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【2巻発売中!&コミカライズ】俺だけ《確定レアドロップ》だった件~スライムすら倒せない無能と罵られ追放されたけど、初めて倒した一匹から強武器落ちました~  作者: みんと
第三章 世界最強 編

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第59話 死者の森


 俺とカナンとクラリスは、ギルドラモン近郊にある死者の森へやってきた。

 目的は人食い植物(デスフラワー)の討伐だ。

 やつらがごく稀に落とすレアドロップアイテム――ステータスの種。

 それを目当てにやってきた。


「それにしても……無茶だと思うけど……。だって、私だって100回に一回出れば、いい方だ。ほとんどの連中が、冒険者人生で50回もお目にかかれないんじゃないか?」


 とカナンが言う。

 しかし、俺とクラリスは余裕の表情。


「まあまあ、とりあえずそのモンスターを倒そうぜ。問題はそれからだ」


「…………? あ、ああ……。なーんか、ロインもクラリスも……やけに自信ありげなんだよなぁ」


 カナンは釈然としない感じで、歩いていた。

 今からネタばらしが楽しみだ。

 ステータスの種が大量に手に入れば、きっとカナンも大喜びするぞ……!


「…………っ」


 急にカナンが立ち止まり。

 ――ッス。

 っと、手で俺たちを制止する。

 音を立ててはいけないらしい。


「ヤツだ……」


 森の奥から、巨大な植物が顔を出す。

 あれで本人は植物のつもりらしいが、どう見ても人を喰いそうな見た目だ。

 腕によほど自信のある奴じゃないと、まず近づこうとも思わないだろう。


「ギュルルルル…………」


 人食い植物(デスフラワー)は、そんな音を喉で鳴らしながら、よだれをだらだら垂らしている。

 今にも、俺たちを食べたいという感じだ。


「アレ……どうやって倒すんだ……!?」


「まあ、見ていろ」


 カナンはまず見本を見せると言って、一人前に出た。


 ――ッサ。


 そして、何食わぬ顔で人食い植物(デスフラワー)を横切ろうとする。


「おいおい……大丈夫か……?」


 まるで、人食い植物(デスフラワー)がモンスターであるということに、気づいていないかのように、無視して歩くカナン。

 これは、人食い植物(デスフラワー)を油断させるためなのだろうか。

 ついに人食い植物(デスフラワー)の口元に、カナンが差し掛かった瞬間。

 人食い植物(デスフラワー)は大口を開けて、カナンへと襲い掛かった。

 植物に擬態することを止め、完全に生き物然とした大口を開けて、食らいつく――!


「グアアアアアアアア!!!!」


「そこだ…………!」


 それを待っていましたと言わんばかりに、カナンはその大口めがけて、剣を突っ込んだ。


 ――ズシャァアアアア!


「おお…………!」


 カナンの剣は、人食い植物(デスフラワー)の喉から、首の裏――まあやつらの首を首と言っていいかはわかないが――まで貫通していた。

 血が、吹きだす。

 いや……血というか、植物の液……?

 わからない。


 ――ドシャアアアアアアアアアア!!!!


 そして得意げな顔で、引き返してくるカナン。


「ふっふーん。あいつらは、外皮は堅い植物で覆われているが、口の中は無防備なんだよ」


 と説明する。

 だが、カナンが殺してしまっては意味がないのだ。

 あくまで俺が殺さなければ、レアドロップアイテムは確定ドロップしないじゃないか!


 人食い植物(デスフラワー)を見ると、血はドバドバと噴き出ているものの、まだかろうじて息があるようす。

 枝のような触手を、ぴくぴく動かして、なんとか血を止めようともがいている。


「うおおおおおおおおおおお! 絶対に俺がとどめをさす……!」


 俺は、気がついたら走り出していた。

 人食い植物(デスフラワー)は、俺が倒す……!


「ロイン……!?」


 事情を知らないカナンは、俺がよほどの目立ちたがりだとでも思ったのだろうか。


「えい……!」


 ――ズシャア!!!!


 俺は人食い植物(デスフラワー)に、最後のとどめをさす!


「おお…………! これがステータスの種か……!」


 すると、すぐにステータスの種がドロップした。


「ええええええええええええええええ!!?!?!?!?!?」


 その様子に、カナンは度肝を抜かした。

 まあ、そりゃあそうだろうな。

 特級レアアイテムが、一発でドロップするなんて。


「どどっどおどっどどどどど、どういうこと…………!!?!?!?!」


「ああ、俺……そういう体質なんだ」


「………………?????」


 なおも信じられないという顔のカナン。

 クラリスも、それを見て面白がっている。


「あはは! まあ、慣れるしかないよ。これがロインだから」


「うぅ…………とんでもない男だな。ほんとうにお前は……」


 なんだかカナンに呆れられてしまう。

 俺はそんなに、変なことをやっているだろうか。


「よし、それじゃあさっそく、このステータスの種とやらを見てみよう」


 俺は、手に握っているその種を確認した。



《攻撃アップの種》

レア度 ★8

ドロップ率 0.001%

説明 食べると攻撃力+10



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