鉄の海より、唄
人について書きました。世の中すばらしいことばかりではないけれど、いやなことばかりでもないですね。その世の中は人が作ったものだということを忘れそうです。
我らは矛と盾を持つ甲冑
なぜに、互いに惹かれあい離れあう
なぜに、救いあい殺しあう
なぜに、好かれあい嫌われあう
互いに決して相容れぬ、矛盾の蠅である
我らは有機、鉄の魚の母
「もう、よせ。」と、父が言う
母はやめず、児は大地を喰らう
母の乳を飲み、児は遂に空に噛み付く
不毛の大地と黒い波、無限の空を貪る児である
我らは時の女王
蹴躓くことなどありはしない
罷り違うことなどありはしない
敗北や、失策など、ありはしない
時を統べる、神の所作である
我らは人間
変化など、訪れない
変わらぬ夢を見続ける
透明の風も、聴けぬ音も、
我らにとっては虹のよう
我らにとっては歌のよう
我らは人間、鉄の魚を食らうものである
灰色の海、空の下
濁ることもあれば、透き通ることもある
我らは人間
我らは人間
我らは人間。
詩を書きました。小説よりもこっちのほうが楽しいかも。
ありがとうございました。