表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/211

   第二十八話 何か凄いコトになってる

ここから第二章となります。


 



 マローダー改のステータスを確認して、和斗は呟く。


「何か凄いコトになってるな」


 が、分からない事も多い。

 そこで和斗はサポートシステムに尋ねる。


「サポートシステム。そういや俺、マローダー改とシンクロしてるって言ってたケド、それってどのくらいの強さなんだ?」


――現在、マローダー改の10パーセントのステータスを得ています。


「それって、具体的にいうと?」


――表示します。


 こうしてカーナビに表示された数値は。


   マスターの現ステータス


 最高速度          482 キロ

 加速力         12680 パーセント

 登坂性能          143 度

 質量            755 トン

 装甲レベル(鋼鉄相当) 28042 メートル

 耐熱温度          30万 ℃     

 耐冷温度       マイナス20 ℃  

 耐雷            10億 ボルト   


 だった。


「マジかよ」


 とんでもないステータスだ。


 12680パーセントもの加速力で、時速482キロで走れ。

 143度の壁を登る事ができるという。

 つまりオーバーハングの壁も登れるという事。

 科学では説明できない能力だ。

 

 そして質量は755トンで、鋼鉄28042メートルに匹敵する防御力。

 300万℃の高熱、マイナス200℃の低温、10億ボルトに耐えれる。

 あまりに凄すぎて、実感がわかない。


「でもナンで登坂能力は、マローダー改と同じ143度なんだ?」


――質量と神霊力との関係です。


 また聞き慣れない言葉が。


「神霊力?」


 聞き返す和斗に、サポートシステムが続ける。


――車重7550tもあるマローダー改が地面にめり込まないのも、143度の角度を登れるのも、神霊力 によるものです。


「よく分からない」


――マローダー改の、現最高速度は時速4820キロメートルです。普通、この速度で走行した場合、大気 との摩擦熱が発生する上、音速を超える事により衝撃波が発生します。


「そう言われてみたらそうだな。でも実際のトコ、衝撃波も発生してないし、熱も発生してないぞ。あ、摩擦熱は耐熱性能のおかげで気が付いてないだけか?」


――いいえ、摩擦熱も発生していません。


「それも神霊力の働きって事か」


――はい。つまり攻撃の時以外、破壊的な影響を周囲に一切与えない。それは全て神霊力によるものなので す。


「反則級に都合のいい力だな」


――はい。その名の通り、神の領域に属する力ですから。なにしろ山脈よりも大きな神もいるのです。そんな巨大神が現世に現れたら世界が滅びかねません。そんな神が、現世に害を与えないようにしている力が神霊力なのです。人間から見たら反則級なのは当たり前です。


「神の領域って、何だかとんでもない話になってきたな」


 だんだん、話に現実味がなくなってきた。


――付け加えますが。

 リムリアをマスターの眷属と認定しています。

 なのでリムリアは、マスターのステータスの10パーセントを獲得します。


「え?」


 という事は、リムリアの防御力は、鋼鉄2804メートル相当。

 加えて30万℃の高熱、マイナス20℃の低温、1億ボルトに耐える。  

 という事になる。


 ドラクルの一族は、肉体的にはそれほど強靭ではないらしい。

 しかしマローダー改の性能アップは、リムリアの防御力アップに直結する。

 つまりマローダー改を強くする程、リムリアも安全になっていく。

 その事実に和斗は飛び上がって喜ぶ。


「やった! これでリムリアが、もっと安全になるぜ! でも、もっと防御力を上げれるんだから、上げた方がイイよな。ポイントも凄く溜まってるコトだし。サポートシステム、耐熱、耐寒、耐雷に必要なオプションポイントを見せてくれ」


――了解


   耐熱


 1000万℃  = 200

 3000万℃  = 250

    1億℃  = 350

    3億℃  = 450

   10億℃  = 600

   30億℃  = 750

  100億℃  =1000


   対冷


 絶対零度  =350


        耐雷


  100億ボルト  = 150

 1000億ボルト  = 200

    1兆ボルト  = 250

    3兆ボルト  = 350

   10兆ボルト  = 450

   30兆ボルト  = 600

  100兆ボルト  = 750

  300兆ボルト  =1000


「なるほどな。全部、限界までアップさせても、全部でたった7550か。ならアップさせるか」

 

 というワケで。

 和斗は上げる事ができる限界まで、耐久力をアップさせた。

 これにより。


 累計消費SP  3944752

 残りSP   17615300


 マローダー改の耐久力


 耐熱   100億 ℃

 対冷   絶対零度

 耐雷   300兆 ボルト


 となった。


 これにより和斗は耐熱10億℃、対冷は絶対零度、耐雷30兆ボルト。

 リムリアは耐熱1億℃、対冷は絶対零度、耐雷3兆ボルトになったハズだ。

 

 しかし、和斗のステータスはマローダー改の10パーセントの筈。

 なのに対冷は、マローダー改と同じ、絶対零度だった。

 なぜだろう?

 和斗は、その疑問をサポートシステムに尋ねてみる。


「なあサポートシステム。何で対冷だけ俺もリムも絶対零度なんだ?」


――絶対零度対応とはマイナス無限大に対応している、と同義です。

 なので、無限大の10パーセントも1パーセントも無限大です。


「なるほど」


 和斗は納得すると。


「他になにか変わったコトは、と」


 更にカーナビをスクロールしていった

 すると。


「ナンだコレ?」


 和斗はモニターに、今まで無かった表示を発見した。


 BC兵器 無効    10万スキルポイント


 Bは、病原菌などの生物兵器。

 Cは、毒ガスなどの化学兵器。

 その2つを無効化してくれるのなら、獲得しない理由などない。

 10万ポイントは、かなりデカい数字だが安全には代えられない。

 さっそくBC兵器無効を獲得する。

 

 と、そこで武器を強化できるレベルまでアップしている事に気付く。

 その上限は。


「2万5千倍化!? これってとんでもないコトじゃないのか!?」


 大声を出してから、和斗は気が付く。


「あ、でもマローダー改の体当たりって、厚さ280キロメートルの鋼鉄に匹敵する防御力を持った、7550tの塊が時速4820キロでぶち当たるってコトなんだよな。ならマローダー改で体当たりしたら、どんな搭載武器より破壊力は上ってコトだな」


 なら搭載武器を強化する事に意味があるのだろうか?

 と考え込んだ後。


「必要なのは、広範攻撃能力と、長距離攻撃だろうな」


 そう和斗は結論を出した。

 ならば必要なのは。


「戦車砲と、チェーンガンを強化するのが1番だろうな。それ以外は、必要に応じて強化していけばイイか」


 というコトで。

 和斗は戦車砲とチェーンガンを新たに購入し、2万5千倍に強化したのだった。


 これによりマローダー改の武装は。


 200倍化  Ⅿ2重機関銃


 2万5千倍化 チェーンガン 

 1000倍化 チェーンガン

 200 倍化 チェーンガン


 1000倍化 バルカン砲対空システム

 200 倍化 バルカン砲対空システム


 2万5千倍化 戦車砲

 1000倍化 戦車砲

 200 倍化 戦車砲


 200倍化  ヘルファイア4発


 1000倍化 ハイドラ2基


 となった。


 この破壊力は、ちょっとした国の全軍に匹敵する。

 つまりマローダー改と戦うというコトは、1つの国と戦う事と同じというコト。

 個人が持つレベルの戦闘力じゃない。


 そしてマローダー改の1割のステータス。

 ひょっとしたら、世界で最強の攻撃力と防御力を持った生物かもしれない。


「これって『異世界で無双する』ってヤツじゃないか? ナンか凄いコトになってきたな」


 と、そこに。


「カズト~~、酒盛りが始まったよ~~」


 リムリアの声が聞こえてきた。

 そういえば、クーロン帝国を退けた流れで、酒盛りが始まる中。

 和斗は、レベルアップしたマローダー改が気になって、運転席に潜り込んだのだった。

 そして、和斗とリムリアのステータスをアップさせるコトができた。

 

 もっと色々なコトを確認したい。

 でも今は、リムリアと一緒に勝利を祝うか。

 というコトで。

 和斗はマローダー改を降りると。


「ああ、行こう」


 リムリアと一緒に、酒盛りの輪に加わったのだった。






2020 オオネ サクヤⒸ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ