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3カ国会議 その3

「なぜだ?」


 質問してきたクレインを見て、


「今回の会談は急に決まって1ヶ月後には行われる。仮に反乱分子がいるとしても1ヶ月の間に人をまとめてメディナの皇都に攻め入るには時間がなさすぎる」


「なるほど。準備期間がないってことか」


「その通り。今までの様に馬車で何ヶ月もかけて移動をしていたのなら十分に準備をする時間はあるだろうけど。今回は移動ってのがない。物理的に間に合わない」


 グレイの説明に納得するメンバー。

マリアも感心しまくりでグレイの話を聞いている。


(今までふざけていたグレイとは全く違うグレイね。一つ一つの説明が理にかなっている)


 グレイが続ける。


「俺は今回可能性があるとすればメディナ教王に対する個人的な恨みじゃないかと思ってる」


「それって…」


 思わずリズが口にするとグレイはリズを見て


「あくまで可能性の話しだ。実際教王が恨みを買ってるかどうかなんて俺は知らない。心配するのはそこだと思っているだけだ」


「ということはどう言うこと?」


 ケリーがグレイに問いただすと、


「刺客か、暗殺だな。やるとすれば神官か神兵の格好をして教王に近づいて攻撃するか、料理に毒を入れるか」


 物騒な話だが、警備する以上あらゆる可能性を考慮しなければならない。

メンバーもそれがわかっているのでグレイの説明を誰も考え過ぎだよとは言わずに黙って聞いている。


「神殿に勤務する神官や神兵は厳しい審査をパスした人ばかりだと聞いているが、逆に言うと一度パスするともう審査はしていないはずだ。神殿勤務を開始した後で何かの事情で教王を恨みを持った神官、神兵がいるかもしれない。警戒すべきはそこだと思う。


 しかも会談の期間は普段より多い神兵が神殿の中にいるだろう。普段は外にいる連中の何名かもこの期間は神殿警備に回るだろうからそいつらも一応疑ってかかる方がいいと思う。外は俺一人で見るから残りのメンバーは中の警備に集中してもらいたい。多分何もないとは思うが念のためだ」


 グレイの言葉に納得するメンバー。


ケリーが


「グレイの結界ならランクAクラスなら弾いてくれるし私たちは内部の警備に集中できるわね」


「食事も厨房で誰かが毒味をすると思うけど、その場にもうちのメンバーの誰かが立ち会った方がいいね」


 エニスの言葉に頷くメンバー、そして


「リズ、お願いできる?」


「うん。わかった」


 ケリーとリズとのやりとりを聞き、


「彼らに手引きされている刺客がいるかもしれない。ケリーとリズでできるだけ事前に情報を取ってくれ」


 グレイがそう言うとケリーが合点がいったという表情で


「それで私とリズに5日前に先乗りしてくれって言ったのね」


「そうだ。5日間で神殿内で勤務する神官、神兵の情報をできるだけ取っておいて欲しい」


「「わかった」」


 頷くケリーとリズ。


「当日の昼から翌日の会談が終わって国王達が帰国するまで基本警備方法は変えない。慣れてるとは思うが寝る時間はないと思ってくれよ」


「当然ね」


「勇者パーティの時も徹夜は何度もあったし大丈夫」


「リズ。俺が今言った話、事前にメディナの警備の責任者に伝えておいてくれるかな」


「わかった」


「おそらくメディナは相当数の神兵を神殿内部に配置すると思う。普段は見ない神兵もかなりいるはずだから調査は大変だと思うがよろしく頼む」


(この個性の強いメンバーを見事にまとめている。流石に皆から参謀と言われているだけあるわ)


 感心しっぱなしのマリア。話が途切れるとグレイはマリアの方を向いて、


「マリア、今の方法で国王一行に対して失礼はないよな?」


 話を振られたマリアは少し考えてから、


「問題ないと思うわ」


「その言葉を聞いて安心した」


 表情が緩んだグレイ、そしてリズに、


「リズ、夜の就寝時間になっても可能な限り神殿の照明は落とさない様に頼んでくれるか?」


「わかった。明るい方が敵がいたとしても見つけやすいよね」


 グレイは頷き、そうして全員を見て、


「エニスから聞いている話だと、当日の午前中に移動を終えすぐに昼食、そのまま午後は会議だ。夜はまた6人だけで宴席となりそのまま就寝。翌日は朝食を終えると会議を続け、昼食を食べてから帰国するスケジュールになっている。俺たちはその間警備を続ける」


「グレイ」


 マリアに呼ばれてそちらに顔を向けると、


「あなた達の食事はどうするの?」


「基本無しでも問題ないと思っている。食べると眠くなるしな」


「そうだな。俺たちは無くても全然平気だ」


 クレインが続けて言うと、マリアが


「簡単な食事でも用意してもらったら?」


「いらない」


 即答するグレイ、どうして?という表情のマリアに


「全員が同じものを食べるとその食事に何か入っていた時に全員が動けなくなる」


 あっ!と言うマリア。


「各自で適当に食べ物や水を用意してアイテムボックスに入れて持参してくれ。

現地でもし勧められたときは各自に対応を任せるよ」


 頷くメンバー


「エニス、今の話一応ナザレ国王かフィネル宰相に話しをしておいてくれるか?」


「そうだね。事前に俺から言っておくよ」 「頼む」


「俺もルサイルの国王に話しておく」


 クレインの言葉に頷くグレイ。


「私達は5日前に飛んだらメディナの教王に話しておくわ」


「ケリー、リズ、頼むわ」


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