イイダ隊員の過去
56話 イイダ隊員の過去
イイダ隊員の実家。
「なんだんべなぁウチは怪獣と妙な縁があるのか……」
「父さん、まえの家のことか」
父は今度の怪獣出現で、体調が悪化した。
と、いうのも俺が子供の頃は滋賀県の彦根に居たが琵琶湖から現れた怪獣のせいで家業の漁業が出来なくなり親戚のあった岐阜で農業をはじめた。
仕事は順調だった。
しかし又しても怪獣が現れ。
イイダファーム内。
「安倍支部長、また陥没が」
「ええ、どうやら白川郷方面に移動してますな……まずいですね」
「ヤツが白川郷に着く前に攻撃する。安倍支部長、空からヘリで偵察を頼む」
「見つけ次第攻撃して永遠に地下で眠っていただきましょう! ワラビヤマ隊長」
「安倍支部長はウチの隊長より血の気が多いからなぁ」
「あら、ヤラシ隊員といい勝負では」
「そうかぁ……オレはいつでも冷静だ」
「冷静なヤラシ隊員って見たことないわ」
「おい、ナニしてるストームに乗れ、行くぞ!」
「隊長、私もお願いします」
作業衣姿のイイダ隊員が。
「おまえは休暇中だろ」
「しかし、私はウチの農場を荒らした怪獣を」
「イイダ、我々に任せろ農場はこれ以上は……」
「だけじゃないんです。私が防衛軍に入りエクエス隊員になったのは怪獣に復讐するためで、父が……」
「なら、よけいにダメだ。ココでお父さんをはげましてやれイイダ。ヤツは我々が」
「イイダ隊員、オレたちに任せろ! エクエスショットガン『イフリート』だ。こいつを渡しておく。怪獣が出たら、こいつをおみまいしてやれ」
「イイダ隊員が、この農場を守って下さい。では」
私はイイダ隊員に敬礼した。
「わかった、キョウゴクジ隊員。頼むぞ!」
イイダ隊員も敬礼で返した。
いまだに白川郷に着かない二人のクルマ。
「おそくなっちゃうんで、ナビの到着地を予約した下呂温泉のホテルに変えますね」
「ああ、ええでぇ。わいなぁどーもナビとは相性が悪くてぇ」
「相性? 機械ですよ。そんなのありますか? だいたいゾフィーさんは地球より科学が進歩してる星から来たんですよね。なら」
「だからやねん。わいの星では行く先を言えばクルマが勝手に行ってくれるねん。行き先登録なんて、そんな、ややこしいコトしまへん」
「なるほど、わからなくもありませんが……ぐっ」
クルマがガクンと下に。
「ええ、クルマが坂道を下り始めた?!」
「コレは坂道じゃおまへんで、穴に落ちた……」
どんどん下に滑り落ちてく。道路の陥没なのか?
ガクンとクルマが止まった。
クカァアー
「怪獣だ!」
エクエストーム内。
「隊長、下呂温泉付近で道路が陥没。支部のヘリが発見しました」
「下呂温泉なら、すぐだ急げヤラシ!」
「道路陥没……。やはり怪獣でしょうか?」
「まだ、穴の中に怪獣を見たという報告はありません」
「そういう報告はイイダしか聞いていないが……」
「隊長、イイダ隊員が見たなら」
「雪が降りはじめましたね。吹雪くのかしら……」
「カガミ隊員、穴が見えました。農場のより倍はありますね」
「ああ、だが狙いやすい。ミサイルをぶち込んでやるか」
「カガミ隊員、ソレはオレに」
「ダメです、ヤラシ隊員。陥没が起きたときに穴に落ちたクルマが目撃されてます」
「ナニ、クルマが!」
つづく




