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【2巻発売中!&コミカライズ】俺だけ《確定レアドロップ》だった件~スライムすら倒せない無能と罵られ追放されたけど、初めて倒した一匹から強武器落ちました~  作者: みんと
第四章 アルトヴェール 編

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第85話 無限湧き

しばらく主人公が苦戦するかもですが5話くらい後にちゃんと逆転して大勝利します。


剣撃分身(デュアルウェポン)――――!!」


 俺はスキルを発動する。

 剣撃分身(デュアルウェポン)、剣を二倍に分身させる技だ。

 効果時間は約十分。

 一日につかえる回数は5回ってとこか……つーかこれが限界。


 そして――。


火炎龍剣(ドラグファイア)――!!!!」


 剣が二倍となっているから、威力も範囲も2倍だ!


 ――ゴオオオオオオオオオオオオオ!!!!


 俺はモンスターの大群を、炎で焼き払うようにして蹴散らす!

 だが、これだけ大量にいると、キリがない。

 しかも中にはアンデッドモンスターもいて、倒すなり復活してきやがる。

 まさにモンスター地獄だ。

 アンデッドだけじゃない、他のモンスターも、次から次に湧いて来て、一向に数が減っている気がしない。


「くそ……いったいどこから湧いてきているんだ……!?」





 とりあえず、俺はモンスターたちの大群の中にきって入っていって、草原の中央部分で戦っていた。

 俺は特に戦闘力が高いから、敵の数の全体量を削る役割だ。

 まあ、それでも全然減っていないように感じてしまうくらい、敵が多いんだが……。


 クラリスと、カナン、それから他の冒険者たちには、街の防衛を頼んでいる。

 壁状に並んだ冒険者たちが、そのままの陣形で、前線を徐々に押し上げていく感じだ。

 そうすることで、確実に街を護ることに徹する。

 街の外壁の前で戦えば、上からの狙撃もできるしな。

 それに、補給も簡単だ。

 攻めていくより、護りに徹したほうが、消耗は少ない。


 余ったスキルブックを、いくつか冒険者たちに支給してあるから、中にはかなりの手練れもいる。

 まあ俺ほどではないにしろ、みんな他の街の冒険者とは比べ物にならないくらい強い。

 そのはずなんだが……。


「なんでこうも一向に敵が減らないんだ……!?」


 もう1時間は剣を振り続けている。

 それでも、敵がとどまることをしらない。

 むしろ、全体としては増えているような気さえした。

 アンデッドは夜明けまで持ちこたえれば死ぬから、なんとかなりそうだが……。

 夜明けまでみんなが戦い続けられるとも限らない。

 それに、謎は深まるばかりだ。

 いったいこのモンスターたちは、どこからきているのだろうか。


 俺たちは、今までにない苦戦を強いられていた。

 ただ敵が強いだけなら、いくらでもやりようはあるが……。

 敵が無数にいて、終わりが見えない戦いなんて、想定外だ。

 いつ終わるかもわからないから、うかつに魔力と体力を消耗することもできない。

 これだけの軍勢だ、きっと魔界からの敵――なのだろうけど。


 恐ろしいのは、その前兆がなにもなかったことだ。

 デロルメリア出現のときは、空がぱっくりと空いて、ヤツが出てきた。

 ベへモスのときもそうだ、アレは稲妻とともに現れた。

 しかし、今回はまだあれから日も浅い。

 それに、なにか大きな天候の変化なんかもなかった。

 いったいいつの間に……?

 これだけの多くのモンスターを、いちどに送ってくるなんて、ありえない。


「くそ……埒が明かない。いったいいつまで戦えばいいんだ……!?」





 俺がみんなと距離を置いて戦っているのには、もう一つ理由があった。

 俺がみんなと共に戦うと、明らかに邪魔になるからだ。

 どういうことか。

 俺が敵を倒すと、望んでいなくても大量のドロップアイテムが吹きだしてしまう。

 そうなると、味方からすれば邪魔なことこの上ない。

 だから、今回はもうクラリスやカナンとも距離をとった。

 うえええ……孤独って辛い。

 これが強者故の孤独ってやつか……っふ……。

 なんて言っている場合ではない。


 俺は、倒したそばから、アイテムボックスにアイテムをしまっていく。

 右手に剣を、左手にアイテムボックスをだ。

 だってそうしないと、俺自身戦うのが邪魔だからな。

 ただでさえ、モンスターがうじゃうじゃいて、なにがなんだかわからないのだ。

 これ以上画面がうるさくなったら大変だ。

 もはや、誰がなんのアイテムをドロップしているのかさえ分からなかった。


極小黒球(グラビトン)――!!!!」


 俺は定期的に、極小黒球(グラビトン)の魔法を使った。

 極小黒球(グラビトン)――極小の黒い球を発生させ、そこにアイテムなどを吸収する魔法だ。

 力の加減で、アイテムだけを吸収してモンスターは吸収しない、ということもできる。

 そうすることによって、戦いながらでもスムーズにアイテムをアイテムボックスに収納できた。


 俺の左手はまるでドラゴンの吸い込みのように、なんでもかんでも飲み込んでいく。

 右手から炎の剣をだし、左手でアイテムを吸収する。

 今の俺は、修羅のようだった。


「って……あれ……? なんかアイテムボックスが反応しないぞ……」


 急に、アイテムボックスがアイテムの回収をやめた。

 どういうことなんだろう。

 今までにこんなことはなかったのに……。


【アイテムの収納限度数に達しました】


 アイテムボックスには、そういうメッセージが表示されていた。


「え……うそ……」


 こんなこと、なったことがない。

 今までどんなアイテムでも、何個でも収納できたはずだ。

 いったい……今日だけでいくつのアイテムを吸収したんだ……!?

 まあ、そりゃあそうだ。

 これだけ長時間、無限に湧き続けるモンスターを処理していれば、そうなってもおかしくないか……。


「仕方がない。予備のを使おう」


 俺は一瞬でその場から転移で、アルトヴェールの街に戻る。

 そして備蓄してある空のアイテムボックスを何個か手に取る。

 アイテムボックスは基本的に、収納用とは別に、新品のものが、何個か倉庫に眠っている。

 なぜなら、新規冒険者登録をしたものには、全員に配っているからだ。

 冒険者として活躍するときに、かなり便利なアイテムだからな。

 なくなれば、また俺がとって来ればいいだけだし。

 それに、このキャンペーンのおかげでかなりアルトヴェール領に人を呼び込めた。


「よし、じゃあ戻るか」


 俺は、アイテムボックスを持って転移する。

 元居た草原の中央あたりに、再び舞い戻る。


「ようし、これでポケットの中身は空だ。いくらでも入るぜ? モンスターさんたちよぅ……」


 これで遠慮なく、さらにアイテムボックスをパンパンにできるな。

 いったい限度はいくつなんだろう……?

 収納用のボックスには、5000個ほど入れているものもあるから……。

 少なくとも万ではきかないはずだ。

 この戦いが終わったら、かなりのアイテムが飽和するなぁ……。


 俺は戻ったついでに、魔力回復ポーションも飲んできたから、体力はばっちりだ。

 少々高いが、ここはポーションを出し惜しみしている場合ではないだろう。


「さあて、第二ラウンドだ……!」


表紙を落ちてしまいそうです……なんとか5位以内には残り続けたいですが……

評価を頂けると、うれしく思い、励みになります。


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