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ピアンと五つの童話国  作者: トムネコ
2/2

小心者の狼



「ね、ピアンちゃん」


「はい...」


「行ってくれるね?」


「はい・・」





それから私は名前も知らない人に


ここへ行くといいと言われて・ ・ ・




赤ずきんの国 赤い目の狼と森




「そう・・ 森に来ているのだ。」


「私、なんで・・ こんなことに... 」


「お前さん、聴こえとるかね?」



佇んでいた。私にお婆さんが語りかける



「聴こえとるなら、返事しとくれ 」


「き、聴こえてますよっ!」


「そうかい、それで・・・」


「は、はい?」


「この森に何のようじゃ?」


「それは・・・ その、色々と・・」


「ゆっくり話せばいいよ・・・ ん。」




そう言ってくれるお婆さんに感動した

私は、あれやこれやと話してしまい..



「そうかい。そんなことがあったんだねぇ」


「はい。私にも訳がわからないです」


「そうだねぇ、でも森に行くのは止めな、」


「ど、どうしてでしょう?」


「知っとるかい? あの森にはね。」


「ゴクッ・・・・」


「赤い目の狼が居るんじゃよ・・・」


「あ、赤い目の狼み!!」


「そうじゃ、なんでも狼が食った女が

着ていた服の色が目に写ったそうな・・・」


「ヒッ! ヒィィィィ! キュウ...」


「おろ? 気絶したのか?」


「もう・・ ダメぇぇぇぇ 」






一方。 赤い目の狼と森では




「ギャンズ、今日も殺したのかっ!?」


「んだよ、アニキ・・・ 

最近、人を食ってないからって

俺に当たらないでくださいよぉぉ!!」


「オレが言ってんのは そうじゃねぇ!」


「分かってますよ、アニキが人間を

食えない理由ぐらい。けど、アニキ

それ、俺のせいじゃないスッよ・・・ 」


「クソ、とにかく俺の前で食うな!!」


「はいっス」





気絶した、ピアンは・・・・



「うっ・・・・眩しいよ」


「ほら、起きなよ ババァより早くね」


「zzz... いてっ!」


「起きたかい?」


「はい... 起きました・・・」


「ハハハッ!!」


「どうして笑うんですかぁぁ 」


「ククッ! お前さん、似とるよ」


「だ、誰にですか!?」


「くふふ、秘密じゃあよ」


「む、むうぅぅ」


「さ、下にきとくれよ」


「わしの朝めしが冷めちまう」


「はいっ」




お婆さんに起こされた私は まず。


歯を洗って、手洗いとうがいをした


そして── 朝ごはんっ!!





「ううぅぅぅぅ 美味しかったぁぁ」


「そうかい。そしたら森に行くんだね」


「はい。私は元の世界に戻りたいから!」


「そう・・・ ならこれを持っていき」


「なんですか? ペンダント?」


「一度だけ、お前を護ってくれるよ」


「いいんですか・・? これを貰っても」


「ババァにはもう・・・ 必要ないよ」


「大事にします、お世話になりました」


「ああ、行っといで・・・ 」





「行きましたね、ピアンちゃん」


「ハンッ・・・ 『今度』は騙せないよ」


「私はこの世界を救いたいだけだった」


「そう何度も世界は救えないよ・・・!」


「だいたいだ、アンタが火を付けたんだろ

責任ぐらい。自分で持ちな、神様 」


「ふぅ・・・ きっと上手くいきますよ

あの子ならきっと... ね、あの子なら」







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