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芽衣

部屋を出るとすぐそこに夏帆と芽衣は立って待っていた。


2人は出てきた俺を見るなりズボンのポケットからスマホを取り出しカメラで連写し始めた。


「お、お前ら」


「そこまでするか普通」


「あ!」


「どうした芽衣」


芽衣は海斗の質問に答えることなく写真を撮るのをやめ下の階へと降りて行き少しすると何が入った袋を持って上がってきた。


「ん?」


「その袋なんか見覚えが…」


芽衣は袋からあるものを取り出した。


それは一眼レフカメラだった。


「芽衣それってあの貯金してたお金で買ったの?」


「あのお金ってそれの為だったの?」


「ええ」


「幼い頃、あるチラシを見ていてとても高いものがあることに気づいて父に聞いたの」


「そうしたらとても綺麗な写真が撮れるということを教えてもらったの」


「女神様からの話で結構早めに海斗と会えることは知っていたから海斗との思い出をいつでも思い出せるようにこれを買うと決めそれからお金を貯め始めたのよ」


「あれから長かったわ」


「とうとうこのカメラが火を吹くわよ」


芽衣はそういうと一眼レフカメラで連写を始めた。


それから何度も海斗はこの状況を終わらせようとしたが2人は断固とその提案を拒否しとうとうポーズを求めるまでになり素直に従っていると2時間で2人は満足しやめてくれた。


「じゃ!」


「また来るわね」


「海斗、また後でね」


海斗は部屋に戻り制服を脱ぐとハンガーに掛けた。


そしてベットへと飛び込み深いため息をついた。


疲れた。


椅子に座る可愛らしい女性が無表情でカメラで撮った写真を確認していた。


やった!


海斗の写真が500枚も撮れた。


選別印刷しに行きないと。


本当に海斗に会えてよかった。


そうじゃなかったらこんなに楽しい気持ちで入られかしら。


前の世界で私は生まれた時から許嫁がいた。


正直私は顔も見たことのない人との結婚することになるなんて嫌だった。


だって周りから聞く許嫁の話はあまりいいものがなかったから。


でも私は親に抵抗することもできず気づいたら許嫁と会う日程が決まってしまった。


何度も何度も考えていたことを父上に言った。


この婚約を解消しては貰えないかと父上は何故かと聞いてきた。


私は会ったことのない人と結婚するなんて嫌だと父上はもうすぐ会うじゃないかと言った。


私はそういうことじゃっと言った。


今考えたらありえないけどもしあって嫌なら婚約を解消すると約束してくれた。


多分父上は変わった子だからこういう変わったことを言うのも仕方ないと思っていたに違いない。


私は生まれた時泣かなかったらしい普通だったら生まれてすぐうるさいと思うほどの音で泣くのが普通なのに泣かず心配になった母上が無理矢理やってやっと泣いたらしい。


それからも大変なはずの子育てはあまり泣かない私は結構楽だったらしい。


でも母上は周りの子はよく泣いてよく遊びよく笑うのに私は泣かず笑わず遊びはするもののやはり心配だったらしい。


大きくなってもそれは変わらなかったが2人は変わった子だとは思っていただろうがかなり愛してくれていたと思う。

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