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パリスの審判後編~男の子ですから…~

まさかの二部構成…(^_^;)


では、お楽しみください

前回のおさらい


 とある結婚式で『争い』の女神が寄越した祝いの品、黄金のリンゴとメッセージ。


 そのメッセージの内容

『この席上で最も美しい者にこのリンゴを与える』


 とんだ迷惑なメッセージ。


 けれど、そんなメッセージに反応した三人の女神…ヘラ姉さん、アテネさん、年増のーーゴホンッ、失礼、アフロディーテさんが言い合いを始めてしまいました。


 そんな三人を見かねたゼウスさん、珍しくまっとうな意見を言うのです。


「下界の男に聞けばいいんじゃねぇ~」


そして、下界に降り立つことにした三女神ーーー




ーーーーーパリスの審判後編、始まります


 とりあえず、三女神は下界に降り立ったのですが…まぁ、あの事件のせいで食事をしていません。


「取りあえずなにか食べましょうか?」


 うん、目の前のカフェから甘い香りがしますもんね…しょうがないですよね。


 ……ヘラ姉さん、太りますよ?


「解説、ウッサいわ!取りあえず入るよ」


 なぜかヘラ姉さんに怒られる解説者…うん、理不尽ですね。まぁ、いいでしょう。


 この店ならしょうがない。


 カフェ『アンブロシア』、勘の良いギリシャ神話好きのあなた、正解です。


 ゲームに良く出てきますソーマやネクタルの生みの親の名前で御座います。


 まぁ、最終的に巨人族に付きますけどね…。


 何だかんだでテラス席で食事する三女神、話が何故か恋バナに…なるのは仕方ない。


「やっぱり、男はおらおら系よ」


 瞳を輝かせながらアテネさん、うっとりしながら上腕二頭筋がどうのと話しておいでです。


「なに、言ってんのぉ~顔でしょ~」


 カロリー気にしながら食事する……どうしましょ、なんて呼びましょう?取りあえずアフロディーテさんで…いや、もう怒られたくないんで、はい。


「あぁ~ん?旦那が一番に決まってんでしょ?」


 照れ隠しにそっぽをむきながら顔を赤らめるヘラ姉さん、マジですか?本気と書いてマジですか?


「ウッサいわ…だって好きだもん」


 …………だもんって、姉さん。


 まぁ、実際ヘラ姉さんゼウス一筋です。


 なんせ、一夫一婦制を持ち込んだのこの人ですから。この人だけ一切、浮気をしておりません。


 難儀な旦那を持ったね……。


「……全くだわ」


 あぁ、不憫…。


 まぁ、そんな恋バナしていた三女神、当初の目的をすっかり忘れておりまして……。


「あっれぇ~、綺麗なお姉さんが三人もいるって俺って超絶ラッキーじゃねぇ~」


 うっわぁ~チャラ男ですよ、テラス席にいた三女神に声をかけてきたチャラ男がおいでになりました。


「………そう言うなよ解説さん、アンタの道草全開の文章のせいで主役のオレようやく出番なんだぜ。インパクト高めにでなきゃ目立たないだろう?」


 はっ!?もしや貴方は?


「王族に生まれたのにテレビの占いで不吉って言われただけで殺されそうになって優しい家臣が救ってくれたけど…そいつなにげに小心者で結局、恐くなって山に捨てて逃げたところを今の親に拾われて羊飼いになったパリスだぜぇ~」


 はい、良く自己紹介できました。


 皆さん、拍手を!


「じゃかぁしいわ、お前のせいだろうが!」


 ……はいっ、すいません。


 と言うわけでようやく役者が揃いました。


「あらぁ~、なかなか良い男ねぇ~」


 まず、食い付いたのは案の定のアフロディーテさんです。顔さえ良ければ後はどうでもいいって方なんで。


「うんっ?高貴な匂いがする…将来の英雄候補?今のうちに唾付けておくかしら」


 はいっ、ミーハーのアテナさんも食い付きましたよ。王族なら英雄になる可能性ありますからねぇ。


「……はんっ、旦那の方が百倍男前でしょ」


 全く興味を示さないヘラ姉さん素敵です。


「まぁ、いいさ。じゃあ、こいつに決めてもらおうじゃないか?なぁ坊主。この三人の中で誰が一番、魅力的だと思う?」


 突然に三女神から問いかけられてパルス君は一瞬だけキョトンと致します。


 ですが、そこは王族の血を引いてる彼ーー。


「お姉さん達はなにをくれる?」


 おっと、交渉に入りました。


 さすが、ギリシャ神話。人間までも貪欲であります。それに鳩が豆鉄砲食らったみたいに面食らう三女神、さてどんな対応するのか?


「ちょいまち、お前は私らのことを知ってるよな?」


 真っ先に我に返ったヘラ姉さんが頭を抱えながらパルス君に質問します。


「当然だろぉ~。俺だって知ってる女神様達だよぉ~。だから、質問に答える代わりに何か要求したっていいんじゃねぇ~。俺ってこう見えて不憫だからさぁ~」


 髪をかき上げながらビシッと三女神を指さすパルス君の方が彼女らより上手のようです。


「はぁ、最近の人間は……」


 ババ臭いですよヘラ姉さん。


「ウッサいわ、この腐れ解説!」


 怒られてしまいました…。


「…っで、答えたら何くれるの?」


 おっとグイグイいきますねぇ。


 解説者も見習いたいです。


「う~ん、ちょっと待て…」


 三女神が悩み始めます。


 あっ!因みにゼウスさんは今、エウロパの情報を聞きつけてガレージに猛ダッシュで向かったところです。


「…ねぇ~、まだぁ~?」


 何でしょ?この立場逆転な雰囲気は?


 やっぱり、人間は図太く生きた方が得なんですかね?関西のおばちゃんが日本一な気がします……。


 あめちゃんちょうだい。


 そんな中で、取りあえず真っ先に発言したのはやっぱり特攻隊長のヘラ姉さんでした。


「うんじゃあ、アジア全域の支配権でどう?」


 おっと、いきなり持てる権力全開できましたよ。ゼウスの嫁ですからねぇ。自由自在です。


「なら、私は全ての戦に勝利するってのはどう?英雄街道一直線よ……じゅるり」


 うん?私的欲求も混じってません?


 アテネさんは英雄に力を貸すの大好きですからねぇ。好きなホストをナンバーワンにするために惜しみなくお金を使いまくるマダムみたいに……。


「ふふっ~ん、否定しないわ」


 あら、開き直り…あのバカ(ゼウス)、泣きますよ。


「あらぁ~、最後になっちゃったわねぇ~。じゃあ~、私は絶世の美女でどうかしらぁ~?」


 最後にアフロディーテさんのあぁ~やっぱりなぁ的な発言にヘラ姉さんとアテネさんは内心でほくそ笑みます。


〔〔勝った!!〕〕


 心のガッツポーズが見えるようです。


 そりゃあ、絶対権力と絶対勝利と比べれば絶世の美女は見劣りしますものね。


 では、パルス君の答えは?


 ジャラジャラジャラジャラ、バン!!(BGM)




















「えっ?絶世の美女だろ?」


 えっ?ほんとに?なんで?


 絶対権力と絶対勝利だよ?


 何でも思うがままだよ?


「えっ?だってさ今の俺って羊飼いじゃん?権力や戦に勝利なんて興味ねぇし…それよか絶世の美女といちゃこらする方が楽しくねぇ?オレ、若いし」


 おっと意外にまとも?だったぁ~!!


 チャラ男の格好で気付くべきだったぁ!


「………えっ、マジで?」


「将来の英雄候補が……」


 ヘラ姉さんとアテネさんが放心状態です。


「そりゃあ、そうよねぇ~。パルス君ぐらいならいちゃこらの方が大事よねぇ~だって男の子だから~」


 はいっ、ようやくタイトル回収しました。


 はぁ、長かった。もうね二部構成とか書きながら三部構成になるんじゃないかと不安で不安で……ビールが美味かったです。


 まぁ、解説の発言は置いといてーー。


「じゃあ~、そうねぇ……誰にしようかしら?あっ!そうだ、ヘレネ王妃なんてどう?絶世の美女よ?」


 ちょっと待て年増の年中発情女さん?


 王妃って言ってる時点で人妻でしょ?


「えぇ~、良いじゃない。人の奧さんを自分の物にするのって燃えない?だぁ~いじょうぶ、パルス君にべた惚れするようにしてあげるからぁ~」


 おっと、この人ってば倫理観欠落してるわ……いや、恋愛は自由ですよ…ただ、後が大変ですよ?


 よぉ~く考えましょうねパルス君。


「マジでぇ~、ラッキ~、俺って付いてるぅ~」


 あっ、ダメだこいつ……。


 まぁ、この世界ってよくよく考えたら倫理観なかったね……だって、ねぇヘラ姉さん?


「…………私に振ってくるな、バカ解説!」


 はいっ、怒られました。


 と言うわけでパルス君がチャラ男ということでアフロディーテさんの絶世の美女と引き替えに彼女が最も美しい女神に選ばれました。


 んで、パルス君、旦那がいない間にヘレネ王妃をかっ攫ってトロイアに帰ったんですが激怒した旦那がブチ切れて戦争を始めます。


 これが後にトロイア戦争と呼ばれるようになったきっかけと言われております。


 まさかの二部構成…。


 次回は神様の数、減らします。


 ギリシャ神話の神様、癖がありすぎるんで。


 では、失礼します。 


読んでいただきありがとうございます

(o_ _)o

何かリクエストがあればできうる限り答えます


では、失礼いたします

(o_ _)o

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