弍:コミュニケーション能力を鍛えよう!
こんにちは、比較的早く更新ができて何よりです。
今回は学校の後輩のS氏からネタを頂きました。
テスト中なのにごめんなぁ。゜(゜´ω`゜)゜。
「…?…!?」
『こんばんは』
「ッ!?」
『驚かせましたか?すみません。私はアドバイザー、あなたの悩みを解決するために現われました』
「………」
『あー、そうですよね、初対面でそう言われても疑いますよね。大丈夫です。それが普通ですよ』
「…?」
『…?あーいえ、すいません黄昏ちゃって。前回あなたと同じようにここに来た方はすぐセクハラ発言をしてきたので』
「…」
『ええっと…すいません。勝手に舞い上がってましたかね?舞い上がってるつもりないんですけど、温度差が激しいというか』
「……」
『うぅむ…今回もまた難しいゲストさんが来ましたね』
※この仕事始めて2回目です
『すいません。できれば貴方とコミュニケーションをしたので…何でもいいから話してもらえるとー、その、
助かるといいますか…』
「…ハァ」
『おっと最初の一言はため息だった』
「…!?(フルフル)」
『あ、大丈夫ですよ怒ってない怒ってない』
「…(ズーン)」
『うーん、喋るのが難しいのでしょうか…。じゃぁちょっと、あなたの悩みを強く思い浮かべてください』
「…?」
『私実はこう見えて、女神様が上司にいるのでこの空間内なら意外と何でもできます。例えば、そう、思ったことを文字にして照射するとか』
「…!」
『えぇえぇ、凄いでしょう。なので、強く念じてください。あなたの悩みは?』
「………ッ」
( いい子になりたいッ )
『いや可愛いかよ』
「るせぇ合法ロリ」
『んなっ』
「…あっ」
『……』
「…えっと」
『あー、大丈夫ですよ怒ってない怒ってない(嘘)』
「……」
『スーハー…うんもう大丈夫。なんとなく分かったので、その悩みの理由。だから喋って大丈夫ですよ』
「…すまん」
『いえいえ、恐らくですが、どうしても口が悪くなってしまうんですよね』
「…そうだ」
『そうですねぇ…一概にどういうのが効果的だと実践して見たことは?』
「あー…うち、情報端末持ってねぇんで、唯一対等な存在のダチ公…モブ男に聞いてみたんだよ」
『なんで言い換えたらモブ男になるんですか』
「ん?あー、ほれ、こんな顔なんだけど」
『なんでさりげなくここの権限使いこなしてるんですか…本当だモブ顔だ』
※モブだなって思っても本人には言わないようにしましょう
「んで、そのモブ男にどうすりゃモテるのかって聞いたんだよ」
『いい子になりたいから急に俗っぽい欲望になった』
「うんにゃ、最初は俺もモブ男にいい子になりたいんだけどどうすりゃいいって聞いたんだよ」
『それでどうしてそうなる』
「バカだなぁテメェは。いい子ってのはな、相手がこうあって欲しいという期待に答えられるヤツだぜ?
そんなの息苦しいだろうし、そんなの続いたらもう病気になるぜ?実際そんな病気あるらしいがな、ガハハ!だって」
『まって今君何歳?』
「あ?15…高一だな」
『ですよね、なんかそのモブ君の口調が年季の入ったおじさんぽかったので』
「あー、おっさんだな」
『え?』
「俺、この口調はちっちぇえ頃からでよ、まぁ喧嘩売ってるように聞こえちまうんだよ」
『え、ええ』
「そんでしょっちゅう喧嘩してたらそこら一帯の不良野郎どもの若頭になっちまって」
『なにその経歴』
「それが小学5年からで、中学時代はなんかめんどくさくなったんで不良狩りしてたんだよ」
『なにがめんどくさかったんですかねぇ…』
「毎回学校の行きと帰りに襲われてるんで、そこらの野郎もうこっちからしばこうやって」
『脳筋解決法』
「んでなんかいつのまにかガチヤクザのカシラ部屋前にいたんでカチコミしたんだけど」
『いつのまにか』
「そのカシラとまぁ痛み分けしてな、それで気に入って貰ったのかそこの若頭になっちまった」
『どんな世界線でしょうか』
「んでも俺ぁ、普通に学校生活を謳歌したいんで、そこの不良どもの面倒をそのモブ男にやって貰ってるのよ」
『ヤクザのカシラがモブ男だった…あと君なんで無自覚無双系小説の主人公やってるの』
「しらねぇよ。んでそのモブ男にどう言う事だって聞いたんだが…忘れちまった」
『ふんふん。確かに最近はそう言うのが病気と診断されてますよ』
「どんなだ?」
『いい子症候群 と言います』
「可愛い名前っていうか、まんまというか」
『でも現実はそう可愛らしい症状じゃないですね。そもこれは現代日本の社会問題と言ってもいいのだとか』
「他人から聞いたみたいな話だな」
『専門ではないですからね、上司からそんな話を聞いたことがあります』
「有能な上司だこって。んで、なんで日本限定なんだ?」
『日本人は他国に比べて空気を読むことに特化していますが、それがこの病気が起こしているからんですね』
「は?なんで空気読むことが悪いことみたいに言ってるんだ?俺はこの口調だから空気読めねぇみてぇに扱われて誰も近づかねえんだぞ」
『悪いとは言ってませんよ?ですが、空気が読める人しかいないっていうことは、決断が出来るリーダーがいないと言うことです』
「…ほう?」
『 「人の顔色を伺ってしまう」「自分よりも人が喜ぶことを優先してしまう」「自分らしく生きられない」「自分らしさがわからない」「自分の選択に自信が持てず、優柔不断になってしまう」「自分の意思がわからない」「自分の気持ちが表現できない」 これが主ないい子症候群の症状ですが、どう思いますか』
「なるほどな、確かに空気は読めそうだが自主性はねぇな」
『そういうことですね。まぁ、今回はあなたがそれに該当しないのでいいでしょう。それで、結局はなにも出来なかった感じですかね』
「いや…まぁ、礼儀を学んだ方がいいのかなと茶道のワビサビをやってみたんだが効果なかったんで、そうとも言えるな」
『うんそれはジャンルが違う気がします』
「あとは特にしてねえな」
『あー、なるほど、つまりゼロからですか』
「そーかも知れねぇ」
『ではまずすぐ出来るとこから話しましょう』
「おー」
『といっても、いい子になりたいっていうのはモブ君の言う通り危ない結果に繋がるので、人間関係の作り方を伝授しましょうか』
「それでいいぜ」
『心がけることはまず相手の話をしっかり聴いて、それを理解して、尊重することです。 相手の話に耳を傾けることで、相手は「私を受け止めてくれている」と感じてもらうことができ、信頼度や好感度をあげることができます』
「なるほどな、話を聞かずに突っ走るやつにゃ誰もついていかねぇからな」
『そういうのも確かにあるますね。実際最低限ここまでやれば効果はあるのですが、せっかくここにきてくれたので、円滑なコミュニケーションを取るためのトレーニングをしましょう』
「さすがだな」
『私が思うに
「声の質を向上する」
「わかりやすい言葉で意味明瞭に話す 」
「相手の話を最後まで聞いてから話す 」
「言葉以外の態度にも気を配っている 」
「相手のことを否定しない 」
「相手の反応を見ながら話す」の六つですね』
「詳細求める」
『声の質っていうには、聞き取るには十分な声量で、なおかつ明るいトーンで話すことです』
「なるほどな。最後までってのは?」
『自分から早く話したくて、相手の話を最後まで聞かない人がいますが、これは人に好かれる話し方ではありません。まず相手が話し終わるまで聞いてから、自分の話をするというのは最低限のマナーですが、なかなかできない人が多いのが現実ですね。相手が言いたいことを言い尽くしてからこちらが話したほうが相手はしっかり聞いてくれます』
「なるほどなあ。んじゃ否定しないは?」
『誰でも自分の意見を否定されたらいい気持ちはしないものです。話すときに「でも」というクセのある人は気をつけたほうがいいですね。この言葉を聞いただけで人は否定されたと思ってしまいます。人に好かれる話し方をしたかったら「そうだね」と肯定の言葉で相手の意見をいったん受け止めてから自分の話をするようにするといいでしょう』
「なるほどな、否定ばっかしてたら話が平行線だし、気に食わなく感じるよな」
『そういう事ですね。相手の反応を見ながら話すというのは、恐らく学校の総合か道徳でやったと思いますが、相手が理解できていると確認してから話をしていくと、話し手も聞き手も理解が深まり意思疎通もできて満足度が高くなります。そして、自分のことを見てくれてるというのは存外心地がいいものですからね』
「そういうもんか」
『そういうものですね…おっと、そろそろお時間のようですね』
「もうなのか?」
『実はここ、見えないですが同じ悩みを抱える人も見るんですが、話が長かったりやる事が多いとやる気を損なったりして意味がないんですよね。なので出来うる限り早く分かりやすくがモットーなんですよ』
「世知辛いもんだなぁどこの世の中も…おっと、体が消え始めた」
『お時間ですからね』
「ゆっくり出来ないもんだな」
『また悩みが起きればいずれここに来れますでしょう。そのとこにお茶でも』
「そりゃぁいい。あとが楽しくなったな」
『おあとがよろしいようでってヤツですかね』
「おっと嬢ちゃん、そりゃ使い方が違うぜ。おあとがよろしいようでってのは、場違いだから退散するって意味さ」
『じょ、嬢ちゃん…まぁいいでしょう。次に来る時はアドバイザーさんと呼んでくださいね』
「悪かったな、んじゃまた…あ」
『どうしましたか』
「俺の口の悪さはどうすりゃ」
「『あ』」
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