崩れタンパク質
ニコチンゲエゲエ。
その言葉を閃いてから、楽園に行けた。
今にして思えば、ね。
当時それ(ニコチンゲエゲエ。)をしていた部屋は、普通のサビだらけの手すりの普通のアパートで、ニコチンを煮詰めてる時の、あの湯気。
臭いは風景ごと僕の記憶にこびりついて、
一生忘れない。
湿度でぺたぺたの、あの嫌な感じ。
あまりにも嫌だったから、逃げ出した僕は、
恵美須町にお引越しをしました。
7階のお部屋だった。ペットOK。
ボディクリーム色と、
ハンドクリーム色の猫。
ガタガタのエレベーターは、なぜかいつも魚介類の傷んだ臭いがしていて、僕はお魚が苦手なので、エレベーターに乗る時にはなるべく息を止めていた。
歩いて3分の激安スーパーのお弁当は、
しゅうまい弁当のくせに
ヨーグルトとチーズの味がした。
エレベーターは、1秒毎に、その臭いを強烈にしていって、管理会社が芳香剤を何個も置くのだけど、マイナスとマイナスがぶつかりあって、それはそれはとんでもない臭いになって、
頭痛の原因になった。
お金が無いから、タバコとピノだけを買って、
輪ゴムをカミカミして、たまに贅沢をして
ゆずぽんを舐めた。
エレベーターの臭いは、ある日、限界を突破。
警察が来た。
その夜ニュースに、僕のアパートが映って、
ベランダの洗濯物が丸見えで恥ずかしかった。
僕、水色ドリーマーです。
こんばんは。
またね。




