とりあえず共同戦線 4
「ぶはっ!」
公爵家令嬢とは思えない見事な吹き出しっぷり
せっかく有効活用してる美貌が台無しだよ紫ちゃん
「あ、あはははははははは!さ、さ、さ、流石は六花ちゃん!そう来たか!」
まさか杖でぶっ飛ばすとはね!
体をひくひく痙攣させての大笑い
「ちょ、そこまで笑うこと!?こっちも必死だったんだからね!あのボケ剣士素手相手に剣向けてきたんだよ!?」
そうだね、という感じのことを笑い声九割で
っていうかもうほとんど笑い声なんだけど紫ちゃん!
視線を移すと――――必死で笑い堪えてるんだけどなんかピクピクして台無しだよくぅ兄
心づかいとか顔とか顔とか顔とかいろいろと
「・・・・・・・・・・・・・もう!そんなだったら続き話さないからね!」
「あは、ははは、ごめんごめん。ほら、紅のデザートあげるから許して?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「睨むな睨むな、貴方には私の分をあげるから」
「え、じゃぁ紫ちゃんのは?」
「まだ余分に5つあるからいいのよ」
・・・・・・・・・だったら最初からそれくれればいいのに
ホントに好きだよね、遠まわしなの
くずれるカーディナルを完全に無視し、六花は杖を足もとの地面に突き立てる
瞬間
青白い光が一気に地面から溢れ、一層明るさを増してから消え去った
動きを堰きとめていたものが切れて、再びふらりと膝をつく
「なんで!」
魔女の驚愕は長くは続かなかった
はっとして踵を返す、が――――――自由になったシェイドの方が、遥かに早かった
咄嗟に詠唱いらずの魔術を放つが、紙一重、否
最小限で回避して真っ直ぐにペンダントに手を伸ばす
が、髪の毛一筋分よけた間で
「!?」
咄嗟に投げつけられた砂を片手でかばい、一瞬たたらを踏む
その間に魔女はネックレスをシャツの中に押し込み、なおも逃げようと踵を返す
「反則じゃない!」
六花は眉を吊り上げた
さすがに女子のそこはシェイドでは手が出せない
代わりに六花が走り出し、審判が反則を叫ぶ
その直前
魔女が体を半分返した瞬間
「甘い」
鈍い銀が閃き、音もなくシャツの胸元が斬れた
これには被害者の魔女だけでなく、六花含めた全員が目を剥いた
そんな周囲の驚きなどかまうことなく
剣先に沿って何かが煌めき、ちょうど垂直に上がったところで切っ先から離れて宙に舞う
剣を鞘におさめると同時に、それはシェイドの掌に落ちた
「茶番は終わりだ」
気だるげにいい、審判の友人に向かって投げる
小さなそれを難なく掴み、数少ない彼の友人は破顔して
「容赦ないなぁ、お前」
呆然とする聴衆にも見えるように、それを―――魔女の胸元にあったはずのネックレスを掲げた
「本当に、好きだね、荒業」
「いや、別に好きなわけじゃないけど」
でもアレが、魔術を破るには(私的に)一番いいやり方だったのよ、うん
勝負の舞台指定してくる時点で、何かやるだろうってのはわかってた
・・・・・・伊達にあの性悪共相手にしてきてないしね
で、仕掛けるなら剣士科手間いらずの魔女担当
2年生なら仕掛けられる魔術も限られてくる―――例えばあの空中の魔術、そして足止め用の魔術
空中魔術は飛ばなければ問題ない。足止め用の魔術なら外すのは簡単だ
「仕掛けられた魔石の核を見極めて、固いアレを破壊出来るだけの力があればね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・どうせ私は怪力ですよ!」
誉めてるのに
内心で紫は笑む。広域に足止めの魔石を仕込むと、それに分散して魔力を送り続けなければならず、かなりの負担になる
それでは他の魔術を放つことが出来ない
だから魔石を大量に仕込む時は一つだけ、核となる魔石を仕込むのだ
その一つに魔力だけを送っていれば、平等に後の魔石に分散される
だから足止め魔術を消すにはその核を破壊すればいい
ただし地中に埋まったそれを見つけるには、かなりの『眼力』が必要だ
だがそれを六花は持っている
きっと・・・
不貞腐れて、紅に頭をぐしゃぐしゃにされている六花をちらりと見上げ
――――あの魔女を追って空に上がった時に、見極めたのね
空に仕込みがあったのも気づいてたでしょうし
試合前に、空を見上げた時に
・・・・・・・こそりと魔術で覗いて見ていたのは、本人だけの秘密だ
「にしても、六花ちゃんも手加減しないと思ったけど、シェイド君もなかなかね
女の子の服斬るなんて、微塵も容赦ないじゃない」
「いや、アレは単に何にも考えてないだけだと思うけど・・・」
思えばあの手錠週間(一週もなかったけど)、毎朝苦心して着替えてたのにアイツ全く気にしてなかったし
どこまでも朴念仁ね、ホント
流石にそこまで来ると感服・・・・は、しないな。余計に呆れるだけだわ
「でも良かったわね」
「え、そりゃあまぁ連中の鼻っ柱折れたし」
言うと紫ちゃんは笑って
「そうじゃなくて」
一瞬くぅ兄に眼をやり、真っ直ぐに私を見て
「楽しそうな顔してるから」
私は眼を見開いた。以外、っていうか私、そんな顔してた?
・・・・・・・・・まぁ、でも
蘇るのは勝ち誇った連中をぶん投げたりぶん殴ったりしたこと
それに一瞬とはいえ―――見ほれてしまったアイツの剣
「わりとね」
認めてやるのはまだちょっと悔しいから、誤魔化したけど
「そう」
目の前で笑う紫ちゃんには、ばれてるんだろうな きっと
同時刻 食堂にて
「聞いたよシェイド、おめでとう」
トレー5枚分の料理を持った灰は、席について早々切り出した
夕食時特有の喧騒で、周囲の耳がこちらに向いていないことを確かめ、答える
「・・・・・・・・地獄耳、どこから聞いた」
カーディナルが事実を吹聴するはずがない
言うとしても脚色して俺達がせこい手を使ったか紙一重で負けたか、そういうはずだ
そして事実そうなら・・・・・・コイツが珍しく珍しくニコヤカナ顔してるはずがない
『天才が聞いてあきれるね。ハンデがあったとはいえあの程度に叩き潰せないなんて
もういい加減失望するのにも飽きてきたよ、そろそろ感心させてくれない?』
くらいは言う、間違いなく言う
コイツはそういう奴だ!
「リーアン・フィン・アズーロ、君のとっっっても稀で貴重な友人が噂流してたから」
なかなかやるね、彼も。ローシェンナが事実隠蔽する前に手を打ってたみたいだよ?
そのために審判役も買って出たんだろうね
・・・・・・・・・・・なんだって俺の周りは、そういう奴ばかりなんだ
思わず突っ伏しそうになったが、真下にあるのがスープだと思いだして顔を上げる
そしてみごとに、ニタリと笑う灰と目が合った
「どうなることかと思ったけど、仲良くやれそうじゃない、白峰さんと」
次いで声をひそめて
「どういう風の吹きまわし?他人のことなんて興味なかったのに
・・・・・・・・庇ったんだってね。しかもカーディナル・ロウ・ローシェンナから」
どこか棘がある声は、全てを知っている者たる所以だ
眇められた青灰色の眼を真っ直ぐに受け止めて、一瞬瞼を閉じた
転がるバケツに、カエル 悪意ある故意の産物
狙われているわけでもない俺でも辟易するそれを、当の本人は
――――そんなことよ
その一言で斬って捨てた
行く先々で囁かれる言葉も、生徒だけじゃなく教師からの嫌がらせも
何でもないことのように、口癖のように慣れたといって無視する
それだけ見れば豪胆な女、それで済んだ
でも
『ただでさえ貴方の爆発は剣士科が魔女科を馬鹿にするいいネタになっているんだ
貴方の能力で見返せ、とまでは期待できないがせめてフェアくらいには持ち込んでくれ
そのくらいなら出来るだろう』
あの魔女に言われた瞬間、確かによぎったのは
堪える顔だ
辛いものを押し込めて押し込めて、堪えようとしている顔
人が見逃してしまうような一瞬でそれを≪平然≫で塗りつぶし、笑う
笑って、仕方ないと諦めて
無意識に自分を卑下するその行為が、見知った奴のモノに重なった
そしてあの時――カーディナル達が絡んできた時、アイツに振りかけられる悪意の数々に
それ以上に、自分には過剰につっかかってくるくせにあからさまなそれを無視する魔女の
―――白峰六花の態度に
腹が立って
気がついたら声を上げていた
「別に、ただ気が向いただけだ」
だがそれでは納得いかなかったらしい。重ねて
「それだけじゃ、君の態度が柔らかくなった理由には不十分」
思わず目を見開いた
確かに・・・・・・・・・・アイツの、六花に対する態度は変わった、が
「・・・・・・・・そんなに、いうほどだったか?」
「そりゃぁもう、前は気に入らないオーラが充満してたのに、一気に無くなってた
驚いたよ。しかもたった一日で
なにかあったんじゃないの、昨日の、夜とかに」
別に、そういうつもりだった
でもその前によみがえったのは、緩やかに笑んだ紫がかった赤い瞳
あの晩、カーディナル達と別れ、久我会長の家での最後の夜
「―――で、どーせ連中のことだから場所決定権を握ったのをいいことに、色々仕込むに決まってるわ
だから!そこを利用してあんの余裕こいた顔を(以下略)」
・・・・・・・そういえばいつもの10倍は口悪かったな、コイツ
思った、口には出さなかったが。なんとなく・・・言ったら最期のような気がした←ちょっとした進歩
「――――だから後は・・・・って、聞いてる?」
「いや」
言った瞬間拳が飛んだ
防ごうとしたがまだ手錠につながれていたから・・・・・・・痛い
「なにを」
「あんたがほぼ勝手に買った喧嘩でしょ!?ちゃんと聞きなさいよね!」
さっきから黙りっぱなしだし
呟くような声だったが、容易に拾うことが出来た
「・・・・・・そうか?」
言うと六花は一瞬止まって、なぜかいきなり慌てだした
「や、その、別に何か言って欲しいわけじゃなくて!聞かれたくない事の十や二十誰にでもあるしってあーっそうじゃなくて!」
「・・・・大丈夫か?お前。頭がおかしいいぃっっっ!?」
即座に拳が飛び出し、それを紙一重――今度はギリギリの意味――で避ける
アレは危なかったな。アイツのあの怪力なら、当たったら骨が折れるどころじゃ済まないだろう
「・・・・・・・いっそ一回生まれ変わってくればよかったのに」
「おい」
それが友人(?)の言葉かお前
非難がましい視線をむけると、何倍も鋭い目つきと胡散臭い笑みが帰ってきた
・・・・・・・・・怖いぞ、灰
「一度脳みそ入れ替えてこないと、そのアリエナイ朴念仁ぶりは治らないでしょ?」
「別に、そんなことを言われる理由は」
「あったの」
いい?
肉をつついていたナイフをピッと立て、出来の悪い生徒に言い含めるように、ゆっくりと
「彼女、白峰さんは、君に気を使ってたんだよ」
思いつきもしなかった
「・・・・・・思いつきもしなかったって顔だね」
いつもながら、読心術でも持っているのだろうかコイツは
灰は何か言いかけたが「仕方ない、我慢だ僕。相手はこいつ、このバカだし」とかなんとか失礼なことを呟いて
「君の言う挙動不審っぷりで、気付かない方がどうかしてる
カーディナル・ロウ・ローシェンナと会った時に彼女がいたなら、十中八九間違いない
分かってると思うけど、シェイドはアイツと会うと・・・変になるからね
だから気を使って、お前があんまり落ちないように、色々しゃべってくれてたんだよ、きっと」
「あぁ」
珍しく納得したような声に、灰は軽く目を見開いた
どんなに噛み砕いて講釈してやっても、さっぱり理解できないのがシェイドの常なのだ
それがどうやら今回は違うらしく、どこか――すっきりしたような顔をしている
「いや、ちょ「ちょっとって何?」」
気のせいか、お前の使ってるナイフが近付いているような・・・
「何」
・・・・・・・気のせいじゃなかった!
コイツ目がマジだ、というかヤる気か?ヤる気なのかお前!
思わず腰に手をやって、愛刀が部屋だということを思い出す
くっ!夕食とはいえ、得物を置いてくるとは・・・・・迂闊だったな
「シェイドが迂闊なんていつものことでしょ?」
「人の心を読むな!デリカシーのない奴め」
「君からデリカシーについて云々言われる筋合いはないよ
それより悪あがきはやめて、さっさと吐きな、喰うよ?」
――――奴の眼は本気だった。瞳孔開きかけてたぞ
シェイド、後日談
「・・・・・・・・・・別に、お前の好みそうなことじゃないからな」
言ったが、灰は全く気にとめてもいないようで、苦手な笑顔で早くと促す
これ以上焦らすと文字通り頭から喰われそうなので、とっとと話すことにしよう
「・・・・・・・そうね、そうよね、あんたが相当の朴念仁だもんね、気付くわけなかったわ」
私としたことが
・・・・・・・・って、このセリどこかで聞いたような?
――わかった、わかった話を進めればいいんだろう!だから刃物をこっちに向けるな、灰!
「・・・なんだか知らないが、失礼だなお前」
「そのセリフ、熨斗つけてアンタに叩き返すわ!
・・・・っていうかそれより作戦!明日のこと相談しなきゃ!せっかく勉強時間と睡眠削ってるんだから真面目にしないと張り飛ばすわよ!」
コイツに張り飛ばされたら洒落にならない
さっきの挙動不審は置いておいて、言うとおり決めた方がいいだろう
万に一つもあり得ないが、カーディナルに負けたとあってはティエンラン家の名折れだ
・・・・・・・・それ以前に、兄さんと灰に殺される
いや兄さんは半殺しくらいだろうが
思わず遠い眼をした俺にキツイ視線をぶつけ、ベッド(軽く二人寝られる)に広げた本・・・の隣をバシバシ叩いた
「集・中!
・・・・・・ったく、確かにあんたは余裕だろうけどねぇ、なにせ」
またか、と思った
別に慣れていることだが、言われて気分良くはならない
―――むしろ嫌っている言葉
なのに、望んでもいないのについてくる言葉
それが出てくると思った
思っていたけど
「あんたはあの坊ちゃんの何十、何百倍も頑張ってるんだからそりゃぁ自信も実力もあるんだろうけど、あーいうのには正攻法が通じないんだから、徹底的にやるにはこっちもしっかり作戦を
・・・ティエンラン?」
訝しげな声に、答えることが出来なかった
――――天才
この言葉が嫌いだった。この言葉で創られていく、偽物の自分が嫌だった
俺には天から与え得られた才能なんかない
今の力は俺が自分で得たもの
――――誇れるものだ
だから俺は天才じゃない
あの人や・・・兄さんみたいな天才じゃない
なのに周囲は俺を『天才』にしようとする
必死でやり遂げても『天才だから』で終わらせ、たまに失敗すると『天才なのに』と嘲笑する
それが嫌だった
『俺』を見ようとせず、ただ『天才』のシェイド・ラ・ティエンランを見る周囲が鬱陶しかった
「・・・・・・どうしたの?」
コイツも、同じだと思った。俺を天才としか見ないと
でもどこかで期待もしていた
「なんで」
天才と落ちこぼれ――――創られている形は、正反対でも どこか似ているコイツならと
少しだけ
「何で、俺が・・・・・・頑張ってる、なんて」
あぁ、と頷き
アイツはなんでもないように、ただ
「手」
―――手でわかるよ
「剣士の知り合いは多いから、手を握ればどれだけ剣を振ってきたのか
マメで、タコで、傷跡で、その人がどれだけ努力しているか・・・わかる、なんて偉そうなことは言えないけど
でもあのローシェンナとあんたじゃ比べるだけ、アンタに失礼だってのは分かる
あんたのは、人の何倍も頑張ってる奴の手だよ」
険を放っていた、紫がかった赤い目が、緩んだ
柔らかく弧を描き、綻ぶような笑みを浮かべて
「だからあんたは、アイツよりも強いって思ったの、それだけ」
それだけ
コイツにとってはそれだけ、なんだろう
なんでもないことなんだろう
でも
「―――――顔、ゆるんでるよ」
からかいを混ぜて、灰が微笑んだ
「でも、良かったね」
「まぁな」
「あ、元に戻った・・・・・・・つまらないな、しまりのない顔笑ってやろうと思ったのに」
「お前、たまには大人しくしていようとは思わないのか」
「僕はいつでも大人しい、無害な男だよ?」
・・・・・・無害な男は人に刃物は向けないだろう、絶対に
灰が再び肉にナイフを向けたので、話はそこで終わった
・・・・・・・・そういえば、名前のことは聞かれなかったな
呼び方を変えれば、絶対に突っ込まれると思ったが
いや、もちろん突っ込まれないのに良いことはない
それに
―――聞かれたら、余計なことまで話してしまいそうだしな
「シェイド」
「は?」
どこかが緩みきって、溢れそうになるのを誤魔化すために咄嗟に出てきたのが、名前だった
「ティエンランと呼ばれるのは、あまり好きじゃない。だからシェイドでいい」
だが出まかせを言っているわけでもないので、そのまま続けた
六花は片眉を吊り上げ、不審そうだったが
「・・・・・・・ま、いっか」
なにか折り合いをつけたらしく
「じゃぁあんたも、いい加減私のこと、魔女はやめてよね
ちゃーんと白峰六花っていう名前があるんだから」
「知ってる」
いうと思いきり驚かれ――流石に名前くらい覚えるだろう、失礼な
次いで
「・・・・・・・じゃ、なんで人のこと魔女だなんだって言ってたのよ」
「魔女だろう」
「いやそうだけど、別に魔女を否定してるわけじゃなくて・・・・
まぁ、一般的にあんた達、っていうか普通科とかって嫌味で魔女って呼ぶじゃない
その呼ばれ方は嫌いなの」
「別に」
「あんたがそうじゃないのは、もう知ってる
でも一応これからパートナーとしてやってくわけだし、明日も力合わせなきゃいけないのに、魔女はないでしょう魔女は
お互いちゃんと名前があるんだから」
正論だ。しかしそれなら何故
「・・・・呼んでいいといえば、そう呼んだぞ?」
現に他の先輩方は、ちゃんと名前で呼んでいるだろう
「・・・・・・はい?」
「自己紹介の時だ。お前には別に何も言われなかったから、何と呼んでいいか分からなかったんだ」
沈黙
十秒ほど押し黙って、それから六花が言ったことには
「あんたは、真面目なのか馬鹿なのかわからないわ」
初めは呆れたように
次いで苦笑、そのまま――――
柔らかに笑んだ
それが妙に目について離れなかった
――――それだけだ
それでも何故かそのことだけは誰にもいいたくなかった
ただ、それだけのことだ
ちょっと長いですがきりのいいところがなかったので;
25話もかけやがっ・・・かかりましたが、パートナーとして前進した2人。ちなみに次回はこんかいチラ出したシェイドの友人登場