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第143話 魔鏡デモンズペイン


「魔鏡デモンズペインか……」


 俺はそのアイテムを探すべく、たくさんの情報を集めた。

 しかし、一向に手掛かりは得られない。

 結局、アレスターから得られた情報はそれだけだった。


「すみませんロイン王、お力になれなくて……」

「いや、いいんだ。なにも手掛かりがなかったところからすれば、十分な進歩だよ」


 アレスターには一応、感謝だな。

 こうして協力的でいてくれるし、今ではいい仲間だ。

 




 それからまた数日して、ようやく、魔鏡デモンズペインについて記述のある書物を見つけることができた。

 アルトヴェールのみんな総出で、いろんな図書館を当たって、ようやく見つけ出したのだ。

 その本は、ミルグラウス帝国の国会大図書館におさめられていた。


「ロイン、これって……!」

「ああ……クラリス、これは……!」


 俺たちはその本の内容を読んで、絶句した。

 魔鏡デモンズペイン……そのアイテムについて、こう書かれていたのだ。



《魔鏡デモンズペイン》


 この世とあの世をつなぐ魔鏡。

 死者の魂をつなぎとめておくことができる。



「死者の魂……」


 俺は、そういった鏡に心当たりがある。

 それに、本には簡単なイラストも描かれていた。

 それは、俺もよく見たことのあるものだった。


「ドロシーの鏡だ……」


 だが、あのアイテムは既に存在しない。

 ドロシーが実体化したときに、同時に消えてしまってるのだ。


 とにかく俺は、ドロシーに尋ねることにした。


「おいドロシー……そもそもの話なんだが、なんでお前はあの鏡の中にいたんだ……?」

「えーっと、それは……よく覚えてないんだけど……。あれはうちに代々伝わる鏡だときいている……」

「ドロシーの家に伝わる鏡……」


 なんだか、だんだん話の全貌が見えてきたような気がする。

 500年前、ドロシー家は魔物に襲われた。

 なぜ、ドロシーの家が襲われたのか……それは彼女が王族だからだと思っていた。

 だが、理由はそれだけじゃない。


「デロルメリアは、ドロシーの家に伝わる鏡を狙ったのか……!?」

「もしかしたら、そうかもしれない……」


 だとしたら、合点がいく。

 魔界に渡ることができるかもしれない、そういう特別なアイテム。

 そんな危険なものを、やつらが放っておくはずがない。


「くそ……! そういうことか!」


 だけど、そんな貴重なアイテム、この世に二つとあるとは思えない。

 すでにこの世にない物を、どうやって手に入れればいいんだ……!?


「ドロシー……その、吐き出せないか? 鏡を……」

「無理に決まってるだろ!」

「だよな……」


 一歩進んだかと思ったら、これだ。

 まだまだ先は長いな……。


 そうやって俺たちが落胆していると――。


「きゃああああああああ!」

「…………!?」


 向こうの部屋から、エレナの悲鳴が聴こえてきた。

 復活した勇者パーティのみんなは、まだ安静にしているはずだったが……。

 なにか起こったのだろうか……。


「ど、どうしたんだ……!?」


 すると、そこには倒れて意識を失ったモモカの姿があった。

 エレナがそれを、大事そうに抱えている。


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