表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/30

名のない山脈・下

 ユイが小屋から出て行ったあとも、俺は変わらずミーマの傍にいた。

 ミーマは汗だくで、とても苦しそうに見えた。俺は薬草をすりつぶしては彼女の口に運び、飲ませた。苦いのが苦手な彼女は、それを吐き出そうとした。


 俺はそれを無理矢理飲み込ませた。


 しかし、参ったな。


「一向によくなる兆しがない。薬草ももうじきそこを尽きるし、とりにいくか……」


 ちらりと、ユイにミーマの看病を任せればよかったという考えが浮かんだ。

 俺は頭を強く振ってその邪念を払った。


 人間なんて、信頼してはならない。猫耳族と二人っきりになったら、確実に殺すか、誘拐する。アイツも化けの皮を被っているだけで、いつその本性を表すかわからないんだ。



 そう考えた時、外から嵐の眼たるユイの声が聞こえた。

 どうやら、誰かと話しているらしい。その内容は──


 ──薬草を取りに行く?

 

 人間なんて自分勝手で、押し付けがましくて、最低な存在だ。それが誰かのために行動するなど、考えること自体が失望へとつながる。

 遠くで、一際大きく狼の鳴く声。


 でも、アイツは俺がアイツの声を聞いているなんて知らないはずだ。

 だったら、『優しい人』を演じるためじゃなくて、親切心から行動を起こしているということになる。


 信じてみてもいいのか?


 俺はミーマの顔を見た。

 彼女の顔は、少し安らかになったようだった。でも、どんな夢を見ているのかまではわからない。


 双子だからって、言葉が通じるわけじゃない。

 薬草は尽きてしまい、どうしたらいいのかわからなくなった。だから俺は、彼女の頭に手を置いた。


 外からポタポタと音がした。



***


 

 俺の両親は人間に殺された。

 殺されたと言っても、実際に俺がその記憶を覚えているわけではない。俺が0歳のときだったから、「見たけど思い出せない」というのが正解だ。



 俺が「かわいそう」なのは、俺を匿ってくれた仲間たちの態度からなんとなく理解していた。

 なのに周りの数少ない大人は、俺に何があったのか教えてくれなかった。


 そして7歳、ある雨の夜、俺は大人に詰め寄った。「なんで俺や他の子供に親がいないんだ」


 彼は話すことをためらっていたが、ゴクリと唾を飲み込み話した。


 俺の親は、俺が0歳のとき、人間に殺されたという。

 猫耳族とは、魔物と人間のハーフ(獣人)の中でその血が薄く、運よく耳のみに特徴が現れた種族だ。つまり、必然的に親のどちらかは魔物の血を持っているということになる。


 俺の場合母に魔物の血が混じっていて、父は人間だ。だから母は『魔物』として討伐され、父は「魔物の近くにいては危ない。人間の都で保護する」として人間に連れていかれた。

 その時、俺の親だけでなく、周りの奴らの親も殺されたそうだ。


 人間達に見つからないよう、子供を見守っていた数少ない猫耳族だけが今、「大人」として残っている。

 だからこの集落には、子供が()()


 話し終わった彼の前で俺はうなだれ、自分の皮膚をズタズタに引っ掻いた。

 大人が止めようとしたが、俺は首を振って引っ掻き続けた。


 許せなかった。

 そして何より、自分にもその、人間とかいうクソ野郎と同じ血が流れていると思うと、自分の体が罪のように思えた。


 声が枯れたとき、ミーマが小屋から出てきた。

 俺はすぐさま立ち上がり、涙を拭った。ミーマは心配した顔でこちらに近づいてくる。


「エルマぁ~!? どうしたの、それ!? たくさん血ながれて、すごくいたそう!」

「わざわざ出てきてくれてありがとう。だけど、俺は大丈夫。さ、家に戻ろ……」

「でも、すごくいたそうだよ! ミーがお薬とってくる!」

「あ、コラ、ミー……いってぇ……」


 彼女は俺の話も聞かずに、走っていってしまった。

 俺は追いかけようとするが、疲弊しきった体ではとてもじゃないが走れない。元々運動神経では彼女の方が上手なのだから、疲弊しきった体では無理に決まってる。

 自業自得という言葉が頭に浮かび、ふざけるなと思った。


 俺はとぼとぼと家に向かった。

 彼女は山の頂上に生えている万能薬を取りに向かったらしく、中々帰ってこなかった。


 痛みに耐えかね、俺は家に保存してある薬を飲んだ。


 ほろ苦かった。


 少し背伸びをした。

 正直に言うと、とても苦かった。

 けれど良薬口に苦しというべきか、薬の効果はてきめんで、すぐに傷口は塞がった。


 つまり、わざわざ取りに行く必要などないのに、ミーマは走り出してしまったのであった。



 およそ一時間後、ようやくミーマが帰ってきた。


「ハァ、ハァ……エルマ、お薬とってきたよ!」

「よかった、ミーマ……って、オイ、その傷……!」


 見ると、そこには想像以上に大量の傷を負ったミーマがいた。

 

「俺よりお前の方が重傷じゃないか! 無理してとってきたんだろ、すぐ横にな……」


 俺が言っている間にも、ミーマは疲労のあまり倒れてしまった。

 俺はため息をついた。


 こいつはまっすぐで、誰よりも優しい。

 彼女の皮膚に彼女が持ってきた薬を塗る間、俺はある決意をした。



 ミーマには、人間を恨まず、美しくまっすぐなままでいてほしい。

 だから、彼女には猫耳族の過去を語らない。

 そして俺がミーマを守り、人間から遠ざける。


 それ以来俺は狩猟をこなすとともに、昼間は見張りに立つようになった。



 人間は絶対に、俺達の場所へ入れない。

 その信念を携えて。



***



 二時間経過し、夜が更けてくると、自然とミーマの容態は安定し始めた。

 呼吸は安らかになり、全身の腫れも引いている。額に触れると平熱程度だ。


 安静にしていればじきに治ると思われた。


 あの人間はいまだに帰ってきていない。

 当然だ、人間なのだから。


 それでも、アイツが自ら薬草を取りに行った時は少し期待してしまった。

 その期待は見事に裏切られ、月が傾いている。


 このままでもミーマは治癒するだろうが、薬草のストックはなくなってしまった。

 足りなくなった薬草は自分でとりに行こうと、立ちあがった時。


「ハァ、ハァ、ハァ……」


 息切れ交じりの声が、外から聞こえてきた。

 オイ、嘘だろうと俺は鼓動の高まりを感じた。その声と地面を蹴る音は、近付いている。


「……ごめん、遅くなった!」


 現れたユイは息を切らしていた。その手には薬草が握られている。

 猫耳族は、非常に目がいい。


 だから俺は、彼女の表情を、はっきりとらえていた。


「ミーマに使ってあげて。多分、これでよくなると思う……」


 俺はユイにおそるおそる近づいた。間違いなくそれは、あの日ミーマがとってきたのと同じ万能薬だった。そして、ユイの体はやはり傷だらけで、たくさん出血していた。


 今、その薬を一番使うべきはお前だろ。


 俺は、血の気が失せたユイの顔を見た。

 驚いたことに、その顔は笑みを浮かべていた。


 なんで使わない?


 人間が俺達にしたように、魔物の末裔など殺せばいい。

 そうすればお前は、むかし仲間が殺しそびれた魔物を殺した『英雄』になれる。

 少なくとも、お前に魔物のことを考える義務なんてない。

 自分の為に使う方が、ずっと楽だ。


 人間が……


「……どうしたの、エルマ? ミーマに使ってあげ……」

「寄るな!」


 ミーマに近づこうとしたユイに対し、耐え切れず叫んだ。

 

「何度言ったらわかるんだ! お前は人間だ、人間は信用ならない。だから、余計なことはしないでくれ!」

「でも、君はミーマに早く良くなって欲しいんでしょ?」


 狼がないた。

 俺は首を振った。


「……お前はしょせん、人間だ。母さんを殺したみたいに、俺も殺せばいい!」


 傍に置いてあるクロスボウを手に取り彼女に向けた。

 ユイは黙って、ボロボロの麦わら帽子に手を置いた。少し考えこむようなそぶりを見せたのち、彼女はミーマへと歩いた。


「撃っていいよ」


 すれ違いざま、悲しげに笑ったまま、ユイが呟いた。


「辛くて、悲くて、憎いよね。わたしもそうだから、よくわかるよ。わたしを殺して君の痛みが癒えるなら、わたしのことを撃っていいよ」


 彼女の背中に矢尻を向けたまま、俺は静止した。

 指は引き金にかかっている。あと少し動かすだけで矢は放たれるのに、俺にはそれができなかった。


「なんで……」


 なんでお前は赤の他人にそんなことができるんだ、と言いたかった。けれどそれだけではないような気がして、上手く言葉にならなかった。

 ユイは薬草を、丁寧につぶしていた。俺のことなど見ていない。


「やめてくれよ……」

「……」


 彼女は何かを待っているように黙っていた。

 俺は言葉をつづけた。


「やめてくれ……!」


 最初の一滴が零れると、一滴また一滴と眼から溢れ出した。

 俺が下を見ていると、ユイの音が近づいてきた。顔をあげると、すりつぶした薬草を載せた手が差し出されていた。


「これをミーマに飲ませてあげて。わたしがやるより、エルマに飲ませられた方が、ミーマはきっと嬉しいはずだよ」


 俺が眼を拭い、ユイの顔を確認する。傷だらけの顔に笑み。「だいじょうぶだから」

 俺は首を振った。


「いや……いい。お前が飲ませてやってくれ」


 俺は下を向いて呟いた。

 彼女は「そっか」と言った。彼女はミーマの口に、その薬草を近づけた。


 そして、ミーマが一口飲み込んだのを確認すると、彼女はミーマに覆いかぶさるように気を失ってしまった。


 静まり返った小屋の中、俺はユイに近いた。 

 余った薬を、そっとユイの口に含ませた。



***



「……ん……なにこれ……」


 だんだんと覚醒しつつある意識の中、わたしは手に何かが当たるのを感じた。


 それはまるで生き物のように温かく……

 撫でるとやわらかく……


 縁を触って確かめると、三角形の形をしている。


 猫耳?

 わたし、猫と一緒に寝てるの?


 わたしは目を開いた。

 手が触っているのはやはり猫の耳で、その根元には金髪交じりの黒毛があった。

 規則正しい寝息が聞こえている。私に当たっている体があたたかい。


 あっ違う、猫じゃなくて、猫耳族だ。

 つまりはミーマとエルマだった。


 ……エルマ?


 彼等を起こさないように、慎重に質素な布団から出た。

 やはりそこには、エルマとミーマが横たわっている。


 そうだ、わたしはミーマに薬を飲ませて、そのまま眠ってしまったんだ。


 じゃぁそこに、エルマが『自主的に』入ってきたってことでいいんだよね?

 かわいくない? 

 このぷにぷにしたほっぺたとか、猫耳とか……。


 

 わたしが彼の頬を触ると、眠っているにも関わらず、すごく嫌そうな顔をされたので、触るのをやめた。

 わたしは小屋を出た。


「やっと起きましたか、ユイさん」


 小屋の外では、分厚い葉っぱの天然の天井を貫通して、太陽が照り付けていた。わたしは目を細める。

 左に、知らない猫耳族の女性が立っていた。


「……えーっと、なんでわたしの名前を?」

「ふふ、ミーマがさんざん言っていましたからね。それにエルマも、ユイさんについて皆に言っていました。おかげで、今やこの集落であなたを嫌う人はもういません」


 彼女は数少ない大人の猫耳族のようだった。

 丁寧な言葉遣いや背丈、顔のしわがそれを物語っている。


 わたしは、一目見た瞬間、何か違和感のある女性だと感じた。

 目に見える違和感は、他の人より少し毛が濃いということ。しかも、その毛は茶色が勝っていた。けれど、なんというか、それだけでなく、おかしなオーラを放っている。


……それに、こんな人いたっけ?


 女性の顔をじっと見ていると、彼女は怪訝な顔をしたので、わたしはやんわり尋ねた。


「……それで、わたしに何か用事でもー?」

「ああ、そうでしたそうでした」


 彼女は笑って、わたしについてくるよう促した。

 わたしがそれに従うと、彼女は話した。


「この先に、温泉があるんですよ。ユイさんは旅行しに来たと聞きましたし、ひと浸かりどうです?」

「わざわざそのために待っていてくれたんですか!?」

「ええ、もちろん」


 猫耳族は夜行性だから、今の時間帯は人間にとっての『夜中』のはずだ。相当に眠いはずだろうに……

 先を行く彼女に、わたしがついていく。わたしたちは道を歩きながら談笑した。


「猫耳族がたくさんお世話になったので。少しくらいお礼をさせて下さいな」

「眠くないんですか?」


 尋ねると、彼女は目を細めた。

 笑った、というよりうとうとしているというイメージだった。


「まぁ、少し──いや、かなり眠いですね。しばらく眠りたいです……けど、今は恩人への礼が最優先ですから」

「そんなに感謝されるようなこと、してないですよ……でも、ありがとうございます!」


 やがてわたしたちは、彼女のいう『温泉』に着いた。

 モクモクと白い煙が立ち上り、穴が青色の水で満ちている。そこだけは木で覆われておらず、日光が直接当たっていた。


「さ、ここです。ゆっくり浸かっていってくださいな」


 そう言って立ち去ろうとした彼女を見て、わたしは「あなたは浸からないんですか」と尋ねた。

 彼女は微笑んだ。


「私は、もう眠る時間なので。一人で楽しんでください」

「ああ、そうですか……」


 そうだ、この人にとってはもう深夜だったとわたしは自覚した。

 女の人はあくび一つして、立ち去ろうとした。


「あ、すいません。ここって……」

「ここは女湯ですし、今は昼です。人目を気にする必要はありませんよ」


 わたしの質問を先読みして、彼女が答え歩いて行った。

 わたしはひきつった笑みを浮かべた。


 ……着替えについて聞きたかったんだけど。ま、【組成魔法】でなんとかすればいっか。


 にしても、温泉か。

 しかも、こんな景勝の地を独り占めしている。

 とうとう『旅行』らしく、羽を伸ばせるというわけだ。



 女将の温泉に浸かれなかった無念を晴らすときが、きた──!


 一人、ガッツポーズをとる。

 わたしは、汗や血に汚れた服を脱ぎ、たたんだ。ひんやりとした森の空気が、地肌を撫でる。


 わたしは浮かれた気分で湯船につかった。

 魔法を使っているのか、それとも地熱なのか、お湯はちょうどいいくらいに温かかった。傷口は既に治っていたため、お湯がかかってもまるで痛くない。


 狼の声が聞こえた。

 わたしは温かい湯につかりながら、思いをはせる。


 このあとはどうしようか。


 ミーマもここの住人も、そしてエルマもわたしに心を開いてくれたし、もう少し留まるのも悪くないかもしれない。三日から四日くらいが安牌だろう。

 それで、そのあとはどこに行こう。

 候補としては海、平原……変装していっそ王都なんてのもアリだ。平原以外はかなり遠いけど、なんとかなるだろう。


 でも結局は、ここが一番落ち着くんだよなー。

 麦わら帽子を外し、露わになった二つの凹凸を触りながら、足を延ばした。



 そういえば、ライたちは今頃、何をしているのかな。

 わたしなしで十分やっていける集団だけど、少しだけ心配だったりする。元気だと良いなぁ……。


 


 考えるのを終えて目を開いたわたしは、温泉の岩に何か彫ってあるのに気が付いた。

 近づくと、それは文字だった。


 あの女性が彫ったものだろうか。

 丁寧で読みやすい、美しい字だ。




「『うちの子がお世話になりました。』」



 わたしが声に出して読むと、その文字は勝手に消えてしまった。



***



「……行くのか?」

「うん、次の目的地に行こうと思うよ」


 あれから三日後、わたしは集落の隅で、皆にお別れを言った。

 ミーマが近づき、わたしを抱きしめた。


「ミーとかミーたちとかを助けてくれて、ありがとう! だいすき!」


 つい最近熱を出したとは思えない程、彼女は元気だ。

 わたしはミーマを抱きしめ返し、「わたしもだいすきだよ~」。彼女は嬉しそうな声を出して笑い、周りの猫耳族たちから笑い声が漏れた。


「……ありがとう、ユイ」


 エルマもわたしの近くに寄ってきて、抱きしめはしなかったけど頭を下げた。


 ミーマに抱き着かれたまま近づき、彼の頭に手を置いた。彼はそれを躱さず、ただ目を瞑って受け入れてくれた。


 ふわふわしてる。

 二人が離れた時、わたしは頭を下げた。


「それじゃぁ、みなさん、さようなら。またどこかで会いましょう~!」


 元気よく声を張り上げ、わたしは集落に背を向けた。

 背中に「バイバイ」と声がかかる。

 わたしは振り返らず、歩いた。


 足元の木の根にひっかかることはなくなっていた。


 そして山のふもとに出た時、振り返った。

 ここに来た時とは対照的な時刻だが、山の染まる色は同じオレンジだった。



 さーて、行きますか。


 歩き出そうとしたとき、激しい光が迸った。

 あまりの眩しさに目が閉じた。薄目を開ける。


「やっぱりここにいたか、ユイ」


 一人の女性が立っていた。

 凛々しく筋肉質な体と、青色の綺麗な髪、わたしより少し低い背丈に、わたしは見覚えがあった。


「『山に行くとリラックスできる』とは言ったが、まさかこの山を選ぶとはな」

「……」


 わたしは驚いて、口を開けていた。

 なんで、君がここにいるの?


「……トワ」

「久しぶりだな、ユイ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ