バイト 始めました
22話 バイト始めました
怪獣騒ぎもおさまり学校が始まった。
しかし、同じ学校でも、ボクらは違う世界から来たので、行っても学生としての存在はない。
クラスに席もない。
とりあえずすることもないボクとマコトさんは校内の図書館へ。
ウチの学校の。まあ別世界だが、こちらのと同じだが。
図書館は立派で大きい。三階建てのビルで、漫画・映画の名作デイスクまで置いてある。
三階のワンルームはパソコンルームで、それを使って勉強出来る。
だから辞書等なんか不要ではないのかと思う。
でも、まあ本の保存の意味もあるのだろう。
「マコトさん、は目立つのでメガネとかマスクを付けた方がいいですかね」
とりあえず学校の制服姿なので怪しまれはしないが、すれ違ったりする男子がマコトさんを見る。二度見する奴も居た。
入学半年で学校一の美少女と言われた彼女だ。 この学校でも半年ぶらついたら、すぐに有名になるだろう。
しかも、今はこの学校の生徒でない彼女。
存在が知れるのはまずい。
ボクみたいな地味で存在感のない奴とは違う次元の人だ。
今は文字通り違うけど。
ひと月たった。
怪獣はその間、現れなかった。まあテレビの特撮ドラマではないから毎週怪獣が現れたら、たまらない。
いくら広いとはいえ、毎日の図書館通いは目立ってきた。
「バイトをしたいの?」
「ずーっと森目ん家にやっかいになってては……」
「べつに気にすることないわよ。親もなんとも言ってないし、兄貴は幸せそうだし」
「あ、でもお世話になりっぱなしでは」
「大丈夫よ、ウチは意外と……」
「おはよう。どうした? みんなマジな顔して」
「おはようございますお兄さん」
「僕は幸せだなぁ〜。朝おきると妹とは違う美少女の顔を見れて。しかも挨拶してもらって。コレで受験がうまくいけば言うことなしだ」
「あたしはどーせブスですよぉーだ。スケベ兄貴。ね、幸せそうでしょ」
「なに? まさか、キミたち出て行く気じゃ?」
「はあ……。そうも考えてます……」
「そうなの、なんで、僕が嫌い?」
「兄貴がうざいからよ。あのね彼らがバイトをしたいのは……生徒でないので学校に行ってても時間がもったいないから、その間働いて稼ぎたいと。彼女たちもそれなりにお金が必要なのよ……ねっ」
「おはよう。聞こえたわよ。一丈青さんたちバイトがしたいと」
なんだか物わかりの良い森目純子の両親はボクらを簡単に受け入れてくれた。
良い人というか、なんというか。
共働きしているお母さんが。
「私の仕事場でやめる人が、一人いてね。一丈青さんを入れてもらえると思うのよ。うちの職場で働いてみる?」
「ソレなら是非!」
「おはよう。何の話だい朝から……」
「お二人さんがバイトしたいんだって」
お父さんがおきてきた。お母さん同様物わかりのいい人だ。
「バイト、ナニ遠慮してるんだ。ウチはキミたちが居ても困ってないぞ」
「そういうことじゃなく。学校の生徒でもないのに学校行ってるのが、もったいないからその間働きたいんですて」
「なるほど、学校では教室にも入れてもらえないんだったね……。で、あては?」
「一丈青さんは私の職場に入れてもらえると思うのよね。枯木くんは……」
「あっ、橋本がバイトしてるから聞いてみるよ。あいつ、高校中退して、バイトしてるんだ」
三日後。
「ココが私の職場よ」
ここはなんだろう? 大きな建物ね。
森目お母さんは、特に仕事内容のコトは言わずにわたしを連れてきてくれた。
建物に入るのにお母さんは、カードをかざした。
「すぐ閉まるから私と一緒に」
わたしは、お母さんの背にピッタリはりついて中に入った。
「大丈夫なんですか」
「大丈夫よ、あなたのコトは話してあるから。ウチの姉の娘というコトにしてあるから。それから年齢は間違えないでね二十歳と言ってあるから。名前はそのままで大丈夫よ」
なんだか広いわ、ココ。
夜、バイトを終えたマコトが帰ってきて。
「ええ、森目のお母さんの職場は地球防衛軍!」
「そうなの、ソコで軽い雑用を任されたわ」
「軽い雑用って?」
「お茶出しとか、コピーとか書類整理。まあ書類と言ってもパソコン内のだけど……」
「なんだか、OLみたいだね」
「枯木くんの方は?」
「橋本さんがバイトしているコンビニだよ」
「コンビニ店員か、わたしもソレしたかったなぁ」
「そうなの。でも、そっちの方が絶対に時給高いし……」
「そうなの?」
地球防衛軍、怪獣対策課。
「一丈青さん、応接室にエクエスの隊長さんが来てるのでお茶をお出しして」
私が、配属されたのは怪獣対策課だった。ココで働いていた人が寿退社したそうで。その後がまだ。
エクエスの隊長さんかぁ。どんな人だろ。お茶は二つと。
他にも誰か来てるのね。
ノックをして応接室に入る白髪ヘをオールバックにした中年のおじさんが。
髪の色のわりに顔は若いかな。
この人が隊長さんね。
「お茶を」
「ありがとう」
「あれ、キミは!」
隊長さんの横に見覚えのある男性が。
つづく




