白い巨人PERT2
51話 白い巨人PERT2
「見えたぞウエディングドレスの巨大女」
「デカいな30メートルくらいあるか……」
「群馬の観音様くらいですかね?」
「グンマ、群馬のコトは知らないと……」
「ヤラシ隊員に聞かされたんで先日、たまたま見たんです」
「いや、グンマ隊員。高崎観音の方が大きいかもな」
「カガミ隊員も見たんですか?」
「ああ、まえの東京湾観音もな。よくあれだけ大きい物を作る」
「高層ビルはもっとデカい。あれほどデカい怪獣もそう居ないよな。っつーか、オレはそんなデカい怪獣見たことない」
「イイダ隊員、ストームを水平飛行で。ドローンを飛ばすぞ。ヤラシ隊員、ドローンの操縦を」
〘ワラビヤマだ。着いたか。ドローンの映像が出た。巨人に抱かれてる白衣の老人の正体がわれた。データを送った。攻撃はしばらく様子を見る〙
「了解……」
「あの花嫁は今のところ破壊行動は起こしてないな。とりあえずデカいだけだ。あの爺さんは?」
「元帝都医大の教授のようだ」
「まさか、あの爺さんがフランケンみたいに、あの巨人を……」
「ありえなくはないな、あの抱き方は親しさが感じられる」
「おい、防衛軍の戦闘ヘリが来たぞ!」
「老人をおろした」
「周りのドローンは、ハエみたいだが、そこへススメバチのおでましだぞ。ウチのドローンは遠ざけ撮影に徹する」
「防衛軍はどうするつもりですか、隊長?」
〘まだ、民衆避難も終わってないし、被害もない。ソレにアレは何なのかも判明してない。今のところ防衛軍も様子を見ている〙
「隊長。私が下に降りて、あの老人に話をしてみます」
〘頼むぞカガミ〙
「と、いうわけだ。イイダ、ストームから出る。あとは頼むぞ」
水平飛行中のエクエストームからゴンドラが、カガミ隊員を乗せて地上に降りた。
まだ、攻撃はしないようだ。
ボクは避難せずに駐車場に。
「あの爺さんが作った巨人だとしたら、なんであんなデカいもんを?」
「ヤラシ隊員、ソレをカガミ副隊長が……」
抱かれていた白衣の老人をメッセの駐車場におろした巨人は手でドローンを払っている。
操縦者は、うまくよけてるな。ハチというよりハエだな。
会話が聞けるように無線のスイッチを。
スクーターをおこす老人に、走りより。
「帝都大の雲嵐教授ですよね」
「帝都大は辞めた。君は、その制服。エクエスの隊員かね」
「はい、エクエスの副隊長のカガミといいます。あの巨大な花嫁は?」
「わしの由美だ、あのヘリらを引き上げさせてくれ。由美は怪獣などではない。君らもだ」
「由美……さんは。あなたが、お作りになったんですか?」
「作った? 人間が人間を作れるのは女だけだ。由美はわしが蘇らせた」
エクエス本部指令室。
「蘇らせたって、ナニ?」
「調べがついたわ。由美さんというのは六十年まえに亡くなった雲嵐健三郎教授の婚約者の名前よ。森田由美と」
「蘇らせたって、アレはゾンビかナニかなの?」
「六十年まえなら白骨化してても。普通ですよねアレはなんで」
「おそらく、冷凍保存か、なんかして……。六十年かけて蘇らせたというのか、あの老人。そんなコトが可能なのかカレン」
「それは……。私には、わかりません。婚約者が亡くなり、なんだかの方法で蘇らせたのはわかりますが、なぜ巨大に?」
「カガミ、巨大化の原因を聞いてみろ」
〘了解〙
幕張メッセの駐車場。
「なんだって、あの巨人は白衣の老人が……」
エクエスのカガミ隊員が老人と話してる。
「秘密だ。亡くなった由美が蘇った方法は、誰にも教えるもんか。六十年苦労したのだ。わしは」
「教授、ソレはいいです。なぜ、あのような巨大な姿に?」
「知るか?! とにかく生き返った由美を彼女を攻撃したりするな、あの邪魔なドローンを降ろせ!」
「いや、アレはウチの物では、ないので……」
二人が話してるトコに野次馬やら、報道陣がぞろぞろと。
警察官たちが。
「危険ですから離れて下さい! 一般の人には避難勧告が出てます!」
ボクも張られたロープの外に。振り向くとワンフェスの客だと、わかるオタク風の人たちがスマホで撮影始めた。
「でけ〜な。白い巨人PERT2か!」
マコトさんをあんなゾンビモドキと一緒にするな。
「〇〇テレビだ。上に飛んでるのはウチのドローンだ。教授にインタビューさせてくれ!」
「ウチのも飛んでるのよ!」
「あっウチのが落とされた!」
エクエストーム内。
「カガミ隊員と爺ぃの話し聞いたか。やっぱりあのデカいのは爺ぃが」
「ヤラシ隊員。ああいうのマッドサイエンティストっていうんですかね」
「怪獣を作っちゃう困った科学者だ。昔の外国映画によく出てきたな」
「あっ、ドローンが一機やられたぞ。あの感じは、まともな頭の持ち主とは、いいがたいなぁ。あの巨人」
「しかし、あんなデカいのあの爺ぃはどうやって隠してたのか。しかもあのデカいウエディングドレス。ドコに発注してたんだ? 作った連中は変だと思わなかったのか? あっまた一機やられたぞ。やべぇ今度は電柱を二本抜いて振り回しだした。ヌンチャクかよ?」
「やめないか、由美。暴れると攻撃されるぞ!」
「教授、危ないです!」
つづく




