表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生騎士の英雄譚  作者: 青空
王立騎士学校
210/210

191 白髪の美魔女

後書きにお知らせがあります。

「失礼します・・・ん!?」


扉を軽くノックしてから部屋に入ると、中は普通の執務室。ではなく、色とりどりの花が咲き乱れる美しい庭園であった。


赤に青、黄色に桃色、それぞれ全く違う種類の花たちだが、どれも綺麗で不思議な調和がとれている。まるで物語にでてきそうな上品な雰囲気が俺たちを包んだ。


「ここは?」


思わずそんな言葉をもらしてしまったが、この感覚には身に覚えがある。ここは間違いなく魔法で作り上げた異空間だ。


アンヌさんのお店に似た、独特の空気を感じる。きっと学園長があの扉を出入口に設定していたのだろう。それくらいはお手のものということか。


「しっかし精巧な作りやなぁ。この花なんて香りまで本物やで。下手したら蜜まで吸えるんちゃう? うまそうやなぁ」


おい猿。悪いことは言わない。それだけはやめておけ。


「・・・うちの・・庭園・・みたい」


生粋(きっすい)の上級貴族であるロザリーですらこう言うほどだから、本当に凄いんだろうね。っていうかロザリーさん。上級貴族って、本当にこんな素晴らしい庭園をお持ちなんですね。それはそれで驚きだよ!


とまあ色々な驚きに遭遇しつつ、キョロキョロと辺りを見回していると


「あっ!」


庭園の奥に半球状の屋根がついた建物が見えた。そちらをよーく見てみれば、丸テーブルを囲んで優雅にお茶菓子を楽しむ人物が三人。何やら談笑に興じているようだ。


見覚えのあるローブを着ている二人は、エリーとレオンハルトだろう。そして二人の前に座す美しい白髪の貴婦人こそが・・・。


「あの人が魔法学園(ここ)の学園長かしら?」


ティナが疑問に思うのも無理はない。長く伸びた白髪(しらが)には艶があり、肌にも自然なハリがある。背筋をピンと伸ばして椅子に座るあの姿を見て、(よわい)八十を超える老人とは到底思えないだろう。


俺もヨボヨボのおばあちゃんを想像していたんだけどな・・・。


「あれは予想外だね」


ティナに同意するように言った言葉。しかし、それを口にした瞬間。突然、()()()()女性の声が聞こえてきた。


「何か言ったかい?」


「っ!?」


「フフッ。さぁこっちにおいで」


女性の声がさらにそう続けると


「「「「うわっ!」」」」


いきなり吹いた突風が俺たちの背中を強く押してくる。見えない何かに引っ張られているような、そんな気持ちの悪い感覚に驚く俺たち。何一つ抵抗できぬまま、気がつけば目の前には学園長が座していた。


学園長がティーカップをテーブルに置いて口を開く。


「よく来たね。騎士学校の坊やたち」


聞こえてきた声は、先ほど耳元からした女性の声と同じものだった。

<お知らせ>

急なお知らせで申し訳ございません。リアルが忙しく、執筆時間がとれなくなったため、本作品を一時休載致します。再開まで少々お待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ