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罪の意識〜自殺〜

作者: L.L

体験談です。決して上手ではありませんが読んでいただければ光栄です。

俺のじいちゃんは病気でちょっと前まで入院してた。

そのせいか、俺の家族はじいちゃんをやっかいもの扱いしていた気がする。

そして、退院してからは健康のためにと夕方あたりになると散歩に出掛けるようになった。

俺の家の周りは土手や川や田んぼとかの自然が多くて散歩をするにはもってこいの場所だ。

土手から見る夕日は最高だと俺は思う。



そして、じいちゃんが散歩を始めてから約1ヶ月がたった。


その日、じいちゃんは夕方散歩に行って夜中になっても戻って来なかった。

次の日もじいちゃんは戻って来なかったので、俺達家族は警察や近所の人達と一緒にじいちゃんを捜すことになった。

だけど結局、その日じいちゃんは見つからなかった。



次の日。

じいちゃんは死体で発見された。

首吊り自殺だった。

じいちゃんの顔を見たら、じいちゃんは鬼のような顔をしていた。

そんなに苦しいものなのかと思った。

鬼のような顔になる程の苦しみよりも、生きていく苦しみの方が大きかったのかと思った。

ただじいちゃんが弱かっただけだと思った。

その時は涙がでなかった。



葬式の日。

俺達家族はじいちゃんの遺書をみた。

遺書には、

「家族の迷惑になりたくないので死にます。」

ただそれだけ書かれていた。

涙が止まらなかった。

じいちゃんは自分で自分を殺したんじゃない。

じいちゃんを殺したのは俺達家族だ。

病気のじいちゃんをやっかいもの扱いして、気遣ってもやんない。

挙げ句の果てに日常のストレスをじいちゃんにぶつけた。

血の繋がった家族にそんな事されたらどう思う!

死にたくもなるだろう?

自分の妻に。

娘に。

孫に。

愛する人たちみんなに追い込まれたんだ。

どれだけ辛かったんだろう。

やっぱり死ぬよりも辛かったんだろうな。



じいちゃんにはまだ死んで欲しくなかった。就職して初めての給料で温泉に連れて行ってやりたかった。

結婚式にも来て欲しかった。

できれば自分の子供の顔も見せてやりたかった…。

だけど今更そんな事考えたって遅い。

じいちゃんは僕達が殺してしまった。

もう戻ってこない。

俺達が…殺した。




俺達はきっと一生忘れない。

忘れてはいけない。

大切な家族を殺してしまった事を。




俺達は、死ぬまで罪の意識を持つだろう。


一人の人を。大切な家族を。


じいちゃんを殺した事を…。

この小説は涙を流しながら書きました。自殺する側も辛いと思いますが、残された側も同じく辛いです。この小説で読者の皆様が自殺についてなにか感じてくれたらと思います。感想や意見がありましたら是非おねがいしますm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[一言] こういう自殺が一番悲しく、つらいですよね。書かれた時期よりかなり遅れてのコメントですが、まだ思い出すとつらいことと思います。 おじいさんもきっと今のご家族を見て、安心なさっているのではないで…
[一言] 衝撃的でした。やはり自殺というものは残された人を苦しめてしまうのですね。実話ということで、何だかいたたまれない気持ちです。色々と考えさせられました。これからも頑張って下さいね。
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