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東京湾観音

27話 東京湾観音


〘エクエストームより本部へ。怪獣が東京湾観音近くに上陸。ドローンからの映像を送る〙


 千葉方面へ向うビーグル内。


「ヤラシさん、怪獣が上陸したと。東京湾観音って、なんです? そんなのがあったんですか。ボクは知りませんでした」

「ああ、あったんだよ。富津市にな。群馬の高崎観音もあまり知られてないだろ」

「あのボクは名前がグンマですが、出身は山梨です。群馬と違いますから、ソレもしりません」

「そうだよな漢字だと軍人の軍に間だっけ」

「はいそうです群馬県とはナニも関係ありません。見て下さい。怪獣の姿がモニターに」

「危ないこと言うな。オレは運転してるんだぞ」


「ヤラシ隊員、このクルマには自動運転の機能は?」


「そうか、忘れてた。ナビを富津市に入れてくれ、手放しで行けるぞ」


「なんだか太ったウミイグアナみたいなヤツですね」

「オレは痩せたウミイグアナを知らないが。肥満のオオトカゲだなコイツは。あ、危ない観音様に怪獣が!」



 休日で、ボクもバイトは休み。

 マコトさんも休みだ。

 ボクらは皆でお昼のワイドショーを昼食をとりながら見てると怪獣出現のニュースが。


〘怪獣は東京湾、海ほたるの付近に潮を吹き現れ、いったん海底に姿を消しましたが、富津沖に姿を見せ、そのまま富津市に上陸すると東京湾観音に接近し。あ、今観音様の肩に手を、あイヤ前足をかけました〙


「ナニ、あいつ観音様に抱きつこうとしてるよ。デカいから仲間と思ってるのかしら?」 


「アレはトカゲだろ、観音様の見た目はぜんぜん違うじゃないか純子」


「あっ、怪獣の重みのせいか観音様が倒れた!」


「枯木もそう思わない? ほら、やっぱり仲間だと思ってんのよ抱き付いてるわ」

「倒れたんだ、そう見えるだけだ」

「でもあいつサカりのついた犬みたいに腰を」


「やだわね……」


「一丈青さん、アレは……トカゲだ。獣ではない偶然だよ」

「でも、兄貴。怪獣でしょケモノなんじゃ」


「そうですねぇ怪獣って怪しい獣と書きますものね」


「いや、マコトさん。このまえのは怪獣でしたが虫でしたよ」

「枯木くん、虫の怪獣は沢山居るわよモスラやカマキラス、クモンガだって。ゲゾラはイカだし……」


「確かにこないだ出た巨大なバッタやムカデは虫だよねぇ」


 考えたことなかった。

 怪獣は怪しい獣と書くのだが。米映画のモンスターとは違うけど。

 日本では怪獣のキングコング。ケモノで思いあたるのはキングコングしかいないな。

 ゴジラやラドンは卵だよな。恐竜の仲間か。

 どちらかといえば爬虫類に近い。ガメラは亀だし。

 キングギドラやガイガン、ヘドラは宇宙生物だから外すとして。

 

「ああ、キングシーサーというのは、もろ獣よね」


 さすがマコトさんだ。キングシーサーか。アレも怪しい獣だ。

 って、マコトさんボクの心を読んだ? 偶然かな。


「一丈青さんは怪獣映画好きなの?」


「はい、小さい頃から怪獣好きの父に映画を見せられ好きになりました」


「怪獣好きかぁ……。こちらでは、アレは歩く迷惑だよな。怪獣と言うより害獣だ。向こうの世界は平和なんだなぁ」


「いえ、日本ではないけど他の国が戦争を。完全な平和とは言えません」


「見て、観音様が怪獣の重みで壊れたわ」

「あの手の仏像は中が入れるよう空洞だからな」


「エクエストームが攻撃を始めたわ」


 怪獣はミサイル攻撃で、海の方に戻り始めた。


「あら、海に潜ちゃたわ」


「イヤだなぁ今度は東京に上がって来るかしら……」


「映画だと関東周辺だと怪獣は首都目指しますよね」


「枯木くん、アレは映画だからさ。怪獣には首都を目指す意図はない」

「甘いよ兄貴、首都は人が、多いから食べに来るのよ」

「いや、僕の知る限り人をやたら喰う怪獣はそういないよ」

「あのトカゲはどうかしら……」



 エクエス本部。


「休暇中に怪獣が現れるとはな。おちおち休でおられんな。あの怪獣の名が決まったクジライグアナドンだ」


「ほらヤラシ隊員、イグアナでしょ。しかしクジライグアナドンは長いな」


「だなグンマ。隊長、長いのでクジアナドンはどうでしょう」


「そうだな、作戦時はその名で」


「名前といえば、こないだ発表された、白い巨人の名が世間では荒れまして」


「SNSでは、大不評だ。オレのホワイティーナなが指示されてる」


「いや、ソレはヤラシ隊員の周辺だけよ」


「ボクのマリリンもうけてます」


「私のシーナは、どうなんだ?」


「あの、ソレは……イイダ隊員。SNSにあげてませんよね。知ってるのはココの人間だけです」


「私の見たのではホワイトキティとかがうけてたわ」

「なんだソレは、某会社のキャラクターじゃないか。会社の陰謀だろシズナちゃん」


「そうだカレンタイターンとかはどうだ。アレはカレンに似て美人そうじゃないか」


「隊長、アレは顔が見えません。隠してるのは、たいした顔じゃないからじゃないすか」


「ヤラシ、ヒーローが顔を隠すのは正体がバレないようにだ」


「それにヤラシ隊員。見て下さい、コレはあの巨人のデータです。はい、コレがあのマスク顔からわりだした彼女の素顔の予想画像です」

「お、コレは美人だなぁ……やはりヒロインは美人でないとな」


「カレンに似てるかなぁコレ……。まあ確かにモロボシ・カレンは防衛軍Ms.ビューティーだからな」


「隊長、あの巨人をカレンなどと呼んだら世間は防衛軍の広告塔だと思いますよ」

「防衛軍の秘密兵器だとか……言われそうだなカガミ。カレンはまずいかもな」

「です。カレンは軍部に怒られる名ですよ隊長」

「皆さん私の名前で遊ばないで下さい」


「べつに遊んではいないよ」


「あの巨人が、自分から名乗れば一番いいんですよね。それSNSにあげてみたらどうです」


「宇宙人だか、なんだか知らないけど、あの巨人が見るかしら?」


「やってみないとわかりません」


「あの画像は、誰かに似てたなぁ……誰だっけ」


            

               つづく

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