第2話 ピグマリオンコンプレックス ーロザリーの場合ー
時計は11時を過ぎた。殺し合いまであと1時間。
まーちゃんがいないとただただ不安。落ち着かない。デスゲームとかどーでもいいからまーちゃんに会いたい。
「君はどんな風に殺すのが好き?
バラバラにするのいいと思わない?」
ニュースで見たことある。リッチー。チェーンソーで人をバラバラにして楽しむ人だっけ。興味ない。まーちゃんどこ…
「シカトかぁ、お兄さん怒っちゃうよ?1時間後バラバラにしちゃうよ?」
「やめとけ、リッチー。相手は小学生だぞ。大丈夫だったかい?嬢ちゃん」
アレックス。この人も日本刀で人をバラバラにしてた。興味ない…
「ほーら、2人とも。やめな。ロザリーちゃんでしょ!完全殺人やってのけてるんだってね!あたしはエマ。今日は全力で殺し合おうね!」
エマ。この人は…知らないや。
「…うん。」
まーちゃんどこ…
「ねえ!そういえば純粋な疑問!初めての殺しはいつなの!?わたしは12なんだけど、もっと早いんでしょ!」
初めてかぁ…7歳の時にまーちゃん取り上げられたからお母さんとお父さん殺しちゃったんだっけな。その次はぬいぐるみをバカにした男の子を…。その次は…
ピーンポーンパーンポーン
各自の部屋に武器の準備が整いました。しかし、12時になるまで部屋から持ち出すことはできません。
あ!まーちゃんに会える!!おーへや♪おーへや♪おーへや♪
「お嬢ちゃんあんな顔するんだな。」
「あたしの前と全然違った…楽しそうだった…しかもシカトされた…」
「あの子、やっぱりいじめたくなっちゃった。切り刻んじゃお。」
「もう離さないからね、ずっと一緒だよ、まーちゃん♡」
カラン。
少女が抱きしめるズタボロのぬいぐるみの中から紅に染まったナイフが床に落ちた。
「ずっと一緒だよ、ずーっとね」
???「怖がってくれないとつまらないんだけどなぁ。まあ楽しいデスゲームもありか。」