永遠
。
目の前に、ナナ君の綺麗な背中がある。
僕は、その肌に言葉を書く。
『ふふふ。苺ちゃん、LOVEって書いたな?』
『うん。あたり。』
『じゃあ次は俺の番だね。はい回れ右。』
くるりと回れ右をして
僕はナナ君に、自分の背中を見せる
ナナ君が僕の裸に、言葉を書く。
僕はその肌感覚から、言葉を当てる。
『……愛?』
『お?すごいぞ苺ちゃん。大正解。』
言葉を書くのに使っているのは、
永遠のペン。
永遠を約束なんかできない僕たち人間が、
せめて永遠を目に見える形にしたくて、
発明したペン。
言葉は、物理的に永遠に残り、
死んで火葬されるまで消える事はない。
恋心の成れの果て、愛しあうふたりが、
お互いの裸の背中に、永遠を誓い合う儀式。
次は僕。
ナナ君の綺麗な背中。
………言葉が出てこない。
こんなに好きなのに、愛しあっているのに、
なぜだか書く言葉が出てこない。
『苺ちゃん? どうしたの? 遠慮はいらないよ? 書いて書いて。』
『うん。』
とりあえずキティちゃんを書いた。
涙が溢れてきた。
『なんだろ? なんて書いたのかわかんないなあ。やるなあ苺ちゃん。』
『うん。』
ナナ君が当てられないから、また僕の番。
言葉の前に、ただ立ち尽くしてしまう。
でもそんな事は言えない。
ナナ君との、この時間が何よりも愛おしいから。
考えてみたら、僕はキティちゃんのことをそんなに好きではないので、
やっぱりミッフィを書いた。
『??? マジで? ぜんぜんわからないよ。』
『うん。』
涙が溢れてとまらない。
つぎは、どうしよう。
永遠て書こうかな?
でも……




