カイルとサンルの会話
「カイルさん、やっぱりルミアの魔力は凄いですね」
そうカイルに話しかけているのはルミアの家庭教師、サンルだ。
「あぁ、やっぱりか」
「それに3歳とは思えないほど大人びていますね」
「あの子はどっちに似たんだか、しゃべり方も大人っぽくて、15、6ほどの娘と話しているような気分になることがある。」
「そうなんですか。今日魔法を教えていたとき、普通の3歳の子では少し難しい説明をしていたんですがちゃんと理解していたみたいで、凄い才女になるんじゃないですか?」
「まぁな、何せ私の子だからな。当たり前だ」
カイルはふふっと笑う。
「じゃあサンル、あの子がちゃんと魔力をコントロールできるように、お願いな」
「はい、もちろんです」
「そういえばアムダザは元気にやっているか?」
「元気すぎて参るぐらいです、あの大魔導士が元気じゃない日なんてないですよ」
サンルが苦笑しながら答えた。
「そうかそうか、何よりだ」
サンルの父アムダザはこの国一番の大魔導士である。
息子であるサンルもアムダザには劣るが、とても優秀な魔導士であった。
カイルがルミアの家庭教師にサンルを選んだのもそれが理由だった。
ルミアの魔力が暴走したとき、それを止めるためにはそれなりの魔力と技術が必要で、それが出来るほどの魔導士がサンルかアムダザぐらいだったのだ。
「サンル、これからもルミアを頼んだよ」
「任せて下さい」
ー‥
という話をしているのをドアの隙間から盗み聞きしている人が居た。
はい私です。
サンルさんすごい人だったんだ。
なんか申し訳なくなってきた…
というか私そんなに3歳児に見えないのか
確かに中身17ですけど。
…もう少し幼く振る舞うか。