聖剣と魔剣
「あんたならそんなことが起きてもどうにでもなるでしょ」
「いや分からないぞ」
「俺が知らないだけで俺を倒せる何かがあるかもしれない」
「そして何より普通に暮らしたいんだよ俺は!」
「へぇ〜」
「そうなんだ」
「めんどくさいね」
「めんどくさくて悪かったな!」
そんな風に色々なこの世界の常識などで会話をしながら怒られないように走らず早歩きで外へと向かった。
玄関を出たのは授業が終わってから五分経ってからだった。
近くにあった時計を見た海斗は焦り、すぐさま自身に魔法を掛けた。
<身体強化>
<サイレント>
<ロケットバースト>
海斗は自身の出来る最大の身体強化を施し背中には一つ魔法陣がくっ付いていた。
海斗は二人を抱えた。
いや〜久しぶりに見るな〜。
海斗のロケットバースト。
カイトが開発した風魔法をベースにした突進しか出来ない頭の悪い魔法。
まあ海斗はかなり気に入ってたみたいで移動や戦闘でよく使ってたっけな。
でもどうするんだろう?
あっちの世界は建物を気にしなくてもいい場所が多かったけどこの世界のこの辺りはとても沢山の建物があって到底この魔法で移動できるような場所じゃないけど。
「ねぇ海斗」
あれ?自分の声が聞こえない。
あ〜。
サイレントか〜。
目立たないようにするためかな?
でも……
光の頭にとある疑問が浮かび上がったのとほぼ同時に海斗の背中の魔法陣は凄まじい風を放出し、それはまるで小さなロケットが空へと向かう時のような風圧を辺りに振り撒いた。
海斗が立っている地面は海斗が風圧で前へ進まないように踏ん張っていたため陥没していた。
海斗が立っているのをやめ軽く飛び上がると物凄いスピードで校門まで進み近くの家にぶつかりそうになった。
海斗が家に当たる前に右腕を強く振るうと海斗の進行方向は左に変わった。
え?
何これ?
こんなの見たことないんだけど。
海斗はこのようにして何かにぶつかりそうになると方向を変え家へと向かった。
海斗は進行方向を変える時に僅かな時間だけブレーンアクセラレータを使っていた。
ブレーンアクセラレータを時折使わなければ海斗の動体視力ではこのスピードの中、適切なタイミングで方向を変えることはできないのだ。
学校の玄関から家まで掛かった時間は約一分半だった。




