故郷は岐阜
53話 故郷は岐阜
久しぶりの休暇をもらって、故郷岐阜の実家に帰ってきた。
実は父親が倒れたと電話をもらい、かけつけたのだが。
実家は農家で父と母と妹、ソレに何人かの若いのを雇ってやっていた。
その父が。
「おう孝彦帰ったか」
「父さん、倒れたと聞いたが、元気そうじゃないか」
行くと布団に寝てはいたが、体を起こし昼食を食べてた。
「兄さんお帰り」
エクエス本部 指令室。
「おはようございます」
「おはようマコトちゃん、今日もカワイイね」
「あら、ヤラシ隊員。カワイイじゃ子供みたいだわ。一丈青さんは、カワイイよりキレイよ」
「キョウゴクジさん、わたしなんか皆さんに比べたらまだ子供です」
ホントはまだ、十代の高校生なんだけど。
「あら、一丈青さんが子供なら、ヤラシ隊員はガキ大将よ」
「ガキ大将って、シズナちゃんは昭和かな」
「失礼ね、平成よ。そりゃ今どきガキ大将なんて……。でもヤラシ隊員は平成のガキ大将よね」
「あはは……ですね。あのイイダ隊員は今日はお休みですか?」
「ああイイダは実家へ帰った。父親が倒れたとか」
「隊長、そうだったんですか。オレ、のん気にお土産頼んでしまった……」
「おっと、いかん。コレはイイダから言わんでくれと」
「隊長って意外と口が軽いから、やたらなこと言えませんね」
「カレン、私はそんなに口は軽くない」
「隊長さん。イイダ隊員の実家ってドコなんですか?」
「何処だっけ、カレン」
「隊長、記憶力落ちました。もうお年ですね」
「カレン、今日は私を……。年寄りあつかいするな。滋賀だったか……」
「隊長、イイダ隊員は岐阜ですよ」
「そうかカガミ。私は間違えて憶えていたようだ」
「まただわ」
「どうしたカレン」
「岐阜で地震です。ここのところ多いですね。あのあたり」
「妙な怪獣でも居ないといいが……。いかんな、こんな仕事してると地震をすぐ怪獣のせいにしてしまう」
「隊長だけではありません僕もです」
「ああ……たしか岐阜ですよね。まえに白川郷のあたりに地底怪獣が出たの」
「はいはい思い出しました、ヤラシ隊員。ヤツはまだ」
「ああ、グンマ。ヤツは、まだ倒していないから、あのあたりに潜伏してるはずだ。アレから現れないな」
「ちゃんとした目撃もなく家畜を喰い荒らしたという……地底怪獣よね。また動き出したのかしら」
「家畜が襲われたとかいう報告はないのだな」
「はい、今のところは隊長」
岐阜県 飯田家。
「見合い。俺が……」
「ああ、長男のおまえが嫁さんもらってくれりやわしもな……。わしに早く孫の顔を見せてくれ。わしも長くない……」
「父さん、長くないとか、よしてくれ。孫なら、孝美が」
「兄さん、あたしも独身だし……」
「俺が防衛軍に入った時、ウチは孝美が婿もらいと……」
「いや、孝彦。ソレは別の話だ。もういい歳だろ、おまえも。早く結婚して孫の顔を見せてくれ。あ、おまえの嫁の顔も見たい」
「はぁ……そういうことは父さん……」
「実は孝彦。見合い相手なんだけど。父さんの知り合いの娘さんで……」
「母さんも」
「ああ、私もね嫁や孫の顔が見たいし……。やはりあんたの孫を家の跡取りに……」
「大正、昭和じゃあるまいし跡取りなら孝美の……」
「兄さん、だからぁ私はまだ独身……」
妹の孝美が俺の耳元で。
「実はさぁあたし、奈々江ちゃんと付き合ってるの。だから……」
「はぁ勝男の妹の……奈々江と、おまえって……」
「そうなの、孫は兄さん頼むね」
「孝彦、とりあえず見合い写真見てくれ。いい娘だから……」
と、母に渡された見合い写真を見た。
「お、コレは……」
「どうだ孝彦、ぺっぴんさんじゃろ。写真は着物だからわからないが、わしがあったときは夏でな、Tシャツ姿での胸の大きいいい女だった」
言っても家族には、わからないだろうが、見合い写真の彼女は一丈青真にそっくりだ。いや、少し年上の感じで色気もある。
「うわぁ、地震だ!」
つづく




