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3 輝葉の希望と闇夜の絶望

次の日になった。

昨日輝葉からあんな話をされた後、放心状態のまま一日を過ごした。そのため記憶があいまいだが、親の反応を見るに何も問題はなかったらしい。

いつものように制服に着替え、朝食を食べて登校する・・・のだが問題が一つ。


「やあ!おはよう闇夜。」


そう、輝葉だ。輝葉と闇夜は家が隣同士で古くからの付き合いである。そのため当然一緒に登校している。いつもなら問題なんて何もない。だが、輝葉は昨日あんな事(女の子になる)を俺に言った。そんな奴と平然としゃべれるだろうか、いや無理である。闇夜の顔は引きつっているが、そんなことには一切気付かない輝葉は笑顔で昨日の話をしてくる。


「それで女の子になるためには何をすればいいのかなって思って、昨日色々調べたんだ。でも、よくわからなかったんだ。」


そりゃそうでしょ、だって男だぞ俺たち。女の子になるために何をすればいいのかなんてわかるわけないじゃん。

と思ったものの口には出さなかった。


「だから、クラスの女の子に聞いてみようかなと思っているんだ。」


マ・ジ・か

え、聞いちゃう?聞いちゃうの??マジで言ってんの???

確かにお前の周りには女の子がよくいるよ、美少年だからな。でも「僕女の子になりたいから女の子になるための方法を教えてよ」なんて言ったらさすがに女の子たちも引くんじゃね?何言ってんだコイツって思うんじゃねーの?


と思っていた時期が俺にもありました。

まさかあんなに乗り気だとは思わなかった。輝葉が教室に入った瞬間

「僕はこれから女の子を目指す!それを皆に手伝ってほしいんだ!!」

と叫んだ時は輝葉の中学校生活が終わったと思ったが、周りから応援と喜びの声が聞こえてきて安心と絶望が同時に襲ってきた。昨日輝葉が言っていた、皆は僕に女の子になってほしかったのか発言は間違っていなかったことになる。とりあえず輝葉をいやらしい目で見ていた男子どもは後でシめるとして、今はまともな奴がいないこのクラスに絶望しようと思う。あぁ、頼むからまともな奴をくれ。俺のHPはもうゼロだ。


昨日と今日でここまで疲れると思ってなかった闇夜は朝の会が始まるまでの間、また放心状態になっていた。


ちなみに輝葉をいやらしい目で見ていた奴らは、闇夜がそいつらの黒歴史で脅し・・・、交渉したらしい。

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