孤島の蛇
48話 孤島の蛇
「いいものを持ってきました」
「おい、キミ。そんなバズーカ砲見たいので撃ったら木っ端微塵だろ」
と、講道館宏に言われた。
「こんなコトもあろうと持ってきた捕獲用のネット砲です。まあ見てて下さい」
ボクは岸壁の足有ヘビへ、ネット砲を放った。
「やった!」
誰かの声が。
ネットに包まれたヘビが崖下のテントの屋根に落ちた。
「捕獲!」
スタッフたちがテントの上のヘビを。
シャーァァァ
という声が崖壁の上からした。
ぬっと顔を出したのは、頭だけで3メートルは、ありそうな大きなヘビだ。
「カイジュー!」
現地スタッフだろう。
いまや、モンスターより巨大な生物にはカイジューというコトバが世界中で使われている。
ニンテンドー、カラオケ、カイジューだ。
落ちたヘビの親か、あいつは。
まだ、頭しか見えない。が、30メートルは、有るんじゃないのか。
「アレは親かもしれない。皆逃げろ!」
捜索隊隊長の講道館宏が。
「おい、逃げろって前は海だ。ジャングルにか?」
プロデューサーの内藤とデレクターの山崎が、どちらに行こうか慌てふためいている。
「ジャングルだ! おい、その子どもは置いてけ!」
小蛇の入った網を持ったスタッフの一人が。
シャーァアアー
大蛇の頭が上から。
「ヤロー」
パンパンパン
シャァアア
ボクはエクエスガンで頭を。
「早く逃げろ!」
ボクは見た。
子どもの足有ヘビのような鳥足の巨大ヘビが崖上から降りてくるのを。
「コレはヤバイ!」
エクエス本部。
グンマ隊員が旅立った。翌日の午後のティータイム。
に指令室へ行くと。
「蛇の怪獣……。隊長どうします?」
「場所が場所だけにな。私たちが行くわけには。カレン、一番近い支部は?」
「はい、インド支部では」
「インド支部に、一報を。カガミ、イイダ。私とエクエストームで向かう!」
「隊長、オレも。ダメですか?」
「よし、ヤラシも来い」
四人はお茶を飲まずに指令室を出ていった。
「カレンさん、お茶を。インドと、言ってましたけど海外の怪獣出現でも出動するんですね」
「普通はその国の出現にはその国が。今回は特別よ。グンマ隊員と津軽博士や日本のテレビスタッフが現地に居るので」
「グンマ隊員にテレビスタッフ。「講道館宏の探検隊」ですね。怪獣が……。大丈夫かしら」
「まあインドのエクエスだって、けっこう優秀だから大丈夫だよ。一丈青さん」
「グンマ隊員も居るしな」
キョウゴクジさんもツガルさんも落ち着いてる。
インド支部とか、言ってたけど。
ホント、遠いわね。
「はいツガルさん」
「ありがとう」
「インド支部が一番近いと、言ってましたけど。エクエスって、世界にどれだけ支部が?」
「ああ、総合本部はスイスに。北アメリカには4。南には3。 ロシアに3。イギリスに1、フランスにも1。オーストラリアは2。インドに1。中国に3ある。で、各国支部もあるから、もっと有る。怪獣災害は世界中で起きてる。日本に続きアメリカに出現が多いんだ。日本の影響で奴らを皆カイジューと呼んでいるんだ」
「各国にエクエスが、出現すると怪獣退治をするんですね……」
「今のところ日本以外であの白い巨人が現れたという情報はないんだ。まあ日本は、なぜか強暴なのが多いんだ。強暴って、凶暴ではなく強い暴力と書くんだけど。日本に出るヤツは、なぜか他の国のとはレベルが違う強さがある」
「だから日本のエクエスは世界一なのよ」
「そうですが、キティホワイトなんか、いりませんね」
「キティホワイト? って。あの白い巨人?」
「はい、わたしはそう」
「ソレは某会社から、苦情とか、名前呼ぶたびに使用料取られるわね。一般的には使えない名だわ」
「そうですか、まあわたし個人が呼ぶなら問題ないですよねカレンさん」
「キティホワイトか、彼女に猫耳とかヒゲとか付きそうな名前だね。でも、一丈青さん、イマイチオリジナルティがないわね」
「キョウゴクジさんもそう。友人にも言われました。キティちゃん好きなんだけどなぁ。皆さんはなんと?」
「私はピカッと現れ消えるブルーの髪の娘だからピカブルーレディでピカブルちゃん」
「カレン隊員、センスダサですよピカブルはピカチューよりです」
「やっぱりピカはダメか……。キョウゴクジ隊員は?」
「え、私もヤラシ隊員にダサいと。あ、頭の良いツガル隊員ならあの巨人をなんと」
「ホワイト・スーパー・ホモサピエンス。略してHSH……可愛くないね……僕もネーミングセンスないんだ」
「ですね。HSHはないですね」
イビツ島。
ボクらは、ジャングルの中にあった岩窟に身を潜めた。
入り口が縦に細長いので、あの巨大ヘビには入れない。
本部に連絡をいれたから、救援を待とう。
しかし日本からは時間がかかるからドコかの国の支部から。
「けして、広いとはいえない岩窟だ。救援はどのくらいで来るんだエクエスの坊や」
「まあ……このあたりだと。インドの本部が一番近いですかね」
講道館宏に坊やと言われた。
「インドだって、ココまで何時間かかるんだ!」
「いや、本部じゃなく多分支部から来ると……」
「山崎さん、彼にあたっても……。アレを探すといい出したのは私たちなんですから」
さすが講道館隊長だ。
「今は、待つしか……。何人くらいヤツに……」
「現地のスタッフが五、六人。海に逃げたウチの局のスタッフは2名やられました」
シャァアア
「ヤツだ!」
「ヘビの舌が入って来たぞ!」
つづく




