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転生騎士の英雄譚  作者: 青空
騎士予備校
56/210

50 鬼教官あらわる?

お読み頂きありがとうございます!

ブクマ、評価、感想などお気軽にどうぞ。

次の日、今日から授業開始である。


昨日の交流会は、やむなく欠席してしまったが、今日から頑張ろう。


俺は日課を終わらせると、昨日と同じようにクリスと朝食をとり、一緒に教室へ移動した。


教室にはすでにほとんどの生徒が集まっていた。


入って来た俺たちに一切気づかず、談笑を続ける人たちが多い中で、5人。こちらを一瞥し、サッと視線を逸らした生徒がいた。


俺はとりあえず気づかなかったふりをして、自分の席に向かう。残念ながらクリスとは大きく離れてしまった。唯一の友達が・・・。


はぁ~仕方ない。隣の生徒に話しかけてみるとしよう。


なぜこんなに気が重いかって?


実はこの人物、先ほど俺たちを一瞥してきた5人の中の1人なのだが、このクラスでは珍しい女生徒であるのだ。まあ、珍しいとはいっても、生徒数40人のうちの9人が女生徒であるから、それほどでもないのかもしれないが。


まあ、そんなことはどうでもいい、問題はそこじゃない!


今、俺は史上最大のピンチに陥っている。正直に言ってしまおう。


どうやって話しかけたらいいんだ!!


俺は同年代の女の子と話したことがない。俺の周りにいた女の子といえば妹のエリスくらいだった。大体、辺境のさらに辺境にある小さな家に、愛娘を連れてくるような奇特な人間、いるはずがないわけで・・・。


だから当然、どう接していいのかが分からないのだ。う~む。これは困ったぞ。どうする俺!


そんな内心の焦りを隠しつつ隣をチラリ。


ひぃ~!睨んでいる、明らかにこっちを睨んでいる!


そして隣の女の子は、俺を睨みつけたまま一言。


「はやく座ったら?もうすぐ教官が来るわよ。」


物凄く怒られるのではないかと気が気じゃなかったのだが。あれ?もしかして、凄く親切な子だった?


「・・・あ、うん。ありがとう。」


俺は素直にお礼を言った。


「べ、別に!そこに居られると邪魔なだけよ!」


しかし、彼女は一瞬で機嫌を損ね、そっぽを向く。


単に邪魔だっただけのようだ・・・すみません。


席に着くとすぐに、教官らしき男性が教室に入って来た。


片目は眼帯で塞がっており、髪は短い群青色。薄く映えたあご髭が渋いおっさん顔をより際立たせており、がっしりとした体躯はいかにも歴戦の猛者っぽい。


一目見て判る。相当強い。グレイシス辺境伯家のゴッド執事長よりも上だ。まああの人、全盛期はもっと凄かったのだろうけれど。


などと考えていたら、突然野太い声が教室に響き渡った。


「全員起立!」


「おわっっと!」


あまりにも唐突な号令に俺を含め何人かが遅れてしまった。瞬間、教官の怒号が飛び出す。


「遅い!!戦場では一瞬の油断が命取りだ!いいかお前ら!授業中は決して気を抜くな!」


「「「はい!」」」


「よし!それでは授業を始める。が、その前に俺の自己紹介をしておこう。俺の名はウィリアム・ウィールズ。今日からお前らの指導教官だ。今日からウィル教官と呼べ!」


え!?ウィールズ?ってまさか・・・。


俺たちの驚愕を察したのか、ウィル教官が続ける。


「そうそう。気づいた者もいるかもしれないが、寮母のマリエル・ウィールズは俺の妹だ。よーく覚えておけ!」


「「「はい!」」」


こっわ!あんな聖母のような女性の兄貴がこんな鬼教官かよ!


諸君も不埒な行いは(げん)に慎むように!


決して怒らせてはいけないぞ!


このへんから少しずつ学園要素を入れていこうかと思いますが、この章ではバトルは少なめになりそうです。

本格的なバトル展開はもうしばしお待ちください。(なんとなく予想はついているかもですが・・・)

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