乗っ取ればいいんだ
真っ暗な部屋、そこに光を放つものがある。俺のやっているゲームのモニターの光だ。俺がやっているのは1万以上の選択肢や分岐によって主人公の性格が代わり、エンディングやヒロインまで変わるというものだ。このゲームの醍醐味はそれらで上手く性格を調整してBAD、Good合わせた30以上のエンディングを回収することだと思う。ただこのゲームの運営会社は情報をネットにあげることを一切禁じている。
「・・・24」
たった今24個目のエンディングを取り終わったところだ。残る6個は全てBADだと予想する。理由としてはこの24週やってきて1回も選ばなかった選択肢それの数は6個、そしてこのゲームは選択肢によってはBAD確定で話が進む。なのでそれだと予想した。
「寝るか」
そう言ってゲームの電源を切った。その時俺の脳の働きも切れた。
「そうだ、それで、、、」
俺はこのことを思い出していた、いや思い出さされた。そいつに出会ってしまったから。
「なんだお前」
「名乗る時は自分から言うのが礼儀だと思うが」
「ハイハイそうですか、貴族様」
この高圧的な態度、見たことがない。けれどだいたい予想はついている。こいつは今、選択肢を間違えたんだ。BADエンディングえの選択肢を拾っている。ちなみにここでの分岐はこの俺、バロン・フォースフィールドに対して友好的にするかはたまた敵対するかだ。
「てことは、、」
おそらくはBAD確定つまりこの世界は滅ぶ。そうなるとせっかく転生した俺も死ぬ。あれこれやばくね?
「何1人でブツブツ言ってんだ。とにかくもう関わらないでくれ。」
そう言って主人公 (名前聞くの忘れた)は去っていった。
あの後家に帰ってこの後の展開を思い出していた。確かあの後仲良くなった主人公とバロン、そして後に出会うマインという1人目のヒロインで5年後、18歳になる時予言本という本を見つけそれに従って冒険に出る。だった気がする。
「あの時本を見つけてきたのは、バロン、つまり俺か、、」
大きくため息を着く。そういえばマインと出会った時は二人で遊んでいたはず。つまりここの関わりも切れる。そもそも予言本を見つけることがないのでここで話は終わってしまう。BADエンドだ。
「そうだ。」
思いついた。BADエンドに巻き込まれない方法を。
「乗っ取ればいいんだ。主人公の座を、いやあいつだけパーティから外してシナリオを進めればいいんだ。」
あいつはBAD確定、大して俺はこのゲームの知識、そして予言本はうちの地下室にあったはずだ。
「仕掛けるのは4年後くらいだな」
そうして俺は主人公の座を奪う準備をしだした。
先に言っておくと名前は適当です。あとゲーム主人公の方の名前をつける気はありません。どうもコンソメまんじゅうです。いやー名前がカタカナだと家名を考えるのが大変ですねぇ。ちなみに主人公バロン・フォースフィールドは名前の両方ともとあるカードゲームのカードから取ってます。そんなこんなでこっちのシリーズも暇な時投稿するんでよろしくお願いします。