エクエス岐阜に
55話 エクエス岐阜に
「こちらエクエストーム。イイダ、農場の上空だ。穴を確認した。蟻地獄のようだな」
〘隊長、すみませんわざわざ〙
「気にするな。あたりまえだからな。エクエスマークのクルマが見えるが」
〘関西支部の方が先に見えてます〙
「なるほど、カレンが連絡したか……。ストームが降りれる場所は近くにあるか?」
〘穴の先に今は使ってない空き地が。そこなら〙
岐阜県のとある県道。
大分、雪が積もってる。まさかこんな大雪になるとは。
「ゾフィーさん、ナビが示した信号を通り過ぎちゃいましたよ」
「そうだった? 戻るか」
「うわぁ!」
ゾフィーが急ブレーキをかけたらスリップしてクルマが。
「おおっええじゃないの。戻る方向にクルマが」
「でも、ココ道路じゃないですよ」
「空き地かいな?」
「畑じゃないですか? 雪でつぶれたビニールハウスが有りますよ」
「ほんまや」
キュルキュルキュル
「タイヤが空回りしよるでぇ。いかんなぁ前に進みまへん。枯木くん、運転代わってや、わい降りて押すやさかい」
「ダメですボク運転出来ません」
「簡単だ。ハンドル握って、わいが押し出したらアクセル踏んで道路に出たら、そしたらブレーキ踏んで停めてぇな。簡単やろ」
と、ゾフィーはクルマから降りた。
ボクは運転席に座り足元を確かめた。
あれ、どっちがアクセルでどっちがブレーキ?
「押すで〜」
うわぁゾフィーがクルマを!
ウソっクルマが押されて道路に。
ボクはハンドル握ってただけ。
「うわぁ!」
前からクルマが!
「ここ、反対車線じゃないか!」
シュルルルと、クルマは横の反対車線に入りこちらのクルマを避けた。
ふう〜。助かった。
避けたクルマは車線を直し走り去った。
「いや、ごめん枯木くん。力を入れすぎたわ」
「早く乗ってください。またクルマが来たら……」
「さっきのクルマ、凄いドライビングテクニックやったなぁホレボレしたわ」
「そんなコトは……。早く運転代わってくださいよ」
彼がクルマに乗り込むとボクは隣に。
「死ぬかと思いましたよ」
「アハハ自分、震えてるで。暖房効いてへん?」
「そういうんじゃ……。早く宿に着いて温泉入りたいです」
「白川郷にもあるんやないの?」
「その目的地になぜ着かないんです?」
「おかしいなぁ〜ナビの言う通り走ってるんだけど。このナビ、壊れてんのかなぁ」
「さっきみたいに通り越したり間違えたりで、ちゃんとしたルートを通ってないからじゃないですか?」
「そうでっか?」
「そうです!」
「あっ雪の中を歩いてるおねえちゃんが」
この人の悪い癖だ。女性が歩いてると停める。
「何処行んですぅ?」
「その先のコンビニへ」
「コンビニ? 見えまへんけど」
「あと三十分くらい歩いたとこで」
「乗りまへん。あやしいものじゃありません。わいらただの旅行者ですぅ」
白いコートに赤いマフラーで頭から顔半分をおおった人だ、ほぼ目しか見えないけど。ゾフィーはおねえちゃんと。
よくわかったな車中から。コートで体か線は見えない。
たしかに声は若い女性だ。
自称宇宙人だからなゾフィーは。
徒歩で三十分先かクルマならすぐだ。
けど、コンビニなんてないなぁ。
〘☆Ⅷ△Χよ、邪魔はするなよ!〙
「ナニ!」
どうしたのかゾフィーが突然後部座席を見た。
「危ないですよゾフィーさん、前を見て運転して下さい!」
「自分、後を見なはれ」
「え、い、居ない。乗ったハズの女性が!」
後部座席には雪が。
「雪幽霊? 昼間っから……」
「幽霊なんかじゃおまへんでぇアレは」
「なんですか?」
「おそらく、自分らがいう侵略者ってやつじゃおまへんか……わいに邪魔するなと……」
「そんなコト言ったんですか? ボクにはナニも」
「わいの頭の中に直接話しこんだんや、テレパシーってやつやな……。しかもわいの本名も知っとったわ」
「侵略者、宇宙人ですか? あの女は」
「まあエイリアンというコトバは正しくおまへんが、わかりやすく言うとな……。しかし映画の様なモンスターでは、おまへんで」
つづく




