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プロローグ
僕は、夢を見た。
水彩絵の具で描いたように、ぼんやりと淡い世界。
オレンジの空、オレンジ色のきらきらと輝く水面。
枯れた、茶色や白っぽい草。
すべてが、水に滲んだような世界だった。
幼い僕の隣には、女の子が居た。
とても、とても悲しそうな瞳で僕を見ていた。
そして、微笑みながら何かを呟くように言った。
『 』
そして水に溶けるように彼女は消えてしまった。
手を伸ばしても
僕の腕は
届かなかった。
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その日は良く晴れた日で
最高で最悪の、お別れ日和で
何年ぶりかの、さよならを告げる日。
あの時、君が言おうとした言葉はなんだったのだろうか。
君は最後に何を伝えたかったのか。
俺は
まだ知らない。
稚拙で時々オカシイ日本語を使ったりしますが、どうか生ぬるい目でお付き合いください。