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道端
所謂、『雑草』と呼ばれる草花が揺れていた。川沿いの風に当たって、静かに健気に擦れた音を立てていた。
静かな川沿いで、少女が転んだ。自転車に乗っていた。転んだことによって膝から血が滲んでいた。
男は歩いていた。転んで、立とうとしている少女に気が付いた。男は少女に歩んだ。
「大丈夫?」
男は訊いた。返事はなかった。
少女はそのまま立ち上がって、男の顔を少しだけ見て、すぐに去っていった。
揺れていた草木は、潰れた。
また静かに草木は揺れていた。
土手の下で子供たちが楽しそうに、虫取りをしていた。




