舞台が会議室へ移る前の一コマ その1
一週間で投稿することができました。が、今回は非常に短い話となりました(^^;)
さて、今回の話は、ヤマンバ山荘から九重警察署へ戻った防犯部の4人が、会議室へ向かうまでの一コマになります。今回のポイントは、防犯部4人の日常のほのぼのとした会話と、若手3人の仲が良さでしょうか。
今回の話もよろしくお願いします。
午後3時前に廃山荘を出発した防犯部の4人が九重警察署に到着したのは、午後3時10分ぐらいだった。
ちなみに、廃山荘から九重警察署までSUVで移動する時に運転をしていたのは今回も功人だった。下が上のために働くことが至上命題である警察社会において、公用車で出掛ける時に部署のトップが運転をしているのは本当にあり得ないことなのだけれど、
「自分が運転します」
「いや、わたしがやろう。今回の調査を行うのは川崎君と朝倉君だ。運転が2人の負担にならないように協力するのが今回の防犯部長の役目だ」
と冬美が運転をしようとした時に、功人が運転をしようと言い出したからだった。
「なんか蒸しますね。晴れてきたからでしょうか」
九重警察署の駐車場に停まったSUVの助手席から降りた光一が背伸びをしながら見上げると、そこには廃山荘を出発した時よりもさらに広くなった青空と、そこに鎮座して地面を照り付ける梅雨明け間近の太陽がいた。
「そうだねー。あの廃山荘の周りはヒンヤリしてたから気にならなかったけど、やっぱり太陽が出ると蒸し暑くなるね」
左手に筆記用具を手にしながら、助手席の後ろの席から降りてきた夏奈が、光一と同じように背伸びをしながら言葉を返した。
「梅雨の時期だから仕方が無いです。それよりも早く九重警察署の中に行きましょう。村田巡査部長に借りていただいた会議室を使うことができるのは定時までです。ご迷惑をおかけするわけにはいきません」
筆記用具を左手に持ち運転席の後ろの席から降りてきた冬美が、やや焦りを滲ませた表情をしながら2人を急かした。
「あー、そっか。そういえばそうだったね」
その言葉に反応すると、夏奈は光一の左手を右手で掴み駆け出し始めた。
「ほら、光一君! 早く行こ!」
「あ! ちょ、ちょっと! 夏奈さん!」
「朝倉先輩! 先程の部長のお話にもありましたが、こういうところでそういうことをしてはいけません!」
走り出した夏奈と、引っ張られるようにして走る光一を追いかけるように、冬美はワンテンポ遅れて走り出した。
「大丈夫だよ! 玄関までだし!」
「そういう問題ではありません!」
夏奈と冬美の間で繰り広げられる軽快なやり取りを見る部長はどんな様子だろうか。そう思った光一が振り返ると、さっきと同じように苦笑しながら、やや急ぎ足で九重警察署へと向かっているところだった。
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またこの話の全体的なプロローグにあたる「光一くんのピアスはプライスレス 第零章」も併せてよろしくお願いします。
さて、今回の文の量はいかがでしたでしょうか?何かしらのアドバイス等を頂けましたら非常に嬉しいです。
次回から、防犯部が冬美の調査結果を基にして話し合いを行う場面が展開されます。次のお話まで時間が空いてしまうかもしれませんが、どうかよろしくお願いします。




