表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/23

なるほどね完全に理解した

目が覚めると、スライムがいた。


「マスター、初めまして。これから神の使徒としてダンジョンマスターになっていただくあなたの、忠実なる(しもべ)にございます」


なるほどさては異世界に転生した俺がダンジョンの主になる系のやつだな??


「ご理解が早くて助かります」


おっと、心読まれたか?


「はい、最初は交流が円滑に進むよう、神から一部力を授けられています。マスターがお望みでしたら、止めることもできますし、この世界に慣れれば逆に私の心も読めるようになるでしょう」


ふーん、まぁ、スムーズにやり取りが進むのは良いことだ。


「では、このままで」


こうして、俺は人権の一部を放棄した。


「さて、何か聞きたいことはございますか?」


「んじゃ、三つほど」


俺が聞きたいのは、


・ダンジョンマスターはラノベで良くある「カタログの中にある罠や魔物をダンジョン内に設置して、ダンジョンに訪れたやつを殺す仕事」で合ってる?


・神の使徒云々は何?


・スライムってこの世界では強キャラ?


だな。


「かしこまりました。順にご説明させていただきます。まず、ダンジョンマスターについてはその通りでございます。設置する物はダンジョンポイントでカタログから購入、という形を取ります。最初、ポイントは一律50000配布されます」


それって多い?


「新人からしたら貴重ですが、ベテランからしたら雀の涙にも及ばない…といった程度でしょうか。ポイントはダンジョンに訪れた者の滞在時間と殺した数に応じて増加します」


慎重に使うか、パーッと使うか悩むな…


「次に、神の使徒ですが、実はそこまでかしこまった物ではありません。この世界は全て神の無卿を慰めるためのモノ。端的に言えば神のオモチャです。そして私は神から直接生み出されたモノであり、神の使徒。そんな私が仕えているあなたも神の使徒。深い意味はございません」


つまり?


「あなたはこの世界を楽しめば良い、というだけです」


簡単だな、ヨシ!!!


「最後にスライムについてですが、間違いなく強キャラにございます。こうして発声器官を模倣する他、ありとあらゆるモノに化けることができ、また存在しないモノに成ることもできます」


めちゃくちゃ真っ当にチートじゃねぇか。


「私の姿はどのようにいたしましょう。マスターのご要望通りにしますよ。何も人型に限らず、犬猫や他のモンスター、そのままの姿でも良いですので」


じゃあ、美女の姿になってくれ。相方がゼリーじゃやる気が出ねぇ。


「かしこまりました」


目の前の楕円形のゼリーがぐにぐにと形を変え、俺好みの美女の姿になった。うむ、巨乳すぎないのもgood。


「良し」


「マスターはすけべですね」


「健全な男児と言え」


「そうですね、今のマスターは少年ですから」


あ?


「お気付きになられませんでしたか?ご自分で言ったでしょう?"異世界転生"と」


美女に変身していたのが、鏡に姿を変える。そこには、球体関節人形(ドール)のように美しい少年がいた。


「あ~~~~~~~~~~~~~。言ったわ、確かに。転生してるわ」


「マスターであるあなたはコアに命が繋がっていますので、破壊されたらあなたも死にます。気を付けてくださいね」


了解でーす。


「説明と注意事項はこのくらいでよろしいでしょうか?」


そうだな、あんま長々と言われると記憶が飛ぶかもしれん。校長先生とか朝礼の上司の話とか聞き流すタイプなんだ、俺。何かヤバいことしそうになったら、その時々で教えてくれ。


「かしこまりました。それでは初めに、テーマを決めていただきます。例えば、アンデッドのダンジョンや、かわいい系のダンジョン、という感じで、ダンジョン側の縛りのような物です」


縛りプレイか、嫌いじゃないぜ。


「ご理解いただき何よりです。弱点を好きに補ってしまえれば、攻略難易度が格段に上がってしまいますから。神はダンジョン側にもスリルをお求めです。もちろん、縛りの中で対策をすることは歓迎ですが」


なるほどな。…うーん、どうしよ。安直なのだと作ってて飽きそうなんだよな俺…


「冒険者をコケにしてバカ煽りまくるダンジョンか、エロトラップダンジョン」


「…マスター、ダンジョン側からはどんな冒険者が来るかは選べないのです」


「?」



「時に、マスター。あなたは男性がえっちな目に遭って興奮する性癖はございますか?」



煽り厨ダンジョンになった。

「ところで、仮に性別が指定できたとして、年齢はよろしいのですか?老女の冒険者もいるにはいますが」


「あ、それは大丈夫。女性である限りえっちだから」


「清々しいですね、マスター」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ