雇われ魔王様！

集団で勉強することに意味を見出せず、家でゲーム漬けの日々を送った結果、
魔王が城を占領する戦略ゲームのトップランカーになっていた。

そして俺はモーニングルーティーンの如く、いつも通りゲーム画面をつけると見慣れない文字を見つける。興味本位でクリックすると世界は変容し、自分が高度数千メートルから落下していることに気づいた時には、すでに俺の体は地面に叩きつけられていた。

全身にするどい衝撃が走り死を覚悟したが、何故か意識は戻り、辺りを見回すと俺はモンスター共に囲まれ俺の顔は何者かの足に踏みつけられ動かない。直感で自分の危機を悟る。モンスター共に囲まれて良いことなどあるはずがない。どうせオレはコイツらに散々遊ばれた挙句、ボロ雑巾となって無残に殺される。RPGの定番だ！

俺は心臓をバクバクさせながら、おもむろに俺を踏んづけている足の主へと目線を上げると、
そこにはニィと歯をむき出しにし、ゴスロリをまとった美少女が俺を見下ろしていた。
突然の異常な状態に頭が全く回らなかったが...
「これからよろしく頼むぞ童帝魔王！」という美少女の一言によって、
雇われの魔王としての異世界生活が始まることになった。