久しぶりの学校
次の日。
海斗は一ヶ月ぶりに制服を身に纏っていた。
海斗は何とも言えない緊張感を家にいる時点で感じていた。
「ふぅぅーーーー」
「よし!!」
パシッパシッっと海斗は自身の頬っぺたを叩き喝を入れ芽衣が待っている一階へと向かった。
「芽衣そろそろ行くぞ」
「えぇぇぇーー」
「本当に学校なんて行くの?」
「行くに決まってるだろ」
「俺は休み過ぎてギリギリなんだよ色々とさ」
「ん〜〜〜」
「まあ分かるけどさ」
「主席日数とか成績とか勉強の遅れでしょ」
「いいじゃない」
「いっそのこと私が高校卒業したらいい大学に行ってそれが終わったらいっぱいお金を稼いで楽させてあげるからさ〜」
「嫌だよそんなの」
「例え俺がお前と結婚するにしても養われるんじゃなくて養っていきたい」
「え〜〜」
「何よそれ」
「ふん!」
「せっかく言ってあげたのに」
「もういい養われてやる!」
芽衣はそう言って海斗に抱きついてきた。
海斗が芽衣を見下ろすと芽衣の耳は真っ赤になっていた。
海斗はつい愛おしくなってしまって芽衣の背中に腕を回そうとした。
その瞬間、ガチャっと玄関の扉が開き夏帆が家に入ってきた。
海斗はそれに驚き反射的に回そうとしていた腕を戻してしまった。
「おぉーーー!!」
「ど、どうした夏帆!!」
「いやなんか嫌な感がしてごめん勝手に」
「いやまあ別にいいけど」
「今更だし」
そのような会話をした後、夏帆は海斗に抱きついている芽依を引き剥がそうと靴を脱ぎ入ってきて芽衣の肩に手を回し思いっきり力を入れ海斗から芽衣を引き剥がした。
「さあ行くわよ二人とも」
夏帆は芽衣を捕まえたまま靴を履き一瞬だけ芽衣を離しその一瞬で逃げようとした芽衣の足首を掴み転ばせると靴を履かせた。
「い、痛い」
「だ、大丈夫か?」
「芽衣?」
「痛いよぉぉ」
「かいとぉぉぉぉぉ」
「海斗回復の魔法掛けて」
「へ?」
「か、け、て」
「はい」
顔を上げている芽衣の顔にキラキラとした眩い光を手の平から出すと芽衣の赤くなっていた鼻は元の色に戻っていった。
「じゃあ行くわよ」
夏帆は芽衣が魔法を掛けられ終わるのを見た途端再び持ち上げ外へと出た。
「夏帆ちょっと厳しいんじゃ」
「黙ってて」
「こうでもしないと学校に着くのにギリギリになっちゃったり遅刻したりしちゃうでしょ」
「そ、それでもさ」
海斗はそう言った後夏帆にギロッと睨まれそれ以上言えなくなってしまった。
何だか今日の夏帆はピリピリしてるな。
これ以上は怖いしやめておこ。
ごめんな芽衣。
海斗はそう思いながら芽衣を見た。




