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秘伝

6話 秘伝


 ボクらは門をくぐり中に。


 振り返ってよく見ると門だけで塀らしき物はなく門を開けなくても横の藪から入れるじゃないかと。


 門の中には、いかにも荒れ寺な建物が。

 猪馬たちが吊るされた本堂か。


 荒れては、いるが雨風は防げそうだ。

 すぐにまた寺として使えるんでは。


 中に入ると、思ったよりキレイなのに驚いた。

 床などには穴一つない。ゾフィーが掃除してるのか? ココはカレの住まいなのか。


「ココは神聖な場所やで。見なはれ」


 と、ゾフィー・マックスは本堂の普通なら仏像が置かれた場所で。


 幕がはってありゾフィーがヒモ引くと幕が開いて中に立っている立像を見せた。


 コレは?

 寺だからと仏像ではない。

 キリスト教の十字架でもマリア像でもない。

 ビーナス? いや、違う身体は裸像だが顔が逆さ卵のようなのっぺらぼうだ。

 裸像だからすぐに女性像だとわかったが。

 右手は自由の女神のように上げ拳を握り。左手は腰のあたりて上に向け開き手のひらにナニか置いてある。

 玉だ金色に輝いてる。


「この像は、わいより遥かまえに、この星に降り立ったお人だ」


 あれ、この像はドコかで見たような。

 女性ではないがポーズは似てる。でも顔はないしぃでも。


「あの……コレはノアの神では?」


「自分、なんで知ってるん?」


「コレと似たのを見たことがあるんです」


「え、ドコで?」


「『ウルトラマン』の第7話『バラージの青い石』で、です。その金色の玉と違い青い石でしたけど」


「おしいでぇ。この女神はんはなモナの女神なんや。で、マコちゃんにあたえるわしの秘伝はこの玉なんや」


 とゾフィーは女神像の手の上の金色に輝く玉を取り持って一丈青さんの前に。


 玉の大きさはピンポン玉をひと回りくらい小さくしたような物で、ソレをつまんだゾフィーは。


「マコちゃん、コレをおデコにあてるさかい前髪上げてぇな」


 前髪を上げた一丈青さんのおデコにゾフィーは玉をあてたら、額の中へ押し込んだ。


「コレは大宇宙のパワーや、コレがマコちゃんの体内に有れば、コスモフィストの威力が100%使える。マッチョにならんでもいいんや……が、しかし体にあわんと……」


「師匠、合わないとどうなるんです?」

「玉のパワーに耐えきれず体が吹っ飛んでしまうねん」

「そんな、師匠。入れてから!」

「大丈夫やねん。普通入れてから5秒もせんと爆発やねん。なんともおまへんやろ」


「師匠、なんだか身体の中が熱くなってきました」


「心配しなくても……」


「ああ……身体がぁ」


 大丈夫なのか、ゾフィー。

 一丈青さんがしゃがみこんだぞ。


「ええっ!」


 気のせいか一丈青さんの身体が。膨らんだ?


  バリビリ


 って、この音は。

 一丈青さんの制服が、袖が切れた。


  バリバリ


 と、布が切れる音が。

 まるでアメコミのハルクのように一丈青さんの服が。


「ヤバい! ゾフィーさん一丈青さんが膨らんでる!」


 あの玉が体に合わなくて爆発してしまうのか!


「いや、見なはれ!」


 体が膨らんだのではなく、大きくなってる。


   ガタッ バキバキ


 今度は本堂の天井まで大きくなった裸の一丈青さんの体が天井を。


   バリ バキ ガキッガタッ 


「コレはまずい、外へ!」


 本堂から出たボクらは、本堂の屋根が突き破れて腕が出るのを見た。

 すぐに肩と頭が。


 うわぁボクはとんでもないものを見てしまった。

 寺の屋根を突き破った全裸の一丈青さんを。


 5メートル、いや10メートル、もっとあるよね。巨人だ、一丈青さんが巨人に。


「あんた、一丈青さんになんてことを!」


 ボクはゾフィーの胸ぐらを掴み怒鳴った。


「大丈夫でっせ。急に大きなパワーが入ったので暴走してんでおま。マコちゃ〜ん、聞こえる」


「いゃ~ん下から見ないで!」


「体は熱くのーなった?」


「あっ……なんだか」


「心を集中しなはれ、もとの大きさにと」


 両手でおっぱいを隠した一丈青さんが。


 だんだん小さく。


「な、自分あわてすぎや。わてはあるてーどこうなるとわかってたんねん」

「あんた、一丈青さんが巨人化するのを……」


 一丈青さんの姿が見えなくなったのでボクらは壊れた本堂へ。

 本堂の真ん中にしゃがみこんだ全裸の一丈青さんがタイムトラベルしてきたターミネーターのような姿で。


 ボクはブレザーを脱いで彼女の背に。


「師匠ぉこれじゃ家に帰れません」


 顔を上げた一丈青さんの目には涙が。


 ボクが裸になってでもと、Yシャツのボタンをはずし。

 でもボクのパンツはさすがに一丈青さんには。


「安心しなはれ、マコちゃん。頭の中の玉は万能だ。頭の玉に体にスーツと思いなはれ……」


 一丈青さんは人差し指をこめかみに持っていき目をつぶったら。

 全身が銀色に光りゾフィーのような銀色の全身スーツが。


 一丈青さんがボクのブレザーを肩にかけ立ち上がった。

 たしかに裸では、なくなったが体の線がハッキリと出た全身スーツ姿だ。

 ブレザーがなければウルトラヒーローみたいだ。


「いやっ、こんなの恥ずかしい!」


 と、またしゃがみ込むと。彼女の体が金色に輝き、来たときと同じ制服姿に。


「師匠、思えば制服姿にもなれるんじゃないですか」


「その姿の発想がなかったさかい……わいと同じに」


「師匠、コレで秘伝はもう……」

「ああ、マコトちゃんのイイモノも見れたしなぁ〜じゃ真っ暗になる前にお帰り」


 とか、言われたが森を出て田んぼについた頃は大分暗くなってた。


 冷静になって考えたら一丈青さんが大きくなるのは知ってたと、そして服は。

 あのスケベ宇宙人、一丈青さんの裸が見れると予想してたのでは。


             つづく

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