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【2巻発売中!&コミカライズ】俺だけ《確定レアドロップ》だった件~スライムすら倒せない無能と罵られ追放されたけど、初めて倒した一匹から強武器落ちました~  作者: みんと
第四章 アルトヴェール 編

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第73話 帰還


 ギルドラモンを後にし、俺たちはアルトヴェール領に帰還する。

 久しぶりにサリナさんとドロシーに会えるから、楽しみだ。

 といっても、ほんの数日のことなのだが……。

 それでも、いろんなことがあったから、長く感じてしまう。


「ただいまー」


 そう言って、城の中に転移する。


「って……おわああ!? なんだこれ……!?」


 城のエントランスには、大勢の人がいた。

 え……俺の家……乗っ取られている……!?

 俺たちが困惑していると、サリナさんがやってきて。


「あ、おかえりなさいロインさん」

「あ、ああ……ただいまサリナさん。これはいったい?」


「えーっと、こちらのみなさんは、商人の方たちですね」

「はぁ……」


「そうそう、ロインさんのいない間に、商会がものすごく上手くいったんですよ!」

「えぇ……!?」


 俺がいない間にって……俺はまだ数日出かけてただけだぞ。


「ロインさんの蓄えていた素材をもとに、これだけの成果を上げました! 私も、もうギルドをやめましたし……」

「す、すごい……」


 サリナさんが見せてくれた帳簿には、とんでもない額が……。

 なるほど、それでこんなににぎわっているのか……。


「他にも、まだまだ見せたいものがあるんですよ!」

「えぇ……!?」


 俺たちは、サリナさんに連れられて、城のそとへ出る。

 ベランダから、下を見下ろす。

 アルトヴェール領、そこにはなにもなかった。

 以前は、ただ荒野が広がるのみで……。

 見捨てられた領地、そんな感じだった。


「すごい……」


 だが、今俺の目の前には、以前とはまるでちがう風景が広がっている。


「みなさん、この領地に引っ越してきてくれたんです……」


 城のまわりを囲むように、商人たちのテントやキャラバンがある。

 それに、冒険者や兵士たちの姿もある。


「すごい、俺が思い描いていた通りの光景だ……!」


 まさかこんなに早く、達成できるとは思っていなかったが……。


「これもすべて、ロインさんのドロップアイテムのおかげです!」

「いやぁ……サリナさん、本当にありがとうございます!」


 この先、このアルトヴェール領がどんどん大きくなっていくことが、想像できる。

 これもすべて、サリナさんと、このドロップスキルのおかげだ。


「それじゃあロインさん、みなさんに挨拶を」

「え……? 俺が?」


「そうですよ。だって、このアルトヴェール領の主はロインさんですもん。ねえほら早く、領主さま」

「領主さま……」


 俺はサリナさんに引っ張られて、みんなの前にひきずりだされる。

 これだけ注目を浴びるのは苦手だ。

 商会のエライ人とか、たくさんの大人たちから、注目を浴びる。


「えーっと、私がロイン・キャンベラスです。みなさん、今回は、この領地に集まっていただき感謝します。うちと商売をしてくれてありがとうございます。そして、この地にとどまる決意をしてくれた方々にも、感謝です」


 俺がそう言うと……。

 みんなから拍手が巻き起こった。


「すばらしい! あなたがロインさまですね!」


 そう言って、近づいてきた男が一人。

 髭をたくわえて、みるからに地位の高そうな人物だ。


「あなたは……」

「私は、シュトラウサー商会のゲルマン・シュトラウスです」


「あ、あのシュトラウサー商会のギルド長……!?」

「そうです」


 まさかあの有名な巨大商会までもが、手を貸してくれていたなんて……。


「いやあ、ロインさん。あなたの商品はすばらしい! どこでも手に入らないような、貴重な品ばかりです! どうやって入手しているのか知りたいくらいですよ……!」

「いやあ……そこは企業秘密でして……あはは……」


 なんとか誤魔化す。

 そうか、シュトラウサー商会も取引をしてくれているのなら、頼もしいな。


 そんな感じで、様々な取引先と、挨拶を交わしていく。





「ふぅ……疲れた……。ああいうのは苦手だ」


 ようやく夕方になって、一通りの挨拶を終えた。


「まあ、ロインさんは戦うのがお仕事ですから、それでいいですよ。商会のことは、引き続き私に任せてください」

「ありがとうございます。サリナさん。助かりますよ……」


 どうやら、在庫の管理や商品の供給バランスの管理なども、すべてサリナさんがやってくれたみたいだ。

 そのおかげで、市場の値段のバランスなども、大きく狂わずに済んでいるようだ。

 かかわった人たち全員が、得をするような、そんな取引。

 さすがはサリナさん、計算が得意だ。


「それでですね……ロインさん」

「はい」


 しかし急に、サリナさんの声のトーンが変わる。


「この方はなんなんですか……?」

「んあ……?」


 そして、カナンのことを指さした。


「あ、ああ……こいつはカナンだ。その……新しい恋人だ」

「はぁ……まあ、もうなにも言いませんけどね……。行く先々で女の子を落としてたら、この先城が女性だけで埋まってしまいますよ……?」


「あはは……それはさすがにないですよ……」

「どうだか……。ロインさんのことだから、なんでも想像の上をいっちゃいますからねぇ」


 まあ、ということで、カナンのことも紹介したことだし……。


「じゃあ、俺はもう寝るよ。疲れた……」


 そう言って、寝室に行こうとする。

 しかし、サリナさんに袖を引っ張られる。


「ロインさん……? 久しぶりに帰ってきたんですから、今日は寝かせませんよ?」

「へ……?」


 それに便乗するように、


「私も久しぶりでうずいておる……」


 とドロシーまで近づいてきた。


「お、じゃあ私も混ざろうかな」


 とカナン。


「私だって……その……仲間はずれはいやだから……!」


 とクラリス。


 はぁ……まじで今日は寝れそうにない……。

 俺は、覚悟を決めるのだった。


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