第61話 収穫祭
最初にカナン一人で人食い植物を倒したときのようなやり方だと、時間がかかってしまう。
そこで、俺たちは連携技で倒すことを考えた。
「くらええええええ!!!!」
まずは、カナンが先陣を切って、人食い植物に襲い掛かる!
カナンの持ち前の素早さを活かして、ヒットアンドアウェイが成功する!
――ズシャァ!!!!
「キュオオオオオオン!!!!」
しかし、人食い植物の外皮は非常に堅く……。
いかにカナンの攻撃が優れているといっても、それだけでは全然決定打にならない。
それどころか、人食い植物は攻撃力でもかなり凶悪なモンスターだ。
そのツルに捕まれば、簡単に食い殺されてしまう……!
そこで、クラリスの出番だ。
「カナン……! 下がって、チェンジよ! さあ人食い植物、私の方に注目しなさい! 挑発――!」
クラリスが盾を張って前へ出る。
カナンを押し出すような形で、人食い植物に立ちふさがる!
「キュオオオオン!!!!」
――バキ!!! ドシャ!!!!
人食い植物の強靭なツル攻撃が、クラリスの盾に容赦なく叩きつけられる!!!!
しかし、クラリスの大鬼の盾はびくともしない。
それどころか、クラリスはその間に盾火砲を蓄えていた!
「喰らいなさい!!!!」
「キュオ!!?」
――キュィイイイイン!!!!
クラリスの盾から、ビームが照射される!
さきにカナンが傷をつけていた部分から、人食い植物の外皮が剥がれ始める……!
――バキバキバキ!!!!
――べリリリリィ!!!!
「ロイン、今よ……!」
そこに俺が、クラリスの盾の後ろから飛び出して行く……!
「うおおおおおおお!!!!」
――グシャァ!!!!
人食い植物の剥がれかけた外皮に、俺は剣をぶっさした!
そして抉るようにして、剣をさらにねじ込む。
「雷撃剣――!」
――ビリリリリリィ!!!!
「キュオオオオオオオオオオオオン!!!!」
傷口から電流を流され、人食い植物は地面に倒れた。
「よし! この調子でどんどんいこう!」
俺たち三人が力を合わせると、こうも相性がいいとは……!
この方法で、俺たちは次々にモンスターを倒して行った。
当然、人食い植物以外のモンスターとも遭遇することがある。
そのため、目標であった珍しい素材のほうも、自然と集まっていった。
「ふぅ…………こんなもんかなぁ」
「そうね、もう日が暮れそうだし……」
夕方になってきて、死の森にも夜が訪れようとしていた。
さすがに暗い中、深い森の中で過ごすのは危険だ。
「じゃあいったん、帰ろうか……」
俺は転移で、城まで帰還しようとする。
しかし、クラリスがそれを制止した。
「え、ちょっとロイン……もしかして家に帰ろうとしてる……?」
「は……? もちろんそうだけど……ダメなのか……?」
だって、転移を使えば一瞬で帰れるのだ。
商業の件だって、サリナさんたちにまかせっきりだし、領地のようすも確認しておきたい。
まあ、長距離の転移にはかなりの集中力と体力を使うんだけど……。
「せっかくここまで来たんだから、ここはギルドラモンで宿をとりましょう?」
「ええ……? どうしてだ……?」
「もうロイン! 知らない街に来て、知らない街の知らない宿に泊まるのが醍醐味ってものでしょう? なんでも転移で帰ってたら、味気ないわよ……。それに、観光だってしたいし……お土産も……」
「ああ……そういうものか……。わかった、じゃあカナン、どこかいい店を知っているか……?」
まあ、クラリスの意見にも一理あるからな。
たまには、こういう外泊もいいだろう。
それに、地元の酒場なんかでまた新しく仲間を得られるかもしれない。
強い人材は、常に探し続けたいものだ。
カナンなら、その辺もなにかつてがあるかもしれない。
「うーん、そうだなぁ。私がよくいく店なら紹介できるぞ! それに、宿も……まあ、知らないでもない」
「そうか、じゃあそこに行こう」
俺たちは、三人でギルドラモンへ転移した。
ステータスの種の分配は、ホテルについてからだな……。
《Result》
攻撃の種×45
防御の種×37
魔力の種×48
知能の種×27
敏捷の種×36
魅力の種×48
運の種×73
その他素材各種計700個ほど
あと少しでランキング1位も夢ではないかもしれません
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