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転生騎士の英雄譚  作者: 青空
プロローグ
3/210

3 輪廻転生

・・・気づけば俺は駆け出していた。


なぜそんなことをしたのか全くわからないが、気づいたときには身体が勝手にガキを突き飛ばしていた。直後、途轍もない痛みが襲ってきた。


ああ、これは死んだな。


何千回と繰り返してきたことだ。人間が壊れる方法なんていくらでも知っている。


まあ、なんだ。最後くらい人を助けたっていいだろう。俺の人生は無駄じゃなかったって思いたい。あいつには大きなお世話だったかもしれないが。


「・・・っぐ ひっぐ えっぐ」


あ~うるせえ。

ガキが耳元で泣き喚いていやがる。

泣くな!静かに逝かせろ!


「・・・な・・・く・・な・・・わ・・ら・・え」


お前は俺が命をかけて守ってやったんだ。

泣くんじゃねぇ。俯くんじゃねぇ。ただ笑え。

クソッたれな俺が守った最初で最後の“幸せ(えがお)”を見せてくれ。


「・・・・・・・・・・・ニコッ」


ガキは何かを察したのか涙ながらに笑った。


ああそれでいい。ありがとうな。


俺は生まれて初めて心から笑えた気がした。


輪廻転生というものがあるらしい。生まれ変わったら今度は“幸せ”な人生がいいな。


そう思いながら静かに目を閉じた。


プロローグ終わりです。

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