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第150話 鑑定


「うおおおおおおおお!!!!」


 俺は三日三晩、死の火山に籠ってスキルメイジを狩り続けた。

 その結果、いくつものスキルブックを手に入れた。

 だが、なかなか目当てのスキルが出てこない。


「くそ……!」


 だが、途中でいくつか新しい強力なスキルも手に入れることができた。

 それを使って、さらにスキルメイジを狩っていく。

 あまりに多くのスキルメイジを狩ってしまうと、生態系が壊れる危険性がある。

 だが、俺はある方法でそれを回避していた。


 時戻しの杖を、スポーンコアに使うという方法だ。


 通常のモンスターは、スポーンコアというところから湧いて出てくる。

 スポーンコアは、ダンジョンコアとは別で、それぞれのモンスターごとに違いがある。

 例えば、スライムはスライムのスポーンコアから生まれ出てくる。

 スポーンコアはその魔力を失うと、機能を失ってしまう。


 もちろん、彼らは通常の繁殖もする。

 だが、その大本はスポーンコアから湧き出たものだ。

 まずダンジョンが発生すると、ダンジョンコアが生まれる。

 そしてダンジョンコアがそれぞれのモンスターのスポーンコアを生む。


 スポーンコアからそれぞれのモンスターが生まれる、というわけだ。

 コアから出たモンスターはその後、ダンジョン内に散らばり、それぞれの生命活動を送る。

 中にはダンジョン内で繁殖するものや、ダンジョンの外に出て行って冒険者を襲うものなど、様々だ。

 コアはあくまで始点にすぎない。


 独自に巣を作ったりするモンスターだっている。

 モンスターが増えるのには、そもそも魔力が必要だ。

 だから、冒険者や他のモンスターを倒したモンスターだけが、繁殖することができるのだ。

 敵を倒し、その魔力を吸収して、次の世代に託す。


 そんなわけで、モンスターの生まれる場所は繁殖とコアに大きく分かれるのだ。

 コアはダンジョンの奥地に隠されていて、なかなかお目にかかることができない。

 俺は今回、そのスキルメイジのスポーンコアに、時戻しの杖をつかったのだ。

 すると、なんと魔力切れになりかけていたスポーンコアが、魔力満タンの状態にまで回復したのだ。


 それによって、俺はほぼ無尽蔵にスキルメイジを狩り続けている。

 ってこれ……この動力はどこから来てるんだ……?

 無限にモンスターが湧いたら、無限にレアアイテムが拾えるじゃないか! とは思っていたが……いざそうなると少し怖い……。

 この時戻しの杖というアイテムは、いよいよぶっ壊れた性能だな……。


 そうやってスキルメイジを狩り続け――。

 俺はついに、あるスキルブックを手に入れる。


「やった……!」



【中級鑑定の書】

説明 通常の鑑定よりもより詳しく鑑定できる。



「おお……!」


 だが、俺の探していたのは上級鑑定の書だ。

 まあ、それほどの高等スキルとなると、そもそもスキルブックが存在しているのかすらわからない。

 もしかしたら、一子相伝のスキルとかだったりするのかも。

 だがとにかく、中級でもないよりましだ。

 これで一歩先に進めるかもしれない。


「さっそく使ってみるか……!」


 いったん城に戻り、スキルブックを使用する。

 俺は中級鑑定を使って、ドロシーの鏡を鑑定してみた。

 すると――。



《魔鏡???????》

説明 ???????



「おお……!? こ、これは間違いないんじゃないか……!?」


 まだ不完全な説明ではあるが、ようやくアイテムの本質が確認できるようになった。

 さすがに上級鑑定がないとまだそのベールを脱いではくれないようだが、これで一歩前進だ。


「試しに他のアイテムも見てみよう」


 俺は倉庫の中のアイテムにも使ってみることにした。

 すると、いくつか今までと違った鑑定結果が出た。

 レアアイテムのわりに微妙な効果だと思っていたアイテムなんかが、それなりに使えそうなものであるこtがわかったりなんかした。

 その一個がこれだ。

 通常の鑑定では、どうしようもない効果だったのだが……。


《クシャミデ草》

説明 使用すると、風邪をひく。


 中級鑑定によると――。


《クシャミデ草》

説明 すりつぶして飲むことで、強力な胃薬となる。


 というふうに、使えそうもないアイテムの正しい使い方などがわかったりもした。

 そもそもアイテム名自体が変化するアイテムもあった。


《竜人族の秘薬》

説明 飲むと一時的にドラゴンブレスを使用可能。



《竜変化の秘薬》

説明 飲むと一時的にドラゴンに変化することができる。


 こんなふうに、アイテムの幅がそもそも広がったのだ。

 鑑定スキルには、こんな一面もあったのか……。

 いままであまり鑑定には誰も注目してこなかったが、これは世界が変わって見えるな。

 通常の効果で使いたければ、中級鑑定を使わないでそのまま使用すればいい。


 中級鑑定を一度通せば、そのアイテムの効果が変化するようだ。

 つまり、一部のアイテムは二倍の可能性を秘めていることになる。

 これはまさにアイテム革命といってもいいだろう。

 中級鑑定でこれなら、上級鑑定を覚えればどうなるんだ……!?


 結局、上級鑑定はいくらスキルメイジを倒しても手に入らなかった。

 もしかしたら本当に、失われてしまった技術なのかもしれない。

 とにかくスキルメイジはいったん置いておいて、他の方法を調べてみよう。

 俺は国中の人材を集めて、情報収集をすることにした。


 ちなみにだが、時戻しの杖をドロシーの鏡に使っても、魔鏡になることはなかった。

 ただ少し、古ぼけた姿が新品に戻っただけだ。

 そもそものアイテムの状態が違うのかもしれない。

 やはり、魔鏡デモンズペインを手に入れるには上級鑑定を手に入れるしかなさそうだ。


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