魔力検査
誕生日から3年、私は3歳になった。
兄はちなみに9歳。
今日はどこかにでかけるようです。
「ルミア、今年でお前は3歳になったから魔力検査をしにいくからな~」
「はい、父様」
魔力検査とかサラッと会話に出てくるからそのたびに異世界なんだなと思う。
「じゃあ行こうか」
そうして私とお父さんで魔法館へと出かけた。
魔法館はお城の近くにある。
到着すると偉そうなおじさんが沢山いた。
外装がすごく立派で入るのに少し緊張する。
「ついておいで」
「はい」
父の後ろをついていく。当たり前だけどちゃんと歩けるようになりましたから。
「ここだ」
父に言われ部屋の中を見てみると、中央に台があり、その上には水晶のようなものが置いてあった。
「じゃあルミア、水晶に触れてみて?」
「こう?」
水晶を手のひらで触った。少しひんやりする。
「そしたら、手のひらに意識を集中させてみて?」
「?…はい」
意識を集中かぁ、集中…
目をつむって出来るだけ手に集中してみた。
「…!!ルミア!」
えっ、なんですか父。
目を開くと水晶が虹色に輝いている。
「えっ、えっ?父?」
少しパニック。
「ルミア、一回手を離すんだ!」
私はぱっと手を離した。
すると水晶は元のただの水晶に戻った。
「危ない、もう少しのところで破裂するとこだった」
ふぅ、とお父さんは汗を拭う。
破裂って!?私言われた通りにしましたが?
「…父様?」
「…あ、あぁ大丈夫だ。じゃあ帰ろうか」
え、じゃあ帰ろうかって、え?
私には大丈夫には見えませんが?
「ほら、行こう?」
「父様、ルミア悪いことした?」
「…してないよ、ちょっと凄いだけだ」
すこし笑顔がぎこちないのは気のせいかい?てか今ちょっと凄いだけって言ったけど全然ちょっとどころじゃないよね?
「わかりました」
つっこんでも答えてくれなさそうだから分かったことにしよう。
そして私達2人は屋敷に帰った。