第一夜
第一夜
こんな夢を見た。
私は工場で働いていた。タオルを畳む仕事だ。汚れや破れが無いかをチェックして機械に流し入れる。ただそれだけの仕事だ。
ある日のことだ。私は仕事を終えた。瞼を閉じる。そして、目を開く。すると、もう次の日の朝になっていた。どういうことなのだろうか。
昨日の記憶を辿る。目を閉じてからの記憶が全く無い。絶無と言っていいぐらいに。欠落してしまっている。そして、頭が重く頭痛までしている。風邪を引いた時と同じぐらい辛いものだ。これは良くない。
むしろ、この状態でどうやって会社に来れたのか。不思議なくらいである。
ふらつきながらも近くにいる上司に近づき、体調不良を報告した。
すると、上司は別の上司を指さした。その上司に話すようにということだろう。
顔色一つ変えることなく無言で指を差したのは不自然だが、今は気にしないことにする。というか、ふらつきがひどくて、そこまで頭が回らないからだ。
私は指を差された別の上司のところへ行った。
そこは何故か金箔が貼られており、上等の和室のようなところで上司が寛いでいた。
その中に入っていき、私は体調不良を報告した。早退するためである。しかし、その上司は無言だった。
そこで、私は目が覚めた。あの夢は一体どんな意味が有ったのだろうーー。