小心者の狼
「ね、ピアンちゃん」
「はい...」
「行ってくれるね?」
「はい・・」
それから私は名前も知らない人に
ここへ行くといいと言われて・ ・ ・
赤ずきんの国 赤い目の狼と森
「そう・・ 森に来ているのだ。」
「私、なんで・・ こんなことに... 」
「お前さん、聴こえとるかね?」
佇んでいた。私にお婆さんが語りかける
「聴こえとるなら、返事しとくれ 」
「き、聴こえてますよっ!」
「そうかい、それで・・・」
「は、はい?」
「この森に何のようじゃ?」
「それは・・・ その、色々と・・」
「ゆっくり話せばいいよ・・・ ん。」
そう言ってくれるお婆さんに感動した
私は、あれやこれやと話してしまい..
「そうかい。そんなことがあったんだねぇ」
「はい。私にも訳がわからないです」
「そうだねぇ、でも森に行くのは止めな、」
「ど、どうしてでしょう?」
「知っとるかい? あの森にはね。」
「ゴクッ・・・・」
「赤い目の狼が居るんじゃよ・・・」
「あ、赤い目の狼み!!」
「そうじゃ、なんでも狼が食った女が
着ていた服の色が目に写ったそうな・・・」
「ヒッ! ヒィィィィ! キュウ...」
「おろ? 気絶したのか?」
「もう・・ ダメぇぇぇぇ 」
一方。 赤い目の狼と森では
「ギャンズ、今日も殺したのかっ!?」
「んだよ、アニキ・・・
最近、人を食ってないからって
俺に当たらないでくださいよぉぉ!!」
「オレが言ってんのは そうじゃねぇ!」
「分かってますよ、アニキが人間を
食えない理由ぐらい。けど、アニキ
それ、俺のせいじゃないスッよ・・・ 」
「クソ、とにかく俺の前で食うな!!」
「はいっス」
気絶した、ピアンは・・・・
「うっ・・・・眩しいよ」
「ほら、起きなよ ババァより早くね」
「zzz... いてっ!」
「起きたかい?」
「はい... 起きました・・・」
「ハハハッ!!」
「どうして笑うんですかぁぁ 」
「ククッ! お前さん、似とるよ」
「だ、誰にですか!?」
「くふふ、秘密じゃあよ」
「む、むうぅぅ」
「さ、下にきとくれよ」
「わしの朝めしが冷めちまう」
「はいっ」
お婆さんに起こされた私は まず。
歯を洗って、手洗いとうがいをした
そして── 朝ごはんっ!!
「ううぅぅぅぅ 美味しかったぁぁ」
「そうかい。そしたら森に行くんだね」
「はい。私は元の世界に戻りたいから!」
「そう・・・ ならこれを持っていき」
「なんですか? ペンダント?」
「一度だけ、お前を護ってくれるよ」
「いいんですか・・? これを貰っても」
「ババァにはもう・・・ 必要ないよ」
「大事にします、お世話になりました」
「ああ、行っといで・・・ 」
「行きましたね、ピアンちゃん」
「ハンッ・・・ 『今度』は騙せないよ」
「私はこの世界を救いたいだけだった」
「そう何度も世界は救えないよ・・・!」
「だいたいだ、アンタが火を付けたんだろ
責任ぐらい。自分で持ちな、神様 」
「ふぅ・・・ きっと上手くいきますよ
あの子ならきっと... ね、あの子なら」






