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終わり、そして始まり
おれたちは、老いた。
戦いも、王座も、すべてを終えて――
静かに、山へ向かった。
それは、旅立ちだった。
名誉でも、勝利でもなく、ただ静けさを求める旅。
誰にも告げず、誰にも見送られず、
おれたちは、ひとりずつ、山の奥へと歩いていった。
でもな、これで物語が終わったわけじゃない。
あの戦いも、
あの涙も、
あの誓いも――
今も、誰かの中で、生きてる。
語り継がれ、思い出され、
ときに祈りとなり、ときに力となって、
どこかで、誰かの心を動かしている。
だから、これが――
くりしゅなの物語の終わりであり、
おれたちの物語の、ほんとうの始まりだったんだ。
そして今、
風が吹いている。
焼けた大地を越えて、
新しい時代の扉を、そっと開くように。
これが、すべてだ。
これが――
「神々の核:くるくしぇーとらの終焉」。
びーまが語る、最後の記憶。