マイン・ハーヴェスト
準備をする、と言ってもやることは単純だ。主人公の座を乗っ取るのなら、主人公が行く道を辿ればいい。
そんな思考にたどり着き2日後、俺は町の外れの池に向かった。そして彼女と出会った。本来はそこで家出をしたマインと出会うというシナリオだった。そこは選択肢はなく、会うこと、そして仲良くなることが確定している。つまり主人公も今日来るということだ。さてどうするか、、
「あっあの、」
「ん、あ」
やらかした。考えながら歩いていたら普通に池に着いていたししかもマインに話しかけられるとは、、
「あの、なにかあったんですか?」
「え?」
「いや、なんか凄く深く考え込んでいるみたいなので、」
まじでやらかした。どうしよう。てか時間やばい!主人公が来ちまう!とりあえず言い訳を考えないとな。そうだ上手いこと話しを合わせて、、確かマインは孤児院を抜け出してここにいるんだったな。だったら、
「いや〜ちょっと父さんと喧嘩してね、それでなるべく顔を合わせたくないから街の外れのここに来たんだ。」
「そうなんだ!私と似たようなものなんだ。」
彼女は微笑みながら話を返してくれた。さすが俺の推し!可愛い!尊い!そうしてこのまま話は世間話に発展していく。そして仲良くなっていく。そして話の途中、木の影からこちらを見ている1つの影が森の中に伸び、俺たちが別れる頃には既に消えていた。