんですか?」
「そうだ、枯木。私はシルビーだ。しばらくマコトの顔を借りる」
つづく




