引きこもり留年しまくりゲームバカの進化論?!
よくわからない表現があるかもしれませんが、どうかご了承ください。
プロローグ
カチカチ…カチチ。
一人部屋の中に男子がいた。彼は高校生だが、留年し続けもう三年。
学校には、入学式以来行っていない。
引きこもりだ。
ずっとPCに向かい合いながらゲームをしている。
カチカチカチ………
”駄目でしょう⁈ピッチピチのバリバリ高校生が引・き・こ・も・り・なんて!勉強しろ、学校行け!ゲームすな!今頃本当はもうとっくのとうに高校卒業していたろう?”
っておっと。此処までにしておかないと危ないからな。
ーこの話は、引きこもり留年しまくりゲームバカな男子高校生の話。
「ああもう。面倒くさいなぁ!行かないって言ってんだよ!」
ガチャ。
今、声をあげていた彼の名は、志法シキ。
さっきの電話は学校からだ。
シキは、入学式以来学校に行っていない。
だから、毎日毎日学校からの電話が絶えない。
自分自身、なぜ嫌な電話だと知りながらも受話器を取る理由が分からない。まぁ彼自身どうでもいいと思っているのだろう。
そして、またデスクに向かい、椅子に座り、PCと向かい合い、ゲームを再開する。
ゲームは、最近人気のオンラインゲーム「White*Waitz」をやっている。
今日もいつも通りゲームをやろうとした…のに。
ブブッ。
何か嫌な音がした。しかも、PCからだ。あまり見たくないが、見るしかない。だからPCを見た。
「うっ…」
やっぱりよくない画面が表示されていた。
それは。
「ただいまメンテナンス中です。メンテナンス中時間予定
10:00〜12:30までお手数おかけしますが、よろしくお願いします」
”メンテナンス中”この文字でどれだけ絶望した事か。
でも、少し考えて違うゲームをやればいいと考えた。
だが、どれも同じ答えだった。その答えは、
「何で全部メンテナンス中なんだよ!」
全部メンテナンス中だったのだ。
もう嫌だと思い、嘘だとも考えたが、PCに表示されるのは
”メンテナンス中”という文字だけ。
「もういいや、気分転換にコンビニにでも行くかな」
もう諦めて、ホーム画面に戻ろうとした瞬間!
「うっ!何だよ!眩しいなぁ。もう今日嫌な事しか無いじゃん!ていうかこれバグ?壊れた?新しいの買わなきゃいけないの?!」
なぜシキがこんな事を言うかというと。
急にPCの画面が白く、眩しく光ったのだ。
勿論、誰もがこの画面を見たら''バグ''''壊れた''と考えるのは、当然の事だ。
でもこれは、バグでも何でも無い。
ただ、自分自身がPCの中に取り込まれるだけだ。
いや、ゲームの中に取り込まれるというべきだろうか。そう、今この世であり得ない事が行われようとしていた。しかもこの、引きこもり留年しまくりゲームバカな男子高校生に!
そして、次第に光の眩しさが増し、
「っ 」
もう、シキの姿はどこにも無かった。
何故なら、シキはゲームの中に取り込まれてしまったからだ。
そして、数分後。
ブブブブ。
また、電話が鳴り出した。電話は、三十秒程で止まった。
一体誰からの電話だったのか………。
第一章
ザーザーザー。
雨の中、寝っ転がっているシキの姿があった。
もう、三十分くらいそこにいる。風邪を引いてもいいくらい雨にうたれている。
''もういいでしょ?早く起きろよ!話が前に進まんだろう?!ほら早く、早く起きろよ!この引きこもり留年しまくりゲームバカがぁ!''っていうのは冗談で。って、あれ?もう起きてた…。
「ッ!何なんだよ!此処は、っていうか頭イテェ〜。」
そりゃそうだ。あんな眩しい光を見たら、誰だって頭はいたくなる。
「よいしょっと。ていうか、ひどい雨だな。……嫌、違う違う、眺めてないで雨宿りできる場所…。あ、あの木の下でいいや。」
シキは、走って木の下へ行った。
「は〜ひどい雨。ん?あれ誰だ?コッチに……来る?!」
何かがシキの方に来ているのだ。形から見て人間なのは間違い無い。でも、誰なのか?
「あの〜。誰かいるんですか〜?」
そこそこ大きな声でその人間に聞いてみた。
が、それが間違いだった。
なんと、人間が走って来たのだ。しかも、結構速い速度で。
「ひいっ。な、何だよ!走って来んなよ!」
シキは逃げたいとも思ったが、好奇心の方が勝ったのだ。
その人間の正体が気になる。
そして、もうシキの前には、人間がいた。
「え?何?」
テンパりながらも人間の方を見ながら言った。
「あのさ〜。いつもいつもプレイしてくれてるシキさん…だよね?」
この顔は、見覚えのある顔だった。
だって、いつもやっているゲームの中に出てくるし、いつもパーティに入れてた''ジェット''なのだから。
「ジェッ…ト?」
「そうだよ。いつもパーティに入れてくれてたよね!」
ジェットは、名前だけ聞けば男だと思うが、実際は女だ。凄く強くて、使いやすいのが特徴だ。
でも、なぜジェットが此処にいるのか。
「なぁ〜。何でお前が此処にいるの?そもそも此処って何処?」
「あれ?気づいて無い?此処はゲームの中だよ?」
「ゲームの…中?」
シキは頭の中がゴチャゴチャしていて、何が何だかわからないが、つまりは、さっきのPCの白い光のせいで、ゲームの中に入ってしまったという事。
しかもジェットはシキの事を知っていた。
じゃあ、他のキャラもシキの事が分かるのか。
これから、シキはどうすればいいのか?
そして、木の間からシキ達を見ている''者''は誰なのか?
「…」
楽しんでいただけましたでしょうか?
次回作を楽しみにしてて下さい。