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転生騎士の英雄譚  作者: 青空
騎士予備校
52/210

46 王都までの道のり

全てを守れる強き騎士になる!


新たな誓いを立てた次の日、俺は宿屋『三日月亭』の前で『銀の風』の面々と別れの挨拶をかわした。


「ジェフ君、頑張って。またウラノスに来たら寄ってちょうだいね。」


「ウチらもせいぜい死なないように頑張るからさ~」


「フェイ!縁起でもねぇこと言うんじゃねぇ!ジェフ、きっとまた会おうな。」


「うん!俺はもっともっと強くなってみせるよ!グレッグ。フェイにミレーヌさんも絶対また会おう!」


一通り終わると、俺は路馬車を使ってウラノスの北門に向かった。


ちなみに別れ際、グレッグがやたらと熱い涙を流し、泣き叫んでいた。


「ぉぉおおおおジェフぅ~!!元気でやれよぉ~!」


さっきまであんなにカッコよかったのに・・・イケメンが台無しである。


感情豊かな兄貴だなぁと思いつつ、その姿に少し鼻がツーンとしたのは内緒だ。


それから『三日月亭』の女将さんが、お昼ご飯をコッソリ持たせてくれた。


食べるのが楽しみすぎて、すでにお腹が悲鳴を上げている。うるさいぞ!俺のお腹!自重しろ!


そうしてやってきた北門にはすでに、王都行きの馬車が出発準備をしているようだった。


俺は早々に乗車手続きを済ませようと受付に向かう。


すると、そこへ思わぬ人がやってきた。


「ごめ~ん。待った?」


「い、いえ。今来たとこです・・・?」


あれ?なんだかデートの決まり文句的な受け答えになってしまった。ビキニアーマーのせいで物凄い違和感なんですけど・・・。


ってそんなことより、


「どうしてパイさんが?」


俺の質問にニッコリ笑顔を返すパイさん。


「・・・・・・あ!?パーティー!」


そうだった!まだパーティーを組んだままだったんだ!昨日のことがあってすっかり忘れてしまっていた。


「そうそう。私たち、まだパーティー組んだままなのよね。」


「あ、じゃあ急いで冒険者ギルドに・・・」


戻りましょうという前に、パイさんはかぶりを振って続ける。


「んーん!安心して!私もちょうど王都に行く予定だったの。だから、しばらくは一緒に居られるわ!」


さらに上目遣いで


「それとも・・・お姉さんと一緒は・・・イヤ?」


これは反則である。思わずドキリとしてしまうほどの破壊力があった。さらに、周りからの俺への視線が若干冷たく感じるのはなぜだろうか・・・。


「い、いえ。嬉しいです・・・。」


そんなわけで俺とパイさんは一緒に王都へ向かうことになった。


道中は、護衛の冒険者を差し置いて魔物退治をしたり、パイさんとの戦闘訓練をしたり、正直とてもハードな2週間だった。


街道沿いということもあり、大した魔物は現れなかったが、遭遇率が意外に多く、ゆっくりとした進行のなってしまったのだ。まあ、そのおかげで身体強化の魔法もだいぶ使えるようになったけれども。


超近接戦闘型のパイさんは、やはりと言うか身体強化魔法の熟練度が非常に高かった。


そして非常にありがたいことに、身体で覚えろのグレッグより余程わかりやすく教えてくれた。


色々と教えてもらって分かったことだが、身体強化魔法で焼けるような熱さを感じるのは、魔力の供給が過剰すぎる証拠であるらしい。適切に調整ができていれば、多少火照る程度なんだとか。


つまり魔力の制御不足が原因だったということだ。


魔道具屋のアンヌさんから教わった訓練を毎日やっていたこともあり、多少は魔力制御ができるようになってきたのだろう、かなり身体への負担が減った気がする。


まあ、こんな感じで修行しつつ、ようやく俺たちは王都に到着したのだった。


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