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【2巻発売中!&コミカライズ】俺だけ《確定レアドロップ》だった件~スライムすら倒せない無能と罵られ追放されたけど、初めて倒した一匹から強武器落ちました~  作者: みんと
第三章 世界最強 編

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第68話 奈落の魔法使い


 俺たちはいよいよ目的の階層までやって来た。

 降る途中、クジラからばらまかれた無数のルナティッククリスタルを回収した。

 これでかなりの素材が集まった。

 思わぬ収穫だ。

 しかし、ここへ来た真の目的を忘れてはならない。


「で、カナン。魔法のスキルブックを落とすというモンスターは、どういうやつなんだ……?」

「うーん、私も確かなことはわからないけど、話によるとゴブリンのようなモンスターらしい」

「だとしたら、スキルメイジと似たような感じか……」

「名前は、ブラッドメイジとかなんとか」


 なるほど、どうやら名前と見た目からしても、スキルメイジの亜種的な奴で間違いなさそうだ。

 こっちの地域と、ミレージュ周辺で、微妙に違うって感じかな。

 まあ、スキルブックを落とすところが同じなら、なんでもいい。


「あ、ねえロイン、カナン。あれじゃない……!?」


 クラリスがさっそく指を差す。

 そういえば何気に、クラリスは敵を見つけるのも得意だな。

 目がいいのかもしれない。

 カナンが答えた。


「あれで間違いなさそうだ! 私が先制する……!」


 カナンはまっすぐに、ブラッドメイジに向かって行く。

 ブラッドメイジは、赤い色のスキルメイジという感じだった。

 スキルメイジとは違って、さらに色の濃い表皮をしている。

 毒々しい色というか、非常に気持ち悪い。


「うおおおおおおおおおお!」


 カナンがブラッドメイジに、先に仕掛ける。


 ――ズシャ……!


「プギャア!!」


 しかし、斬られたのはカナンの方だった。


「なに……!?」

「ど、どうしたんだカナン!」


 俺の目には、カナンは大きく空振りをしたように見えたが……?


「わ、わからない……! 私は確かに攻撃を……!」


 クソ、どうやらブラッドメイジは幻覚のようなものを使ってくるみたいだな。

 これはうかつに近づけない。


「カナン、もういい、危険だ! 下がれ!」

「くそ……! すまないロイン……!」


 カナンは腕に、切り傷が出来てしまっていた。

 ブラッドメイジは、俺たちをおちょくるように笑っていた。


「キキッ!」


「よし、遠距離から攻撃しよう……!」


 俺たちは作戦を変えることにした。

 どうやら近づくと、幻覚かなにかで、狙いが外れるようだ。

 しかし、遠くから見ていた俺の目には、なにも変なところはなかった。

 ということは、遠距離からなら惑わされずに攻撃できるはず……!


「よし、クラリス、挑発してくれ!」

「わかったわ……! 挑発(アピール)――!」


 最初に、クラリスがブラッドメイジを引き付ける。

 ブラッドメイジは、クラリスのほうをじっと見て、動きを止めた。

 どうやらこちらのスキルは通用するようだ。


「よし、今の内だ……! 斬空剣(エアスラッシュ)――!」


 俺は、ブラッドメイジに向けて遠距離から攻撃を放った!


 ――ズシャ!


 しかし――。


 ――キン!


「なに……!?」


 斬撃波は、ブラッドメイジに届くことなく、その一歩手前で弾かれてしまった。

 ブラッドメイジのまわりに、球体状に透明な壁が存在する。


「くそ、なにかバリアのようなものを張っているのか……!?」


 近づけば、幻覚で返り討ちにあう。

 遠くからだと、バリアで攻撃が弾かれる。


 どうすればいいんだ……!?


 ブラッドメイジ自身、魔法やスキルを駆使しているようすだ。

 スキルメイジに比べて、かなりそれを使いこなしている。

 こいつはちょっと、今までの敵と比べても、かなり強敵だ。


「どうする……ロイン!」


 カナンが焦りだす。

 俺もどうにかしたいが……。


「よし、カナンはここで見ていてくれ。今度は俺が奴に近づいて、攻撃を仕掛けてみる……!」

「でも、近接攻撃はもう私が試して……」

「わかってる。でも、自分の目で確かめたいんだ」

「……わかった……。気を付けて!」


 俺は独り、ブラッドメイジに距離を詰める。

 カナンには、こいつがどう見えていたのだろうか……。

 もしかして、俺なら幻覚を突破できるんじゃないか……?

 そんな淡い期待が、俺にはあった。


「うおおおおおおおおおお!」


「ロイン、危ない……!」


「…………!?」


 そんな、俺はブラッドメイジにまっすぐに斬りかかったつもりだったのに……!?

 だが実際のところ、俺は盛大に空振りをしていた。

 やはり、ブラッドメイジに近づくと、幻覚に惑わされてしまうのか……!?


「っく…………!」


 俺は、知らぬ間にブラッドメイジに後ろをとられていた。


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