第03話 ここはどこ?
次に安全の確保だ。
完全な安全地帯などない。
第一、ここでの危検が何かが分かっていない。
蛇のように木に登ってくる奴が居るかもしれない。
猪もどきのように、でかい獣がわんさと居るかもしれない。
茂みには寄生虫が居て入ったら最後かもしれない。
何にどれくらい注意を払えばいいのかが判らない。
地球ではない(仮)のだ、先入観はよくないだろう。
が、考えても判からないので、森の入口にほど近い大きな木の下に猪もどきの革を敷いて、休むことにした。
この辺りは下草がなく、辺りがよく見える。
少し離れた所にやぶがあって、座っていれば遠くからは隠れて見え難いからだ。
火は焚かないほうがいいだろう。
地球の、ほ乳類は火に興味をもって寄ってくると聞いた事がある。
ここでも同じだとは限らないが目立つ事にかわりはない。
そして、ようやく情報収集だ。
まあ簡単な所からいくと物理方測は、ほぼ変わりがないと思っていいだろう。
立って歩けるのだ。重力も慣性も摩擦力も同程度のはずだ。
物質の構成なんて解らないので置いとく。
火がつけられて肉が固化するのだ。
たぶん肉はタンパク質っぽい何かが主成分だし、葉や枝など植物は有機物だ。
地球との違いなど、些細なものだろう。…ということにしておく。
あと方位磁針がちゃんと働くのだ。
ここがどこにせよ、地軸があって磁場がある事はほぼ間違いないはずだ。
球形をした惑星であろう。
まあ、とんでも理論でできている可能性は捨てられんが…。
それを言ったら終わりだ。全て仮定の話だがそれでいい。
今は行動だ。